今年3月番組に奇妙な情報が飛び込んできた。
ある巨大生物が捕獲され山奥の研究所で厳重に隔離されているというのだ。
(取材者)うわ〜!更に取材を進めると最近各地で目撃されている事が判明した。
その正体とは?何かガオ〜って言ってましたよ。
すごい。
こんなんなってましたよ。
(久保田)どう猛だって…。
何の生き物…。
(徳永)さあまいりましょうか。
今日はですね事件としてはシンプルです。
見てもらいましょうこちらです。
ジャン!京都に。
はい。
去年の7月です。
京都を流れる鴨川のほとりを一人の高校生が歩いておりました。
そうすると川を見てびっくりしました。
キャ〜!デ〜ンという話です。
若干筆が走ってますが…。
こんな絵柄な訳ないよ。
こんなだったら。
こんな町なかでは見かけないような巨大生物が京都で現れてあっという間にうわさが広がります。
「いやこれはまるでホラーじゃ」とかですね京都ですからうわ〜と舞子さんが言ったか分かりませんが「もののけ!?」。
大騒ぎになったんです。
もっとすごいのがこの目撃情報京都中であちこちであった。
ここだけじゃないの?そうなんです。
そこで今京都ではこの巨大生物に立ち向かうべく…野生生物の専門家や京都大学の研究者がこの巨大生物に立ち向かっている。
川から一掃しようと作戦を決行中なんだそうです。
京都で何が起きているのか。
まいります。
所さん!大変ですよ。
巨大生物発見の一報が入った。
ディレクターが現場に急行すると…。
そこは目撃情報が相次ぐ鴨川の上流。
暗闇の中浮かび上がったのは川の浅瀬を進む特命チームの姿。
こちらの男性が特命チームのリーダー。
最近はほとんど家に帰らず巨大生物を追い続ける日々だという。
やはり相当危険な生き物らしい。
すると!巨大生物の姿をこの岩陰で見かけたというのだが…。
確かに黒い影がゆらゆらとうごめいている。
…とその時!
(取材者)うわっ!
(取材者)うわっ!でかっ!えっ?体長およそ1メートル。
世界最大の両生類オオサンショウウオ。
これが問題の巨大生物だというのだが…。
オオサンショウウオといえば国の特別天然記念物に指定されている超貴重な生き物。
捕獲どころか許可なく触る事すらできないはず。
それをこの男性次々と捕獲しては体の一部を切り取り謎の注射までうっていく。
あげくの果てにはそのまま持ち去ってしまった。
オオサンショウウオを乗せた車を追って山道を走る事3時間。
山奥の廃校となった小学校に到着した。
向かった先はなぜか一分の隙もなく金網で覆われたプール。
鍵を開けて入っていくと…。
(取材者)うわっ!いたいたいたいたいた!うわ〜何だこりゃ。
プールの底で折り重なる大量のオオサンショウウオを発見!その数なんと220匹。
全て鴨川とその周辺で捕獲したものだという。
昨夜捕獲した3匹も放されたが…。
どれだけいても貴重な特別天然記念物には変わりないはず。
その扱い少々荒っぽくないですか?すると特命チームのメンバーが不思議な事を言いだした。
何?ハイブリッド?実はプールにいる220匹は日本産と中国産の交雑種。
いわゆるハイブリッドなのだという。
それどころか一刻も早く鴨川から…その理由は餌を食べる姿を見れば分かるというのだが…。
川魚を投げ込むと…。
ハイブリッドが餌に殺到。
更に!なんと周りの仲間にかみつき始めた。
実はハイブリッド日本産に比べどう猛な性質だと考えられている。
同じ条件で餌を与えてみると…。
いきます。
ハイブリッドがすぐ食いついたのに対して日本産はぴくりとも動かない。
(鳴き声)どう猛なだけでなく運動能力まで高いハイブリッド。
そのため放っておくと同じエリアの日本産は駆逐されてしまうおそれがあるのだ。
暴れん坊の扱いが…。
そのため捕獲したハイブリッドはこの施設と京都市内の水族館に隔離。
一匹たりとも逃がさぬよう厳重に管理している。
特命チームによる鴨川からのハイブリッド一掃作戦。
今年2月。
チームを落胆させる結果が出た。
この日特命チームが訪れたのは捕獲したオオサンショウウオの遺伝子検査を担っている研究室。
実はハイブリッド日本産と姿形がほとんど変わらない。
そのため捕獲した個体の尻尾の一部を切り取り一匹一匹…怪しげに光る試験管。
これは中国産の遺伝子に反応した事を表している。
特命チームが鴨川上流で捕獲したおよそ100匹を検査したところハイブリッドが占めた割合は…。
なんとほとんどがハイブリッド。
つまり捕獲したオオサンショウウオの中に特別天然記念物はほとんどいなかったのだ。
オオサンショウウオ。
うじゃうじゃいるんだね鴨川に。
今回何が大変かっていうと日本産とハイブリッド…日本産は当然ですが特別天然記念物です。
大変貴重な生き物で…京都のチームは特別な許可を得ているのでできているだけですので。
さあスタジオには専門家の皆さんにお越し頂いています。
オオサンショウウオについてお話ある方。
(3人)はい!
(久保田)澤口さんいかがですか?何で?えっ何に感動したんですか?オオサンショウウオに。
(澤口)はいすいません。
本当にお好きなんですね。
「この」って違うでしょうこれ。
かわいいやつです。
これオオサンショウウオなんですけど…。
実はある所で大人気なんですよ。
何が?
(犬山)この京都市内の水族館なんですけど人だかりの先がハイブリッドたちなんですね。
なるほど。
あんなにいるの?
(犬山)そうなんです。
そのオオサンショウウオ人気にあやかっているのがこの縫いぐるみでございます。
何がいいんだろうね?それの。
(犬山)実はですね顔の大きさが比率が1対1.414。
女性が大好きなプラチナ比という比率で出来ているんですよ。
縦横が?はいそうなんです。
(笑い声)
(モーリー)そうシーボルト事件で有名なんですけれども実はちゃっかりオオサンショウウオを母国のオランダに持ち帰っていました。
日本地図持って帰れなくてオオサンショウウオを持って帰ったと。
「何だよこれ?」っていう。
所さん所さん。
何?何よ?あのねまだ話に続きがあります。
ああそうだね。
ある不思議な記事を見つけたんです。
それがこれ。
今から40年ほど前の記事なんですが「新宿をブラブラオオサンショウウオ」と。
高層ビルが林立する西新宿の路上で見つかってる。
山手通りを原宿に向かってたのかな?のそのそと。
…でこれ実は中国産だと見られているんです。
ちょうどこのころ…更にこのころの報道をもっと調べていくとこのころわざわざ日本の企業や団体が中国からオオサンショウウオを輸入していた事が分かってきました。
そうなんですか。
一年で…。
えっ!?数千匹単位で輸入した年もあったんだそうなんです。
何で?何で?わざわざどうしてこんな事をしたのかを調べていくと更に深い事情が見えてまいりました。
いきます。
所さん!もっと大変ですよ。
40年前誰がなぜチュウゴクオオサンショウウオを輸入したのか?40年前の記録を基に当時中国と取り引きをしていた日本中の企業に連絡を取ってみる。
しかし…。
・「お客様のおかけになった電話番号は現在使われておりません」。
廃業したところも多くなかなか当時を知る企業に当たらない。
(取材者)う〜ん…。
…とその時。
もしもし。
突然のお電話すみません。
ある貿易会社とつながった。
しかも!
(取材者)聞いて…あっあるんですか?なんとオオサンショウウオを輸入した会社の一つだった。
その貿易会社は岡山県にあった。
NHKの塚越と申しますが。
はい。
なぜ中国からオオサンショウウオを輸入したのか?社長に聞いてみると…。
えっ?食用!?調べてみると実は西日本の一部の地域では古くからオオサンショウウオを食べる文化があったという。
こちらは江戸時代後期に書かれた随筆。
「オオサンショウウオを煮て食べその肉はとても白かった」と記されている。
その味は美食家でも知られる北大路魯山人が絶賛したほど。
ところがオオサンショウウオが世界的にも珍しい事が判明すると…食用禁止となった。
一方そのころ中国では…。
オオサンショウウオは規制される事なく健康食として市場に出回っていた。
そう考えた…ネットウエイトにして…食用として輸入された800匹のチュウゴクオオサンショウウオ。
その記録は県庁にも残っていた。
訪ねたのは特別天然記念物を保護する文化財保護課。
当時の記録は大切に保管されていた。
県は輸入を依頼した地元業者と覚書を交わしていた。
そして日本産と中国産が決して交ざらぬよう厳しく管理を指導したという。
その当時ご対応された方っていうのは40年前ですけどまだご存命…?はいご存命でいらっしゃいます。
岡山県内に住まれています。
早速連絡を取ると話を聞かせてくれる事になった。
こちらが当時の県の担当者。
男性は43年前チュウゴクオオサンショウウオがこの地に到着した時に立ち会っていた。
遠くに見えるのが地元業者が中国産を飼うために掘った池の跡地。
料理店に販売するまでの間一時的に飼育していたという。
その場所は今は民家の庭になっていた。
元担当者は中国産が運び込まれた日の事を鮮明に覚えていた。
食用として輸入されこの池に放された800匹のオオサンショウウオ。
その後の行方は?県に残る記録によると翌年…残り400匹余りについて県が地元業者に確認をしたところ「適切に管理していく」との回答が寄せられたという。
しかし…。
県の元担当者には一つ気になる事があった。
チュウゴクオオサンショウウオを管理していた池から僅か2メートル先には用水路が流れておりその付近で30年ほど前オオサンショウウオが見つかったというのだ。
「絶対に」いうのは。
用水路は日本産のオオサンショウウオが生息する旭川につながっている。
この川にハイブリッド・オオサンショウウオがいるのかどうか調査はまだ行われていない。
なんとも分かんないのね。
NHK調べますね〜。
岡山県の方に聞いたところ…なるほどね。
ただ資料には見ると…ちょっと見て頂きたいのはね日本産のオオサンショウウオが住んでいるエリアとされているのはこの岐阜県から大分県にかけての大体青い所なんです。
…で今現在ハイブリッドがいる事が分かってるのは京都を含めた主に近畿地方なんです。
ただこれは確認されているだけですから。
あっそっか。
あと日本固有種これ増やさなきゃしょうがないんだもんね。
そうですね。
何か方法はないのかね?それだけをこう…。
何何?これです。
何ですか?
(モーリ−)2億年前のジュラ紀からほとんど姿を変えずに生き残っている世界最古といわれる植物です。
研究者たちの大胆な手法によって救われたんです。
何何?世界中に販売し始めた。
これを100本を守るんじゃなくて苗木を売ったの。
売ったんですね。
今ではネット通販で買えます。
…で数をどんどんと増やすというやり方なんですね。
…で増えたんだそれで。
(モーリー)はい。
いや〜ハイブリッドにも…ただですねどう猛なものばかりが川に増えちゃうとそもそもほかの生き物も交ぜて生態系がおかしくなっちゃう事もあるのでどこかでやっぱり歯止めかけなければならないんだというのが基本的な考え方なんですね。
大事です。
番組ではまだまだ調査してほしい不思議な事件募集しています。
お便りお寄せ下さい。
2015/05/07(木) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
所さん!大変ですよ「謎の巨大生物を隔離せよ」[字]
兵庫県の山奥の研究所で、ある巨大生物が厳重に隔離されている。正体は“オオサンショウウオ”。その数300匹以上。なぜ隔離されているのか?その意外な真相が判明する。
詳細情報
番組内容
兵庫県の山奥の研究所で、ある巨大生物が厳重に隔離されている。正体は、オオサンショウウオ。しかも中国産と日本産の交雑種、いわゆる“ハイブリッド”である。その数、200匹以上。京都の河川とその周辺で捕獲したものだという。何故、オオサンショウウオのハイブリッドが、こんなにいるのか?調べてみると、その発端ではないかと専門家が予想する出来事が、40年前に日本中で起きていたことが判明する。
出演者
【司会】所ジョージ,久保田祐佳,徳永圭一,【出演】澤口俊之,モーリー・ロバートソン,犬山紙子,【語り】吉田鋼太郎
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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