NHK高校講座 家庭総合「家族の役割を考えよう」 2015.05.07


そんな事に興味を持って作品を見てみると意外な発見があるかもしれないわねぇ。
アートの見方はいろいろあるのよ。
とある町のとあるカフェー。
マスターと常連客たちが人生のさまざまな問題について語り合う場所。
マスターこんにちは。
また来ましたよ。
いつものお願いします。
(パパイヤ鈴木)はいはい。
今回もある悩みが飛び込んできましたよ。
タクミ君第1回に続き再び登場です。
さあ始まりました「家庭総合」。
今日のテーマは家族の役割を考えようという事で…
(青木)今の漫画の中のタクミ君は暴走してましたけどね。
タクミ君のお母さんを助けようと思う気持ちは本当にいいと思うんですけどやり方がよくなかったかなという。
それだけだと思うんですよね。
でもお母さんの気持ちになってみたらやっぱりお金の管理もしてるのでお母さんの気持ちにもなってあげたらよかったと思いました。
タクミ君の気持ちすごく分かります。
私も高校生の時に手伝おうとして何度も失敗しました。
どんな失敗?スーパーの買い物に行ったとこまではよかったんですけどスーパーに行くと自分のお菓子とかいらないものばっかり買ってしまって結局無駄遣いっていう失敗談はありました。
何歳ぐらいの時ですか?それ。
高校生とか…もうホントに。
子供じゃないんだからっていうそんな気持ちだったんでしょうね。
男の子としてみれば…僕が子供の時ですよ。
あのねかっこいいとこだけ自分でやりたいんですよ。
ちょっと分かります。
洗い物はしたくない。
何か手伝って料理作ってあげてもいいけど洗い物はごめんなさいねって。
ただ台所を汚すだけっていう。
汚すだけ。
確かにお母さんの気持ちになると感謝と何やってんのって気持ちが同時に起こるんだろうなと…。
家にいるとやる事が多いんですよね。
一日中家にいるとず〜っと御飯作ってはそれを洗ってまたすぐ御飯作って掃除して何かを整頓してっていう。
一日中忙しいなっていう感じしますからね。
さあ昔の人はですね今よりももっともっとたくさんの事を家の中でやってたらしいんですよね。
どんな変化があったのかVTRにまとめてみました。
見てみましょう。
どれですか?今から70年以上前の日本。
昔の生活を捉えた資料映像です。
当時は農業や林業漁業などが産業の中心でした。
1つの家に多くの家族が同居しみんなで力を合わせて……などあらゆる家事をこなしました。
子供は家で産むのが当たり前な事でしたし…そして人が死を迎えるみとりの瞬間まで家族の役割として行ってきたのです。
これは戦後の産業構造のグラフです。
時代が進むにつれ第1次産業の割合が減り第2次産業第3次産業が中心になっていきました。
多くの働き手は地方から都市部に集まりました。
都市部のサラリーマンは家から職場へ通勤するようになりました。
昔の大家族の暮らしとは打って変わり生活の場は仕事の場と切り離されたのです。
専業主婦が一人で家事をする家庭が増えたのもこのころ。
家電製品が開発され昭和30年ごろ洗濯機や炊飯器などがヒット商品になりました。
ガス水道電気が普及し水くみや火おこしは必要なくなりました。
食べるものや着るものも店で買う事が当たり前になりました。
病院や保育園などの施設で行われるようになりました。
社会全体で担う仕組みが整えられていったのです。
こうした現象を…随分前の話ではありますが実際はそうだったんですよね。
昔は全部…。
だって機織り機で布を作ってそこから服を作ってって今できないもんね。
とても無理ですね。
雑巾さえ買ってくる時代ですから。
という訳で外部化というものの実例を図にまとめました。
こうなりますね。
これは外部化の代表的な例です。
子供の保育や高齢者の介護は社会全体で支えていこうという考え方から国や自治体が主導し制度や施設が整えられてきています。
家事の一部を代替するビジネスも発達しました。
服も食事も今では出来上がった状態で店で売っています。
洗濯をしてくれるクリーニング店や掃除などの家事を代行するサービスも充実していますよね。
果たして外部化って自分たちにとって本当にいいのか悪いのか。
メリットがあるのかデメリットがどんだけあるのかっていうのをちょっと話し合ってみたいと思います。
一人一人外部化のメリットデメリットを書き出してみる事にしました。
どんな意見が出るのでしょうか。
千瑛ちゃんメリット。
(尾崎)クリーニングを例にすると自分が洗濯する時間がなくなるからそれによって違う事がまたできるじゃないですか。
それがメリットかなと思って。
効率がいいという事ですね。
さあ成君こちらですね。
シンプルなんですけど。
例えば床の張り替えとか…。
床の張り替え。
出来る人はやるんでしょうけど。
まあ体力的にもねいいんじゃないかと…。
そして青木さん。
これはもうお母さんの意見ですよね。
とにかくプロの方に任せるのである一定のクオリティーの高さはありますよね。
もちろんクリーニングにしても外食にしてもね。
それが外部化のメリットの一つでもありますからね。
という事で私も同じですね。
プロがいるんだという事ですよ。
…というメリットが出ました。
続いてデメリットはどんなものがあると思いますか?ジャ〜ン。
クリーニング代がかかるじゃないですか。
自分で洗濯すればタダでできるものを…。
かかるんでデメリットかなぁ。
すばらしい。
外食ばっかり続いていると自分で料理できなくなったりってよく聞くんですよね。
僕はなりたくないので自分で作ってます。
偉いね。
前向きですよ。
偉いですね〜。
青木さんからは…パパイヤさんからは千瑛さんと同じく…いろんな意見がありましたけれども一度ここである家族の生活を見てみたいと思います。
夫婦と子供3人の5人家族です。
一番下の紗音ちゃんは幼稚園の年中さん。
小学2年生でまだまだ手がかかる年頃。
お父さんは仕事で帰宅が遅くふだんはお母さんの明子さんが2人の面倒と家事をこなしています。
初め明子さんは慣れない家事と育児にてんてこまいでつらい毎日だったんだそうです。
(宮城)ホントに泣きそうでした。
子供が小さいとお腹がすいて泣いたりっていう事と洗濯と食事と掃除というのを全て同時進行のような形でやってかなきゃいけないので日々訓練でしたね。
困った明子さんは対策を講じる事にしました。
朝出かける時に必要なハンカチなど使うものの場所を決めて自分で用意できるようにしました。
紗音ちゃん小さいのに偉い。
一番活躍したのは高校生になる長男…率先して家の手伝いをしてくれるそうです。
(瑞希)基本的にはやっぱり弟と妹の面倒を…してますね。
毎日の米とぎも瑞希さんの役割です。
(瑞希)1人暮らしをした時こういうふうにお米をとぐのもこういうとこでやっておけば後で困る事もないし。
料理の手助けもすればその料理を作る上で困る事もなくなっていくと思うのでそういうところはこの生活に感謝してるかな。
瑞希さんは家事に参加できる事をむしろ感謝しているんだそう。
頼もしいですね。
食器洗い機を使い洗い物の時間を短縮。
大きな洗濯機も買いました。
そして掃除のしかたも一工夫。
(宮城)掃除機だと配線を何回もコンセントの位置を気にしなきゃいけないのとどうしてもものがあるとつっかかってしまうので手軽なモップなども使って。
両方使ってますね。
最後の切り札…宮城さんが最近特に便利になったと感じるのは…ネットスーパーとは最近需要が大幅に伸びている新しいサービスです。
客はインターネットのウェブページからスーパーマーケットの商品を注文します。
すると店員が代わりに店頭の商品を集めて自宅まで配送します。
生活必需品から生鮮食料品まで家にいながらにして買い物ができる仕組みです。
外出が大変な…子供が生まれたばかりの時に産後外に出れない時にとても役立ちましたね。
あとは子供がインフルエンザになった時に目が離せないけど外にも連れていけないという時はとてもネットスーパーが役立ちましたね。
上手に外部化を進める宮城さん。
でも…例えばお買い物。
全ての食料をネットスーパーで買っている訳ではなく買うものの種類を限定しています。
それは家族のためを考えた宮城さんなりの工夫なのだそうです。
どうしても今欲しいという商品が早くても半日後とか12時間後になってしまうので。
ある程度先を見越してメニューも考えて注文しなきゃいけないって事がありますね。
生鮮食品が特に。
見て選びたいっていうのはあります。
豚肉一つでも脂身が少ない場所を選んで買えるはずが選べないで来てしまうっていうところとかは…。
また宮城さんは…
(宮城)ちょっと手をかけて調味料でいうお味噌を手作りしてます。
おいしそうな手作り味噌。
でも作るのは大変だしお店でも売っているのになぜなんでしょう?
(宮城)子供がぜんそくでアレルギーを持ってるので食生活に一つ心掛けたいなというところで手作りを始めました。
うちこれ全部子供と一緒に作るんですけどすごく子供もお味噌が出来る過程を楽しんでくれてお味噌汁飲むのを楽しんでくれるようになりました。
宮城さん外部化をバランスよく取り入れながら自分に合った家事のやり方を工夫しているんですね。
ちっちゃい子も自分の役割をちゃんと果たしてああいうふうになるといいですね。
そうですね。
楽になってきます。
どんどんね。
お兄ちゃんもお手伝いして高校生で。
偉いですよね。
どうですか?ネットスーパー実際に使った事あります?僕使った事ないです。
私もないですね。
ないですよね。
青木さんは?私は宮城さん家と同じで重いものは運んでもらったりしますしあと産後家から出れない時は出産して1年ぐらいはネットスーバーずっと使ってましたけどね。
子育てとか看病とか本当に手が離せない時っていうのは出かけなくていいというのはいい事だなと思いました。
あのおじいさんの発言みたい…。
まぁまぁ。
ちょっとしっかりしてますけど。
さっきの宮城さんの話ですけどネットスーパーメリットありました。
外部化ですよ。
ここに書き足しときましょうか。
メリットね。
(足立)じゃあ僕書いときます。
宮城さんのお母さんが言っていた外部化のメリット…デメリット商品を見て買えないすぐ手に入らないを表に書き加えました。
でもこうやって書き出すといろんなメリットとデメリットがあるもんですね。
そうですね。
(尾崎)確かに。
こういうのを踏まえた上で使う使わないって自分たちで考えていくでしょうけどね。
家事はついついお母さんが一人でやらなきゃとかお母さんがやるものだと思ってるおうちもあると思いますけど宮城さんのおうちはみんなで助け合って外部化もうまく使って幸せそうな様子に見えましたけど。
さあここで家庭の機能についてまとめたものがありますので。
こうなりますね。
改めて家庭の機能つまり役割をまとめてみましょう。
いろいろありますね。
中には外部化や社会化が進んだものもありますが今も昔も変わらない大切な役割もあるようですね。
この「生活文化の伝承」というのはさっきの宮城さんとこではお味噌ですかね。
(尾崎)ありましたね。
そうそうそう。
そういうのもまたすてきなもんですよね。
日本だとおふくろの味とかって生活文化の伝承だと思うんです。
ここではお悩み相談の解決法考えてみたいと思います。
漫画の。
タクミ君が何でもかんでも外部化に頼って無駄遣いしてお母さんが怒ってたあれですよね。
よかれと思ってやったのに逆に迷惑かけちゃった。
でもお母さん喜んでると思いますよ。
やろうとしてくれたって事でね。
料理やお洗濯が自分でできないからお金を払って外部に任せればいいやという考えだとちょっと寂しいなと思うんです。
じゃなくて自分でもできるけど……っていう方がいいなぁと私は思うんですけどね。
確かにいきなり全部をやろうというのは無理がありますのでまず少しずつでいいので自分の役割というものをちゃんと自分で理解して役割分担してやるっていうのが一番いい形なのかもしれないです。
それではまたお会いしましょう。
さようなら。
昔の日本では大家族が一体となって仕事や家事をこなしていました。
戦後…出産保育医療介護などの機能は…メリットとデメリットを考えながら利用しましょう。
外部化は現代の家族が担いきれなくなったさまざまな機能を地域や社会が代わりになって支えるという意味があります。
家族の幸せにつながる外部化の在り方を考えていくのが大切です。
2015/05/07(木) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 家庭総合「家族の役割を考えよう」[字]

様々な家事が、お金を払えばやってもらえる今の社会。それはいい事なんでしょうか?具体的な事例を見ながら利点と問題点を議論します。【出演】パパイヤ鈴木・青木さやか他

詳細情報
番組内容
今回のテーマは「家事」。あらゆることを家族で行っていた昔に比べ、今は、保育や介護は福祉施設が担い、炊事や洗濯などを代行するビジネスも充実しています。では、このようなサービスを使うことには、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?時代とともに変遷してきた、家族の機能と家事の意味について考えます。【出演】パパイヤ鈴木、青木さやか、足立成、尾崎千瑛【声】沖田愛【マンガ】和田フミ江
出演者
【出演】尾崎千瑛,足立成,【司会】パパイヤ鈴木,青木さやか,【語り】沖田愛

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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