木曜時代劇 かぶき者慶次(4)「かぶき者の妻」 2015.05.07


(竹)
関ヶ原の戦いの後世は徳川様の天下へと変わりつつありました。
前田慶次様は豊臣方にお味方した上杉様の領国米沢で今は亡き石田三成様のお子を育てておられました
(新九郎)ええ何度でも言います。
この石頭の頑固親父!
そして今奥方様と長女の華様が米沢に向かっておられました
(慶次)ヘッ!
(馬のいななき)「遊びせんとや生まれけむ戯れせんとや」…。
(馬のいななき)うわ〜っ!
(美津)旦那様お覚悟!待て!頼む!話を聞いてくれ!問答無用!
(華)父上!往生際が悪うございます!
(2人)きえ〜っ!うわ〜っ!夢か…。
ハハッ。
(佐乃)きえ〜っ!うわっ!やあ〜っ!今朝はまた一段と…。
えい!きえ〜っ!あれ?私とした事が…。
(よね)旦那様もう炊けておりますが…。
え?竹さんもお膳は出来とりますが…。
あっ…。
お代わり。
佐乃今朝の稽古いつもより気合いが入っていたが。
はい。
母上と姉上がもうすぐこちらにお着きになられるのです。
腕がなまっていては母上に叱られます。
そうだったな金沢を出られたとの文が届いてから5日。
もうお着きになられる頃だ。
はい。
ヘッ!どうなさいました?父上。
いや。
お加減でも?そんな事はない。
あっ!申し訳ございません!どうした?竹まで。
父上も竹も心配でしかたないのでございましょう。
ヘッ!母上が来られるのですから。
ヘッ!ヘッ!ヘッ!えい!えい!えい!兄上は今日も畑仕事でございますか?ああ。
早くお城へご出仕し武士としてお務めなさって下さいませ。
前田家の嫡男なのでございますから。
分かっておる。
えい!それよりそんなに怖いお方なのか?は?金沢の母上の事だ。
心にやましい事があるからでございます。
私には優しき母でございます。
母は武術にたけ特に薙刀は神道流の名人。
今まで試合に負けた事はございません。
そんなにすごいのか。
若い頃は自分を打ち負かした殿方の嫁になると言い妻にと望まれた方々を打ち負かしたとか。
では父上が勝ってめとったのだな。
いいえ負けました。
あの父上が?はい。
ですがその負けっぷりにいたく同情され哀れに思い嫁いだと聞いております。
えいえいえい!竹さん困りましたね。
はい。
困った事に…。
(ため息)何故金沢に戻らぬかと聞かれたら…。
何故お前までこちらで暮らすようになったのかと聞かれたら…。
その時は旦那様お助け下さいませ。
えっ私が?そうでございます。
私は旦那様の背に隠れておりますゆえ。
そんな竹さんの事まで私は…。
(竹)そんな事おっしゃらずに。
私は何が怖いといってあの奥方様ににらまれる事ほどこの世で怖いものはございません。
それは私とて同じですよ。
今朝も夢を見てどれほど怖かった事か…。
ですから私は奥方様だけにでも新九郎様のあの秘密を打ち明けた方がよいと申しておりましたのに。
それは竹さんと私だけの秘密。
だからこそ今まで隠し通せてきたんじゃないですか。
ねえ?分かってはおりますが…。
きっと女房殿の事新九郎の事をいろいろ聞いてくるであろう。
どうなさるおつもりですか?菊取って下さい。
その後米沢からの知らせはどうなっておるのじゃ?
(忠常)上杉家中では目下2つの組が反目しており一つは徳川のもとで家名を守っていこうとする穏健派の与板組。
もう一つはいま一度乱世を望み上杉の武名を取り戻さんとする武闘派の馬廻組。
我らとしてはこの馬廻組を利用してはいかがかと存じます。
その者たちが騒ぎを起こしてくれれば上杉をたたき潰す格好の口実が出来るというもの。
だがどのようにその者たちをあおるのじゃ?三成の子でございます。
うん?米沢の地にいるといううわさを流すのです。
さすれば血気にはやる馬廻組の者どもはその子を何としても探し出すはず。
なるほどのう。
徳川家に盾ついた憎き石田三成。
その子を担ぎ上げて戦を仕掛けてくるか…。
(掛け声)やあっ!
(勝之進)やあ〜っ!
(勝之進)戦支度だ。
戦支度?今のままでは徳川の天下に甘んじるしかない。
だから江戸にいるお屋形様に我らの考えをじかにお伝えしに行くのよ。
(一同)おう!この書状は江戸のお屋形様から届いたものである。
「若き者ら江戸に参り」…。
(勝之進)前田様はえたいの知れぬお方。
あの一件で我らはお屋形様への直訴は断念させられた。
その上あの太刀さばき…。
戦の世で名をはせたという剣の腕もいまだ衰えは見えぬ。
腕は確かだ。
俺などいつもひよこ扱いだ。
だがそんな父上を打ち負かしたおなごがいる。
おなご?金沢の母上だ。
佐乃の母だ。
佐乃殿の?ああ。
兄上。
うわさをすれば…。
勝之進様もご一緒でございましたか。
はい。
どうした?そなたも稽古に来たのか?勝之進。
佐乃も薙刀の腕前はなかなかのものだぞ。
そのような事人に言う事では…。
よいではないか。
本当の事だ。
それに勝之進はお前がおてんばだという事を既に知っておる。
兄上!もう少ししとやかにせねば嫁のもらい手がなくなるぞ。
そのような心配は無用です。
金沢では私を嫁にと望む殿方はおりませぬ。
何故?父上でございます!家長である父上が好き勝手をしているおかげで私を嫁に迎え入れて下さる方などおりませぬ。
では金沢には許嫁はおられないのですか?はい。
そのような方はおりませぬ。
そうですか!いやてっきりそのような方がいらっしゃるものと…。
そうだな。
佐乃も17…。
そろそろ誰かに嫁いでもおかしくはない年頃だ。
勝之進誰かいい男がいたら引き合わせてはくれぬか?えっ?そのような事勝之進様にお頼みするものでは…。
よいではないか。
お前も誰かの妻となればそのおてんばも少しは直るはずだ。
またそのような事を!おお…。
どうした?失礼する。
おい。
兄上。
父上は?こんな時分から逃げ込んでこられるなんて大層お困りのご様子で。
はい困っております。
けれど奥方様が金沢にいらっしゃったなんてお嬢様がこちらに来られて初めて知りました。
どうして黙っていらしたんですか?すいません。
つい…。
水くさいじゃありませんか!私と慶さんの仲なのに。
新九郎様の事も…何か隠してる事があるんじゃないですか?言えないような事なんですか?いやそんな事は…。
(鐘の音)
(三成)もし万が一我が身に事が起こった折は息子の事お頼み申す。
お味方である上杉景勝殿のご領内であれば徳川の手もやすやすとは届かぬはず。
何とぞその地で一人前に育ててほしい。
三成様に救われたこの命。
お役目しかと承知つかまつりました。
私がお前の父だ。
いや思い過ごしです。
あいつはまだふらふらしていて目が離せないだけなんです。
どのようなお方なのです?え?奥方様。
あ…女房殿ですか。
何と申すか…文武にたけ見目麗しく私には過ぎた女房殿です。
よくもまあ私の前でぬけぬけと。
いやあなたもそうです。
私には過ぎた人。
こうしてお酌をして頂いて本当に感謝してる。
本当憎たらしい。
7年前家督を継いだ兄から意に沿わぬ縁談を勧められ逃げ出した時追っ手から助けてくれたのが慶さん。
私はその時一目ぼれしたんです。
いや…。
今では兄も越後に戻ってくるように言ってくれてます。
ですが私は慶さんのそばにいたくてここにいるんです。
そんな私の気持ち知らないとは言わせません。
うっ痛い…。
安田様は石田治部少輔三成という男をご存じでございますな?ああもちろんだ。
先の関ヶ原の戦いで我が上杉家と手を結び西軍を率いて徳川家に挑んだ男。
負けたあと京の六条河原で首をはねられた。
惜しいお人を亡くした。
石田様がご存命ならいま一度我らと手を結び徳川家に戦を仕掛けられるものを…。
その願いかなうやもしれませぬぞ。
実はこの米沢の地にその三成の子がおるやもしれんのです。
それはまことか!?はい。
(風で戸が揺れる音)おっ!ああ…。
ふう〜。
そんなに心配なさらなくてもこのような所まで武家の奥方様が来るはずもありません。
まあそれはそうでしょうけれども…。
先ほどははぐらかされましたがお気持ちをお聞かせ願いとうございます。
いやまあそれは…。
ちゃんとお話し頂くまで帰しませんから。
もう…。
雪夜殿!・女将さん。
ごめんくだされ。
うお〜っ女房殿!奥方様!?やはりこちらにいらしたのですね父上。
お久しぶりでございます父上。
えっ佐乃!華もか!いやいやいやまあまあまあ…。
ヘッ!私前田慶次の妻美津にございます。
いつも夫がお世話になっております。
はあ…。
華。
(華)はい。
これはつまらぬものでございますが金沢から持ってまいりましたもの。
どうぞお納めを。
これはこれはご丁寧に。
では旦那様私とご一緒にお戻りを。
…はい。
母上に何と言えばよいのだ?お初にお目にかかります。
息子の新九郎でございます。
…でよいのか?う〜ん何かそれもおかしいと思うが…。
そのような事より旦那様の次は私でございます。
何と申し開きしたらよいか…。
(又吉)あの〜そこまでビクビクなさらずとも。
そうでございますよ。
なんも取って食われる訳でねえんですから。
あんたたちは奥方様を知らないから。
(戸が開く音)あの〜奥方様こちらの者は下働きの又吉とよねでございます。
又吉は旦那様とは京におられた頃からお仕えしておりこちらに連れてこられた者で…。
はい。
あの〜京で危ういところを旦那様に助けて頂いてそれから旦那様のかぶきぶりにすっかりほれ込んでしまいお仕えさせて頂いております。
(竹)よくやってくれています。
旦那様の身の回りのお世話から庭仕事まで。
釣りのお供なども…。
でよねはこの米沢で雇いました百姓の娘でして…。
それでこちらのお方は?いやあの…佐乃がもう文で知らせたとは思うが息子の新九郎です。
お初にお目にかかります。
母上様姉上様。
新九郎でございます。
あの〜何と申しましょうか…。
私も金沢に身内がいるとは知らずにその…。
いや全くそうなんだ。
私がついその〜言いそ…。
(華)母上は新九郎殿にお会いできてうれしいのでございます。
え?前田の家には私そして佐乃とおなごしかおりませぬ。
男子がいなければ家は断絶。
ですから新九郎殿がいてくれたおかげで我が家は安泰。
その事を心から喜んでおられるのです。
はあ…。
よかったな新九郎。
のう。
ハハハ!それでは女房殿も華も旅の疲れがあるだろうから今日はこのぐらいで。
うん!まだ話は終わっておりませぬ。
はい。
ところで新九郎殿いくつにおなりに?年は18でございます。
18…。
とすると佐乃が17…。
その時分は確か京に行ったきりで旦那様が金沢にはお戻りになられなかった頃にございますな。
あいや…そうでしたかね?それで新九郎殿の母上はどのようなお方で?京で父上と知り合ったと聞かされております。
ですが私を産んですぐにはやり病で亡くなったと…。
まあそれはお気の毒に。
していかなるお家柄で?それは…。
それは私から話そう。
実は九条家の流れでさるやんごとなき家の娘でのそれで京の文人たちが集う「源氏物語」を読む会というので知り合うてそれで仲ようなったのが事の始め。
そうでございますか。
「源氏物語」を通じて。
さよう。
光源氏が愛した紫の上にどことのう似ておったか。
ハッ。
では大層おきれいなお方でございましょうな。
いやまあ…。
(華)そのような高貴なお方が新九郎殿の母上なら前田家の嫡男として堂々と金沢に連れてこられればよかったのではないかと母上は申されたいのでございます。
そうでございます。
母上も私たちも喜んでお迎え致しました。
それはそうなのだが…。
(華)どうしてお戻りにならなかったのです?私もそれを聞きとうございます。
だからそれは…。
もしかしてほかに訳がおありなのではございませぬか?金沢に帰らずこの米沢にいなくてはならぬ訳。
私は一つしか思い当たりません。
(華)ではやはり先ほどの?はい。
柳町の女将。
ハッハッハッハ!それはありません。
(華)ではどうして!?父上!母上の前でまことの事をお話し下さい。
(華)父上!父上!竹。
はい。
そこに座りなさい。
あ…あの〜。
(美津)よいから座りなさい。
はい。
そなたどうして戻ってこなかった?旦那様を連れて帰るのがそなたの役目ではなかったのか?そうなのでございますが…。
なのにそなたまでこの米沢の地で暮らしだすとは。
申し訳ございません。
訳を申せ。
それは…。
申せと言っておる!竹さんが恐れるのも分かるな。
おっかねえ〜。
今日の修羅の敵は誰そなに能登の守教経とやあらものものしや手なみは知りぬ思いぞいづる壇の浦の其船軍今は早其船軍今は早閻浮にかえる生死の海山一同に震動して舟よりは鬨の声陸には波の楯月に白むは剣の光潮に映るは兜の星の影水や空空それにしても先ほどの舞…。
見事でした。
私も今夜はみんなで父上をとことん問い詰めようとしていたのにその気もうせるほど。
2度目じゃ。
あの舞を見てその気がうせたのは。
母上?あの舞に何かあるのですか?フフフ…。
せっかくこうして3人で眠るのじゃ。
話して聞かせようかのう。
はい!是非お聞かせ願います。
旦那様と婚儀を挙げる事になった訳は話した事があろう?はい。
あまりの父上の負けっぷりに哀れに思い妻になったと。
旦那様はおなご相手に本気で向かってくるお方ではない。
わざと負けたのじゃ。
え?それが腹立たしく再度試合を申し込んだ。
そして決められた場所に行くとそこには大きな桜の木がありそこであの舞を舞っておられたのじゃ。
浮き沈むとせし程に春の夜の浪より明けて
(美津)春…満開の桜の木の下でそれはもうなんと麗しい殿御だと。

(美津)このお方の妻になりたい。
そう思うたのじゃ。
ではあの舞は思い出の舞?旦那様も覚えていてくれたのであろう。
もう少し。
あなたには大変な思いをさせてしまい申し訳なかった。
本当ですよ。
もう二度とあのような目には…。
竹さん。
女房殿は怒らせると怖いがほほ笑まれるとなんとも愛らしい。
昔と変わらんのう。
今でもほれているのでございますね。
まあ…。
さあどうぞ。
(美津)頂きます。
(一同)頂きます。
あ〜10年ぶりの旦那様の手料理。
う〜んおいしいのう!
(華)あ〜懐かしい。
金沢ではよ〜く作ってくれた味。
はい。
父上の味です。
父上が作るものはいつ食べてもうまい。
家族そろってする食事はいいものですな父上。
そうだな!でしたら父上ここは母上たちとご一緒にお帰りになられるのがよいかと。
それとこれとは別だ。
別の事ではございませぬ。
私の事なら大丈夫でございます。
竹がおります。
何?母上も姉上も佐乃も金沢から迎えに来られたのです。
ここは父上も一緒に戻られ私のお城への出仕をお認め下さればあとの事は何の心配もないかと。
己のために言っておるな?私は父上のためにもその方がよいのかと。
うそをつけ。
うそではございませぬ。
やかましい!お前の指図は受けん!
(小声で)石頭の頑固親父…。
聞こえたぞ。
もう一度言ってみろ。
「この石頭の頑固親父」とですか?旦那様も新九郎様もおやめ下さい。
奥方様たちもいらっしゃるんですよ。
いつもこうでございます。
まあ親子げんかとは…。
それだけかわいいのでございますな新九郎殿の事が。
だが嫡男とはいえほかのおなごに産ませた子。
ヘッ!えやっ!えいっ!えやっ!今朝は姉上もご一緒ですか?はい。
きえ〜っ!なにが実家へ戻れじゃ!それが妻をめとった男の言う言葉か!情けない!ほんに情けない!姉上は婚家から実家に戻されたのでございます。
えっ!ではそれも父上のせい?はい。
なにが実家へ戻れじゃ!情けない!ほんに情けない!フッ!姉上もおつらい事じゃ。
(華の掛け声)新九郎。
新九郎!勝之進。
どうした?こんな朝早くから。
(勝之進)朝稽古をしていると聞いてな。
佐乃殿。
私も稽古をさせて頂いてもよろしいでしょうか?もちろんでございます。
(美津)新九郎殿。
母上。
お相手願います。
え?私がですか?そうです。
前田家の嫡男の腕をしかと見たい。
ですが母上相手になど…。
遠慮はいらぬ。
さあ!きえ〜っ!お強い…。
は?さすが嫡男。
きえ〜っ!きえ〜っ!
(竹)奥方様がやられています。
新九郎様あったにお強かったっけ?わざとでしょう。
新九郎のやつ後で大変な事になりますよ。
(美津)きえ〜っ!参りました。
はあ…。
あちらの方は?勝之進様です。
朝稽古にいらして。
そうですか。
では勝之進殿お相手願います。
えいっ!ああ〜勝之進様が!本気を出したんでしょ女房殿は。
ハハハハハハ!
(掛け声)
(雫)又吉さん。
あっ!雫さん。
あっ…けがの方は?ええもうすっかりよくなって。
あ〜よかった。
本当にその節はありがとうございました。
いやいやとんでもないですよ。
とんでもないです。
これお礼にと。
あの〜そんな気ぃ遣って頂…。
頂きます。
ありがとうございます。
(掛け声)前田慶次の奥方までもが?はい。
ほう…金沢に身内を残し新九郎とこの米沢で10年近く住んでいた。
その上奥方にも事情を隠していたとなると何かある。
もしや…。
(美津)新九郎殿はお強い。
さすが前田家の嫡男でございます。
のう華。
(華)はい。
母上のおっしゃるとおりでございます。
いや。
あの…佐乃にはいつももっとしっかりせよと叱られております。
佐乃!このような立派な兄上になんという事を!はい。
申し訳ございません。
いえよいのでございます。
そのとおりなのですから。
(美津)まあ謙虚なところがますますご立派。
大したものじゃ。
フフッ。
まこと大したご嫡男。
ええ。
褒め殺しのようでございます。
はい。
ハハハ…。
・兄上にはかないません。

(華)うん。
ほんに新九郎殿はお強い。

(佐乃と華の笑い声)奥方様が。
うん。
これは女房殿我が隠れがへようこそ。
さあお座りなされ。
よい若者でございますな新九郎殿は。
はい。
少し無鉄砲なところがありますが。
でその新九郎殿をこの米沢の地で育てなければならない…訳がおありで?そうとしか考えられませぬ。
女房殿。
私は必ず帰ります。
ですから金沢で待っていて下さい。
いつも待っておりました。
戦場に向かわれるその背にいま一度そのお姿を見せてほしい。
一日一日を無事生きてまたお目にかかれる日をと…。
この度こうしてまたお会いできて…本当によかったと思っております。
私もです。
こたび再び生きてあなたに会えてよかった。
旦那様。
うん。
ですがこのまま帰る訳にはまいりません。
しばらく私もこちらにとどまりとうございます。
え…。
旦那様のお世話を致します。
よろしいですね?いやそれは…。
ウフフ…。
よろしいですね?はい。
お世話になります。
ではそのように。
(せきこみ)まあ。
アハハ…。
まあまあまあ…。
無礼つかまつった。
(せきこみ)石田三成様のお子がこの米沢の地に?
(一左衛門)そのうわさで持ちきりでございます。
誰かがうわさを流しているんじゃないでしょうかね?お前まさか佐乃の事…。
新九郎殿は前田殿のお子でござりましょうか?え?大きなお世話ですぞ!2015/05/07(木) 14:05〜14:50
NHK総合1・神戸
木曜時代劇 かぶき者慶次(4)「かぶき者の妻」[解][字][再]

米沢の慶次(藤竜也)のもとに、新九郎(中村蒼)の存在を知り、金沢から妻・美津(江波杏子)と上の娘の華(青山倫子)がやってくる。

詳細情報
番組内容
米沢の慶次(藤竜也)のもとに、金沢から妻である美津(江波杏子)が上の娘の華(青山倫子)と供にやってくる。下の娘の佐乃(西内まりや)から連絡がなかったからだ。下女・竹(田畑智子)は戦々恐々としている。竹は、美津から慶次の世話をするために送りつけられていたのに、新九郎(中村蒼)の存在を八年間伝えていなかったのだ。大騒ぎの前田家。慶次は、酒亭・雪夜の女将(笛木優子)のもとに逃げ込む。そこに、美津が…。
出演者
【出演】藤竜也,中村蒼,西内まりや,工藤阿須加,田畑智子,笛木優子,角田信朗,前田美波里,壇蜜,江波杏子,青山倫子,伊武雅刀,火野正平
原作・脚本
【作】小松江里子,【原案】火坂雅志

ジャンル :
ドラマ – 時代劇
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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