(春樹)どうしたんですか?誰か!ストレッチャー!
(誠司)君がいるからここに来たんだ。
(春樹)婚約者?
(仁志)俺の子なんじゃないのか?
(友子)いいんだよ。
どうせおろすから。
(奈々)最低だよ。
(千鶴)中止させてください。
(久仁子)身内患者のオペを禁じる取り決めを厳守すること。
(春樹)ちょっと待ってください。
(渡辺)守田先生。
身内を切ったことがおありですか?
(春樹)僕の母のオペを執刀してください。
(宗太郎)よく平気でいられるよな。
(春樹)好きな人の大切な人だからこそやるんです。
(千鶴)信じてるって言ってくれたんです。
(春樹)信じて託してくれたんです。
(千鶴)ありがとう。
(鳴き声)
(春樹)すいません。
(春樹)はい。
守田です。
(春樹)肝硬変の患者さんですよね?
(芹香)はい。
急激な腹満感を訴えていて。
腹水でしょうか?
(春樹)汎発性腹膜炎かもしれないな。
放射線科に連絡してください。
すぐ行きます。
はい。
(春樹)すいません。
(千鶴)早く行って。
はい。
・ストレッチャー入ります。
移すよ。
(一同)はい。
1・2・3。
服切ります。
(一同)病院ですよ。
分かりますか?大丈夫ですよ。
すいません。
(平井)呼吸停止です。
挿管しよう。
モニターつけて。
(平井)はい。
代わります。
(平井)お願いします。
喉頭鏡下さい。
(涼子)はい。
チューブ。
(涼子)はい。
(宗太郎)2−0絹糸。
(看護師)はい。
(宗太郎)おなか硬いよ。
筋弛緩利かせて。
(奈々)分かりました。
(宗太郎)言われなくてもやってくれよ。
(奈々)はい。
(宗太郎)メッツェン。
(看護師)はい。
(友子)お口開けていただけますか?はい。
(友子)あーって言えますか?
(女性)あー。
はい。
あー。
(女性)あー。
(友子)はい。
大丈夫です。
お楽になさってください。
じゃあ今日はお薬を変えておきますね。
(女性)はい。
(友子)はい。
ケリー。
(看護師)はい。
持ってて。
(平井)はい。
もう1本ケリー。
(看護師)はい。
メッツェン。
(看護師)はい。
(山野辺)3−0絹糸。
(看護師)はい。
回盲部切除術です。
第二助手に付いているのは研修医。
あなたたち医学生の6年後の姿ね。
吸引してください。
(平井)はい。
癒着が激しいですがこのままいきましょう。
(あずさ)あのう。
あのう。
近藤先生。
えっ?あっ。
ごめん。
何?
(あずさ)質問なんですけどオペと関係ないことでもいいですか?女性の先生に聞きたいことがあるんですけど。
うん。
(あずさ)仕事と恋愛は両立できますか?切ってください。
(山野辺)はい。
もう1本3−0バイクリル。
(看護師)はい。
無理かな。
プライベートは犠牲にしなくちゃいけない。
医者っていうのは…。
特に外科医はそういう職業。
人の命を救うために医者になった
何よりも仕事を大切にして生きてきた
彼女に出会って僕は知った
彼に出会って私は思い出した
この気持ちを
この手術は大腸がんでも最もポピュラーな術式です。
けれど感情を抑えなければならないときがある
私はそういう仕事をしている
もう少し投与量を検討します。
(仁志)うん。
お疲れさまです。
(仁志)寄ってってやれよ。
いいえ。
仕事中ですから。
(仁志)じゃあ上司からの命令だ。
患者の様子を見てこい。
ありがとうございます。
あと今夜ちょっと付き合え。
えっ?今夜ちょっと…。
(仁志)うちに帰りづらいんだよな今。
約束な。
失礼します。
(和佳子)あっ。
いいところへ来た。
(和佳子)ねえ。
これどうやんの?すいません。
病室で携帯は禁止…。
何これ?
(和佳子)面白そうでしょ?親同士の代理お見合い。
登録して。
安静にしててください。
(和佳子)ちょっと。
もう。
おなか診るよ。
ほら。
(和佳子)相変わらず病院に寝泊まりしてるんだって?誰に聞いたの?
(和佳子)近藤先生。
心配してたよ。
熱心過ぎるって。
そうなんだ?早いとこ体調管理してくれるような彼女見つけなさいよ。
はいはい。
分かりましたよ。
(森)ハハハ。
(和佳子)笑い事じゃないわよ。
森さん。
(森)いいですね。
親子みたいに気軽に話せる先生で。
(和佳子)あっ。
これうちの息子。
(森)えっ!?守田です。
すいません。
うちの母うるさいですよね?
(和佳子)和やかって言って。
(森)フフッ。
私も守田先生に担当してもらいたかったな。
主治医は大根先生でしたっけ?
(森)はい。
(森)あの先生。
全然話聞いてくれないから。
何か不安があれば話聞きますよ。
僕。
(森)違う違う。
年寄りは世間話がしたいだけ。
聞きますよ。
世間話。
(和佳子)ちょっと。
私の話も聞きなさいよ。
母さんはいいからおとなしくしててください。
(和佳子)何で私はいいのよ?もう。
現金なんだから。
(森)ハハハ。
(和佳子)ねえ?
(宗太郎)それじゃお元気で。
(涼子)お大事に。
(伊崎)河合先生にこれを渡していただきたいんですが。
もしよかったら連絡くださいとお伝えください。
(涼子)はい。
分かりました。
(伊崎)お世話になりました。
(涼子)CEO。
いいですね。
奈々先生。
(宗太郎)俺が渡しとくよ。
(涼子)じゃあお願いします。
(友子)今から真人君お迎え?
(奈々)うん。
(友子)うん。
そっか。
(奈々)こないだは言い過ぎた。
(友子)いいよ。
(奈々)でも間違ったこと言ったとは思ってないから。
(友子)分かってる。
でも私には私の考えがあるから。
(奈々)分かってる。
・
(ドアの開閉音)じゃあ1時間後に血糖測って報告してください。
はい。
お願いしますね。
はい。
分かりました。
(大根)それじゃあね。
お先。
はい。
大根先生。
(大根)あっ?412号室の森さんが大根先生に話聞いてもらいたがってましたよ。
(大根)えっ?何の患者だっけ?クレブスで胃全摘適応の患者さんです。
(大根)ああ。
えっ?何か問題起きたか?いや。
そういうわけじゃないんですけど。
何でもない会話でも聞いてもらえるだけでほら。
安心するってあるじゃないですか。
森さん入院するの初めてらしくて…。
(大根)あのさ。
入院患者はみんな不安だろ?病気なんだから。
その不安を取り除く方法はオペして治すことだけ。
うだうだしゃべったって病気は治らない。
なっ?いや。
でももうちょっと会話をして…。
(大根)ごめんごめんごめん…。
俺ちょっと急いでんだよ。
あっ。
ああ。
もう…。
(大根)もう。
余計なこと言うから。
もう。
(平井)最近大根先生帰るの早いですね。
(茜)クリニックのバイト増やしたみたいですよ。
(平井)いったいどんだけ借金あるんだろ?
(友子)失礼します。
あら。
千鶴さん?
(友子)いないのか。
じゃあちょっと待たせていただきます。
何か散らかってんな。
何これ?まだ行ってないんだろ?病院。
病院って?
(仁志)子供だよ。
俺たちの。
おなかの中にいる。
(友子)もういないよ。
(仁志)えっ?
(仁志)ホントなのか?うん。
じゃあね。
(仁志)友子。
(友子)あっ。
(友子)あれ?シューマイ何個食べた?
(仁志)うん?3つかな?
(友子)一人2個よ?守田先生1個しか食べてないよね?やだ。
(仁志)えっ?そんな。
ケチくさいこと言うなよ。
(友子)ケチくさいことって…。
後輩にご飯をごちそうするのにこれはないんじゃないの?もっとおいしいご飯ごちそうしてあげればいいのに。
(友子)ねえ?
(仁志)いや。
守田は患者第一だから外で食べても落ち着かないだろ。
なあ?えっ?ああ。
はい。
(仁志)結構うまいよね?コンビニ。
あれ?知らないで買ってきたんですか?
(友子)仁志先生はさいつも奥さんの手料理だから。
ごちそうさまでした。
あのう。
嘘ですよね?さっき市川先生が言ってたこと。
(友子)何で?分からないですけど…。
市川先生はしないと思います。
するよ。
(友子)今度のお休みに病院に行ってくる。
お疲れさま。
(渡辺)ここ3カ月。
第一外科の売り上げが停滞しています。
原因は何でしょうか?
(仁志)お言葉ですが。
医師一人が診れる患者の数には限りがあります。
そうそう売り上げを毎月上昇させ続けるというのは…。
(渡辺)確かに新規顧客の獲得はもちろん重要ですがそれだけでは限界があります。
そこで今後は客単価を上げることを念頭に置いて治療プランを立てていただきたい。
(仁志)目先の利益にとらわれず正しい手術選択をすることがゆくゆくは病院の評価と利益につながる…。
(渡辺)仁志先生。
私は決定事項を申し上げています。
手始めに通常の開腹手術より点数の高い内視鏡手術の件数を増やしていきましょう。
売り上げを優先してオペの内容を決めろっていうんですか?
(久仁子)医療の進歩に貢献するのも大学病院の役割でしょ?
(渡辺)そのとおり。
内視鏡手術は開腹手術より体の負担が少ないはずです。
(渡辺)ひいては守田先生のお好きな「患者のため」にもなると思いますが?
(大根)フフフ。
(渡辺)大根先生。
何笑ってる?
(大根)すいません。
(渡辺)大根先生。
バイトが忙しいせいか売り上げが低下してますね。
(大根)はあ…。
(渡辺)してますね?
(大根)はい…。
(渡辺)積極的に内視鏡手術を選択してください。
(大根)はい。
(渡辺)私からは以上です。
(久仁子)ではカンファレンスを終わります。
(大根)駄目か。
チッ。
くそ。
(鈴木)早速探してますね。
内視鏡手術が適用できそうな患者。
(大根)うるせえな。
おっ。
虫垂炎か。
オペ内容切り替えるならちゃんと患者さんにリスクの説明しないと…。
(大根)分かってるよそんなこと。
(大根)あのさ。
人の患者にいちいち口出ししないでもらってもいいですかね?守田先生。
私だってね一応医者の端くれですから患者さんのいろんなことを…。
リスクとか様々なことを考えた上で内視鏡手術に変更しようと思ってるわけですよ。
・
(芹香)守田先生。
回診お願いします。
はい。
(大根)いってらっしゃいませ。
(大根)よっしゃ。
(久仁子)研究費の増額の件。
どうなりました?
(渡辺)しばらくは今の予算内でお願いします。
(久仁子)えっ?
(渡辺)成果を挙げていない科に予算は回せません。
(久仁子)第一外科の売り上げと私の研究は無関係でしょ?
(渡辺)研究で成果を挙げてきた話題の女性医師をトップに据えれば売り上げの上昇が見込めるかと思ったのですが…。
期待外れですよ。
白石教授。
ああ。
失礼。
教授代理。
(渡辺)お願いしますよ。
ふん。
(友子)恋愛と仕事の両立ね。
うん。
こないだ学生に聞かれてさ。
(友子)はあー。
っていうかそれ私に聞く?駄目?
(友子)いいけど…。
まあ難しいだろうね。
特に外科は大変なんじゃない?うん。
オペの最中は100%オペだけに集中しなきゃいけない。
でも恋愛なんてしてると0.1%頭の隅に相手のことがあったりする。
(友子)いいんじゃないの?0.1%ぐらい仕事以外のこと考えたって。
よくないよ。
命預かってるんだから。
患者さん以外のこと考えるのはよくない。
私なんか0.1%どころの騒ぎじゃないけどね。
今雑念だらけ。
雑念なんて言わないで。
ずっと頭ん中にある。
ホントはね迷ってるの。
「どうするべきなのかな?」って。
花岡君。
(光弘)あっ。
守田先生。
河合先生がいないって?
(光弘)はい。
もうすぐオペの時間なのにどこにもいなくて。
患者さんは?
(光弘)もうオペ室に運んじゃいました。
他に手空いてる麻酔科の先生もいないらしくて。
いったん病室に戻したいって言われたんですけどどうしましょう?僕がやります。
(光弘)えっ?えっ?やるって麻酔をですか?大丈夫です。
できますから。
(平井)ホントにいいんですか?守田先生。
(谷)後で怒られるの俺嫌ですよ。
大丈夫です。
僕が責任取りますから。
バイタルサインとサチュレーション見といてください。
(看護師)はい。
では…。
(奈々)すいませんでした。
(谷)河合先生。
(奈々)守田先生。
あのう…。
よろしくお願いします。
(奈々)よろしくお願いします。
では始めましょう。
メス。
(看護師)はい。
(谷)鑷子。
ガーゼ。
(看護師)はい。
鑷子。
電メス。
(看護師)はい。
はい。
(大根)執刀医が麻酔やるってどういうことだよ?前にいた病院では麻酔科医の手が足りないときは外科医が対応することもあったので。
(大根)えっ?えっ?えっ?えっ?麻酔科医足りなかったの?さっき。
なあ?
(茜)お疲れさまです。
いえ。
僕がちょうど手が空いてたのでやってしまいました。
(大根)あーあ。
どうすんだ?お前一人の謝罪じゃ済まないよ?これ。
第一外科と麻酔科の…。
・
(奈々)失礼します。
(大根)おお。
河合先生。
そっちの教授何か言ってた?
(奈々)申し訳ありませんでした。
(大根)えっ?
(奈々)守田先生は悪くありません。
(奈々)私が患者さんの入室時間に遅刻したのを守田先生がフォローしてくれたんです。
(大根)えっ…。
そうなの?
(奈々)本当に申し訳ありませんでした。
頼むよ。
ったくよ。
あっ。
食堂閉まっちゃうなぁ。
(奈々)すみませんでした。
オペは無事に済んだんですから。
問題ないです。
(奈々)ホントにすみませんでした。
いえ。
(宗太郎)おーい。
(宗太郎)バカ正直に謝りに来る必要なかったんじゃないか?
(奈々)えっ?
(宗太郎)ヒーローを気取りたいやつにはそうさせておけばいい。
(奈々)最低。
(宗太郎)息子に何かあったか?
(奈々)えっ?何で?
(宗太郎)奈々先生が仕事を放り出す理由は他に考えられない。
高橋先生には関係ないでしょ。
あちっ。
夕飯ですか?ううん。
遅い昼食。
僕もです。
あっ。
そうだ。
あの猫飼ってくれる人見つかりましたよ。
ホント?大学の後輩で東京住んでるやついて。
実家暮らしなんですけど。
この写真見せたら一発でした。
ああ。
こんなの見せられたらそりゃ飼うね。
われながらうまく撮れました。
他にもねお薦めありますよ。
えーっ。
これとか。
あとこれ。
うわぁ。
カワイイ。
あと…。
これ。
これかわいくないですか?うーん。
これ一押しです。
これ。
これこれ。
終電までには終わらせなきゃね。
なかなか行けないですね。
一緒にご飯。
うん。
いいよもう。
えっ?今食べたし。
(久仁子)ええ。
詳しく調べていただけますか?はい。
お願いしますね。
はい。
(鈴木)カメラ動かします。
(大根)はい。
(大根)OK。
見えた見えた。
アッペ剥がすよ。
剥離鉗子。
(看護師)はい。
(大根)よっしゃ。
アッペ剥がれた。
根部縛るよ。
エンドループちょうだい。
(鈴木)大根先生。
ここは間膜を先に処理した方が。
(大根)そうだよな。
(鈴木)はい。
(大根)ハハハ。
じゃあハーモニック。
(看護師)はい。
(大根)はい。
(鈴木)お疲れさまでした。
(山野辺)お疲れさまでした。
(大根)できるじゃん俺。
なあ?
(山野辺)はい。
(鈴木)はい。
(大根)あしたのオペも内視鏡に変えるかな。
ちょっと患者に提案してくるわ。
(鈴木)はい…。
(山野辺)僕らのフォローがあったからうまくいったようなもんですよね?さっきの。
(鈴木)なあ。
(宗太郎)ご飯行ってきます。
(平井・芹香)はい。
(宗太郎)養育費ならちゃんと振り込んでるけど?
(菜穂)第一声がそれ?ホント別れてよかった。
(宗太郎)何?どうした?
(菜穂)悠馬のことでちょっと相談したいことがあるんだけど。
(宗太郎)えっ?
(菜穂)最近ずっと微熱が続いてて。
病院は?
(菜穂)近所に行ったらもっと大きなとこで検査してもらった方がいいって。
それで結果は?
(菜穂)まだ行ってない。
(宗太郎)何してんだよ?あなたのとこでできないかな?いいのか?
(菜穂)何が?悠馬に会っても。
会っても父親だって名乗らないで。
分かってる。
分かりました。
すぐに伺います。
いえ。
こちらこそ何度もすみません。
はい。
失礼します。
ちょっと出てくる。
(医師)はい。
(宗太郎)どうした?
(奈々)急いでるから。
(宗太郎)もうすぐオペだろ?
(奈々)時間までには戻る。
(宗太郎)昨日やらかしたばっかりのやつを信じられると思うか?
(奈々)真人が保育園でケンカしてケガしたって。
(宗太郎)えっ?
(奈々)昨日もおんなじことで呼び出された。
仕事に戻れ。
保育園には俺が行ってやる。
(奈々)えっ?いいから。
(仁志)今のところオペの必要はありません。
引き続き内科の方でお願いします。
(医師)了解です。
(仁志)はい。
それじゃあ。
・
(聡)仁志先生。
あっ。
どうも。
こないだありがとうございました。
(仁志)はい?
(聡)いや…。
仁志先生に言われて目が覚めたといいますか。
子づくりのこと。
妻の気持ちも理解してやろうと思います。
そうですか。
(聡)はい。
ホントありがとうございました。
失礼します。
あっ。
仁志先生。
(聡)またご飯行きましょう。
中華。
(奈々)ありがとう。
(宗太郎)オペがスムーズに回るようにしただけですよ。
医局長として。
ちょっと代わって。
(奈々)懐いてる。
(宗太郎)いいから。
ケンカの原因。
(奈々)うん?片親なのをからかわれたんだってよ。
(宗太郎)早くいい父親つかまえろよ。
私の魅力に気付ける男がいなくてさ。
(宗太郎)連絡欲しいって。
(大根)じゃあ今日の研修は以上。
帰ってよーし。
ヘヘヘ。
(一同)お疲れさまでした。
(大根)何よ?チッ。
お先。
(一同)お疲れさまでした。
(茜)ちゃんと案内してもらった?
(藤岡)まあはい。
(吉田)駆け足でしたけど。
(鈴木)第一外科を志望から外さないでね。
(脇坂)はい。
大丈夫です。
(あずさ)私は医者になっても外科は選ばないと思います。
(山野辺)どうしてそう思うの?
(あずさ)結婚したいので。
プライベートを犠牲にするのは嫌なんです。
でもまだ結論出すのは早いんじゃないかな?
(あずさ)あっ…。
お疲れさまでした。
またあしたよろしくお願いします。
(一同)お疲れさま。
(脇坂)お疲れさまでした。
(鈴木)お疲れ。
(山野辺)いやぁ。
肝据わってるなぁ。
(鈴木)むしろ外科向きでしょう。
あの度胸は。
(芹香)私は結婚しますからね。
絶対。
(茜)でも実際うちの女性外科医はみんな独身ですよねぇ?
(芹香)近藤先生だって諦めてないですよね?
(平井)ちょっ。
おい。
(芹香)何?賢い選択だと思うよ私は。
(芹香)えっ?あの子の判断間違ってないと思う。
・
(ノック)・
(ドアの開く音)
(渡辺)失礼します。
ここでしかできない話というのは何でしょうか?5分以内に済ませてください。
白石教授代理。
(久仁子)いつになったら正式に教授になれるの?
(渡辺)それは先生の研究の成果しだいです。
(久仁子)そのためにも研究費の増額をお願いしたいんですけど。
(渡辺)ですからそれは昨日お話ししたとおり…。
(久仁子)赤字の大学病院を立て直した経済界注目の人物はSMクラブの常連だった。
週刊誌にでも売ったら面白いことになるかもね。
(久仁子)これからは私のために働きなさい。
好きなんでしょ?こういうの。
(久仁子)お願いしますよ?フフフ。
(渡辺)はい。
(恵美)あなた?あなた?
(恵美)ハァー。
もう。
(友子)もしもし?ごめんなさい。
急に。
今日うちの旦那と話をしたって聞いて。
(友子)もしもし?
(恵美)いつも主人がお世話になっております。
(恵美)あっ。
主人今ちょっと手が離せなくって。
(友子)あのう。
大丈夫です。
あした病院で。
(恵美)伝言があれば伝えますよ。
どんな内容でも。
(友子)いえ。
急ぎの用事ではないので。
そうですか?
(友子)失礼します。
・
(ドアの開く音)
(恵美)あっ。
急ぎの用じゃないって。
(恵美)いつから?
(恵美)いつから?
(仁志)何が?
(恵美)いつから?
(恵美)何回したの?アハハ。
何驚いてるの?バレてないと思ってた?フフフ。
そんなんだから教授になれないんだよ。
あしたゆっくり話しましょう。
(恵美)取れない。
しわが取れない。
(2人)お願いします。
足も伸ばしていただいて大丈夫です。
失礼しますね。
(和佳子)森さん。
頑張ってね。
(2人)動きますよ。
動きますよ。
(和佳子)ファイト。
(一同)よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
(大根)フゥー。
お願いします。
今から行われるのは胃の全摘手術です。
(4人)はい。
(大根)6番の郭清はこんなもんかな。
よし。
血管切ろう。
リガマックスちょうだい。
(看護師)はい。
(大根)若林。
そのまま動かさないで。
(芹香)はい。
(谷)アップにしますか?
(大根)リガマックス入れるまで待って。
(谷)はい。
(看護師)汗拭きます。
(大根)もっと奥に入れて。
(谷)若林。
(芹香)えっ?あっ。
はい。
(大根)そっちじゃない。
違う。
そっちじゃねえぞ。
(芹香)すいません。
(大根)うーん。
左手の鉗子抜いていいからちょっとこっち持ってて。
(芹香)はい。
(大根)ちょっ。
このままな。
動かすなよ。
(芹香)はい。
(大根)はい。
そのままちょうだい。
はい。
(大根)もっと右。
(芹香)えっ?あっ。
はい。
(芹香)あっ!?
(谷)先生。
出血してます。
(大根)おい。
これ総肝動脈じゃねえか。
ちょっとカメラ。
出血箇所映して。
(谷)はい。
(大根)ツッペル。
(看護師)はい。
(大根)ああ。
全然見えない。
おいちょっと。
吸引して。
(芹香)はい。
(奈々)血圧下がってます。
(大根)おいおい。
止まんねえぞ。
(奈々)このままだと輸血しても追い付きません。
(谷)どうしましょう?
(奈々)大根先生。
(大根)開腹手術に切り替える。
(谷)はい。
開腹セット用意して。
(看護師)はい。
(一同)若林カメラ。
輸血持ってきてください。
はい。
(大根)おなか開けるまでこの鉗子で圧迫しといて。
若林!
(芹香)えっ?あっ。
はい。
(大根)急ぐよ!
(奈々)血圧92です。
(大根)うん。
(谷)総肝動脈の修復が必要ですね。
(大根)穴がかなり大きいな。
血管外科の連中何だって?
(看護師)ヘルツ2件と弓部置換のオペが同時に入ってるからすぐには無理だそうです。
(大根)はっ!?総肝動脈なんてやったこと…。
そもそも血管縫合自体専門外だぞ俺。
(奈々)仁志先生か高橋先生連絡取れる?
(看護師)はい。
(谷)守田先生!?手伝わせてください。
(大根)できるのか?はい。
やらせてください。
(大根)頼む。
はい。
代わります。
(谷)若林。
向こう回って。
(芹香)はい。
総肝動脈の止血をします。
大根先生。
もう一度押さえてください。
(大根)ツッペル。
(看護師)はい。
(芹香)失礼します。
(一同)鑷子。
ケリー。
はい。
こっちガーゼ下さい。
はい。
末梢遮断鉗子と針糸は4−0プロリン使います。
用意してください。
(看護師)はい。
メッツェン。
(看護師)はい。
総肝動脈の縫合終了。
(大根)鑷子。
(看護師)はい。
(大根)電メス。
(看護師)はい。
(藤岡)とても勉強になりました。
ありがとうございました。
(宗太郎)君たちが研修医になるときはこの第一外科を選んでくれると信じてるよ。
(4人)はい。
ありがとうございました。
(和佳子)私はおすしかな?森さんは?
(森)おそば。
好きなの。
(和佳子)それもいいね。
うちの近くにおいしい店あるから教えますね。
わざわざ長野まで行かないでしょ。
森さん。
普通の店ですよ。
(和佳子)分かってないね。
何言ってんの?母さん。
・
(戸の開く音)大根先生。
気分はいかがですか?
(森)とってもいい気分ですよ。
大根先生のおかげです。
胃を全摘出しましたが3日後にはおかゆが食べられるようになって2週間後には退院できると思います。
今日はゆっくり休んでください。
では。
(森)大根先生。
本当にありがとうございました。
(大根)違います。
(森)えっ?手術が成功したのは私のおかげじゃありません。
守田先生のおかげです。
私は。
私は…。
主治医は大根先生です。
森さんを手術したのは大根先生です。
(森)大根先生。
この辺りでおいしいおそば屋さん知りませんか?
(大根)えっ?
(森)退院したら最初に食べるのはそばって決めているんです私。
ありますよ。
おいしいそば屋ならこの近所に。
(森)ぜひ教えてください。
(大根)はい。
案内します。
(大根)114の54。
血圧安定してますね。
(大根)気分悪くなったらいつでも言ってください。
(森)はーい。
じゃあこれでお願いね。
(あずさ)近藤先生。
最後にご挨拶したくて。
ああ。
今日までだっけ?研修。
(あずさ)私外科医になりたくて医学部に入ったんです。
見学させてもらってその気持ちが強くなりました。
仕事と恋愛両立してみせます。
ありがとうございました。
(芹香)あっ。
(平井)うん?
(芹香)大根先生がねいつものアップしてるんだけど「今日は後輩のM先生に助けられました」だって。
(平井)えっ?ああ。
ホントだ。
自分の手柄以外載せてんの初めて見たよ。
ねえ?どういう心境の変化なの?
(芹香)お先に失礼します。
(千鶴・春樹)お疲れさま。
(平井)えっ?嘘。
(芹香)お疲れさまです。
(平井)あっ。
僕も宿直室行ってきます。
お疲れさまでした。
(千鶴・春樹)お疲れさま。
今日もここ泊まるの?まあ。
はい。
たまには家でゆっくり寝たら?お母さん。
心配してたよ。
ありがとうございます。
いや。
お礼言われても。
体は丈夫な方なんで大丈夫です。
そう。
それに…。
好きな人がいると仕事も頑張れたりしませんか?僕は近藤先生が頑張ってるって思うと自分も頑張れます。
じゃあ帰るね。
お疲れさまでした。
お疲れさま。
もう少し近藤先生と…。
千鶴さんと一緒にいたいです。
(芹香)ラインとります。
お願いします。
(芹香)点滴しますね。
(芹香)痛みますね。
(心電計の警告音)150でチャージして。
(平井)はい。
(電子音)
(平井)チャージ完了しました。
離れて。
(心電計の警告音)
(宗太郎)2−0絹糸。
(看護師)はい。
(奈々)筋弛緩薬追加しました。
(宗太郎)おう。
サンキュー。
(医師)もしかしたらスキルスかもしれません。
ご家族の既往歴を調べてみます。
(友子)分かりました。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
・春樹。
(由梨絵)助けてほしいの。
2015/05/07(木) 22:00〜22:54
関西テレビ1
<木曜劇場>医師たちの恋愛事情 #05[字][デ]【熱血ドクターが組織と対決!!】
「衝撃の夜」
斎藤工 石田ゆり子 相武紗季 平山浩行 三宅弘城 板谷由夏 伊原剛志 生瀬勝久 ほか
詳細情報
番組内容
守田春樹(斎藤工)たちが勤務する江洋医科大附属病院の第一外科に、医大生4人が研修体験にやってきた。そのなかのひとり、あずさ(東加奈子)は、案内役を務めていた近藤千鶴(石田ゆり子)に対して、仕事と恋愛は両立できるかと尋ねる。千鶴は、思いがけない質問に驚きながらも、外科医はプライベートを犠牲にしなければならない職業だと返す。
高橋宗太郎(平山浩行)は、VIP患者・伊崎(平岳大)の退院を見送る。
番組内容2
その際、伊崎は、河合奈々(相武紗季)に渡してほしいと言って名刺を手渡した。だが、それを預かった宗太郎は、なぜか名刺を握りつぶしてしまう。千鶴を訪ねて第一外科の医局にやってきた市川友子(板谷由夏)は、そこで仁志祐介(伊原剛志)に出会う。仁志から、お腹の子のことを尋ねられ、もういないと答える友子。偶然その会話を聞いてしまった春樹は、友子に真相を尋ねるが・・・。
一方、経営本部長の渡辺幹夫(生瀬勝久)
番組内容3
は、第一外科の売り上げ停滞を問題視し、顧客単価を上げるために、通常の開腹手術よりも点数の高い内視鏡手術の件数を増やすよう指示する。春樹はその提案に反発したが、体への負担が少ない内視鏡手術の方が患者のためになるのではないか、と渡辺に指摘され、反論できない。
そんな折、手術予定時刻になっても麻酔医の奈々が現れないという騒動が起きる。春樹は、責任は自分がとると言って、奈々の代わりを務める。
出演者
守田春樹: 斎藤工
近藤千鶴: 石田ゆり子
・
河合奈々: 相武紗季
高橋宗太郎: 平山浩行
大根良太: 三宅弘城
・
市川友子: 板谷由夏
・
仁志祐介: 伊原剛志
渡辺幹夫: 生瀬勝久
他
スタッフ
【脚本】
秋山竜平(『流れ星』ほか)
坂口理子(『私が恋愛できない理由』ほか)
小山正太(『ビター・ブラッド』ほか)
【プロデューサー】
中野利幸(フジテレビドラマ制作センター『ディア・シスター』『ラスト・シンデレラ』ほか)
【演出】
田中亮(フジテレビドラマ制作センター『医龍4』『ディア・シスター』ほか)
平野眞(フジテレビドラマ制作センター『HERO』『ディア・シスター』ほか)
スタッフ2
関野宗紀(『ディア・シスター』ほか)
【制作】
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32724(0x7FD4)
TransportStreamID:32724(0x7FD4)
ServiceID:2080(0x0820)
EventID:26598(0x67E6)