【ロンドン=黄田和宏】イタリアのフィアット創業家のアニェリ家の資産管理会社エクソールは11日、傘下の不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)を米同業大手のDTZに売却すると発表した。売却額は20億ドル(2400億円)。統合により世界有数の不動産サービス会社となり、世界展開を拡大する。
統合後の新会社はC&Wのブランドでサービスを提供する。両社を合わせると、年間の売上高は55億ドルを超え、従業員数は4万3000人を上回る規模に達する。米同業のCBREとジョーンズ・ラング・ラサールの2強に対抗できる体制を整える。
新会社の最高経営責任者(CEO)に就任予定のブレット・ホワイト氏は「ニューヨークやロンドン、上海のどこでもサービスを提供できる。またとない組み合わせだ」と述べた。DTZは中国の不動産投資取引で高いシェアを築いているほか、C&Wもアジア太平洋地域の事業を拡大している。
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