ヒロさんこと藤田正裕さん35歳。
全身の筋肉が動かなくなる難病ALSと闘っています。
外資系企業の広告プランナーとして第一線で活躍していたヒロさん。
病気の進行は早く僅か5年でまぶたしか動かす事ができなくなりました。
最後までALSと闘い抜きたい。
ヒロさんはALSの撲滅を世界に訴える広告を仲間たちと作る決意をしました。
パソコンに目の動きだけで文章を打ち55ページの企画書を書き上げました。
この病気の本当の恐ろしさを知ってほしい。
今回ヒロさんはその強い思いをインターネット中継で語ります。
ALSを終わらせるために力を貸してほしい。
ヒロさんとの対話です。
今日はヒロさんのプレゼンテーションを皆さんに聞いて頂こうと思うんですけど今回のプレゼンテーションの資料はヒロさんが目の動きでパソコンを打ちたった一人で書き上げたという作業だったと思うんですけれども。
すごい…時間のかかる作業だし忍耐力のいる作業だしね。
明日までにヒロこれ書いてきてねって言ってヒロさんは馬車馬のように働いたようですよ。
こちらこそよろしくお願いします。
18年間海外育ち。
(英語)仲間にも環境にも恵まれ過ぎてた。
楽しかった。
検査入院中も人生お散歩気分だった。
(兄嫁)ヒロさん。
ちょっと…ちょっと寒くなりました?ちょっと。
(兄嫁)あっちょっと。
フ〜!
(兄嫁)あ〜!おめでとうございます。
31には見えないんだがな。
(兄嫁)どういう意味が?どういう意味で?すごく私は心がこんなにも痛む…えぐられるような痛さを今すごく感じていて自分はALSっていう病気の名前は知っていたけどこれだけ怖いものと向き合わなければいけないんだ恐怖が日常の中にこうやって入ってくるんだというのがすごく今感じました。
うん。
え〜今回もう一人ALSと闘っている方をお呼びしております。
JリーグFC岐阜社長の恩田聖敬さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
恩田聖敬さん35歳。
去年FC岐阜の社長に就任しました。
J1昇格を目指して戦うFC岐阜。
恩田さんがALSと診断されて9か月。
病気は急速に進行しています。
なあ〜。
俺も。
悪くても引き分けだと…。
声を出す事も難しくなってきましたが現場に立ち続けています。
社長!頑張って下さい。
額に傷がありましたよね。
はい。
あれはヒロさんのプレゼンで言われていたようにやっぱ転んだりとかしたんですかね?そうですか。
鼻も…。
何と言うかこうこの病気は本当に個人的には知れば知るほど放っといてはいけないなって思うんですよね。
何かこう今正直言ってこういう仕事をしてるにもかかわらずちょっと言葉が今出てきてない状態…。
これめんどくさくない?診断から2年後究極の選択の日が来た。
次第に目さえも動かなくなり真っ暗闇の中に取り残される。
しかし日本では違法なため尊厳死も選ぶ事ができない。
この恐怖そして家族の負担になる事を恐れ患者の70%が気管切開を諦め静かに亡くなる。
この時期感じた。
弱くなればなるほど人を助けたくなる。
ALSに声を取り上げられてからの方が社会への声が大きくなった。
たとえ社会から猛抗議されても何を言われても自分には言う事がある。
治療法のために一円でも研究費を多く出して。
一日でも早くこの悪夢を終わらせて。
いや〜…難しい。
これ本当に言葉にするのが難しいんですけど何か上手な言い方が見つからなくてあれなんですけどすごく…すごく強い方だなというのがすごく感じていまして…。
これねヒロと話していくうちに感じた事なんですけどヒロも絶望と闘魂の間で闘ってて。
いっぱい負け試合もしてるんですよ。
で強い…みんなヒロを強いって言ってるんですけどそうではないっていうのも分かってもらいたいなと思って。
恩田社長。
はい。
気管切開を選ぶかどうかというのはですねとても難しい問題だと思うんですけれども。
そしてここでヒロさんからのメッセージがあるようなのでお願いします。
ヒロさんのメッセージが完成しましたでしょうか。
(サヘル)風間さん。
私ヒロさんに聞きたいんですけどもし今体が使えるようになった時に一番ヒロさんは何がしたいのかなって。
ヒロさん少々時間がかかっても全然大丈夫です。
そしてそれヒロさんに書いて頂いてる間に恩田社長にお話聞いても大丈夫でしょうか。
恩田社長。
失礼を承知で聞かせて頂きます。
はい。
今のうちにこれだけは絶対にやっておくと決めているような事はありますでしょうか?ありがとうございます。
そしてヒロさんメッセージがありましたら…。
「すべてをぶち壊したい」って何をぶち壊したいんですか?俺何となく分かりますけどね。
俺この状況になったら「うわ〜!」ってなるけどな絶対に。
(若旦那)心だな〜。
心を相当かき乱されて闘わないといけないんだなっていうのが。
今のもうこの機械音で平たんで再生されますけどもう叫びに感じます僕には正直。
ヒロさんどうですか?「ワ〜!」って叫びたいって…。
だってヒロのさ友達って結構俺の友達と共通してたの。
ああそうなんですか。
みんな叫んでるやつらだよ。
みんな「ワ〜!」ってやってるやつ。
できないポーズでやってるやつばっかりでさそん中に育ってきてる訳だからメチャクチャ叫びたいはずだと思うんだよね。
「それが一番かも」。
厚生労働大臣にコミュニケーション保障に関して政策提言書を提出。
とはいえALS患者には時間がないので高額な視線入力装置の無料貸出を開始しました。
このような現状の中希望の光が見えてきました。
新たな試みで成功している事例もある。
今までの認証プロセスを待っていたらたとえこれらが我々が待つ答えであっても10年はかかるでしょう。
すると今日ALSと闘病しているほとんどの人がそのころには死んでいる事になります。
命のためにも医療の前進のためにもその希望を無駄にしないで末期患者に試す権利を。
私のメッセージコンセプト「givehopeachance希望に可能性を」。
少しでもALSを治す可能性があるならその希望を試させて。
何かもうヒロは既に自分のために治りたいじゃなくて次の世代のために体を張るというメッセージをもう出してるよね。
この今の頑張りがちゃんと誰かのためになってあげたいな。
そこの橋渡しだったら俺たちはできるんじゃないかなって思うんだよね。
うん。
今いろんな人に発信できる環境が自分の周りにはたくさんあるし今この自分がいる48グループって本当に今何百人もいて自分だけじゃなくてそのメンバーの力を借りたらそっからももっともっと発信できる環境があるなっていうのはすごく思っているのでもしまず声をかける事がそれが第一歩のスタートとして扱って頂けるのならば私はもう自分の周りにいるメンバーやスタッフさん全ての人にこの今の私が感じてる気持ちを思いをぶつけてまず1つ目1歩目のALSに対しての6月にある事に対してとかを発信したいってすごく思いますね。
インターネットとかを使って。
何かその〜今あるアクションを起こす事に対して日本ではやっぱり勇気が必要な現状。
周りの人からのバッシングあると思うし何かねアイスバケツチャレンジの時にお祭り騒ぎになってしまってる。
もちろん言ってる人たちの理屈も分かるんですよね。
でも…勝手になんですけど僕がALSというのにちょっと気持ちがあるから思うのは「ごめん。
そんな事言ってらんないんだよ。
時間ないしさ」。
なりふり構わず生きたいっていうのが気持ちだったんであのね…。
バッシングする人の気持ちも分かるんですけどね。
本当にそうですね。
だから…去年アイスバケツチャレンジがあって「へえ〜」だけで終わった人たち。
今年6月21日。
気が向いたら何か。
(若旦那)やりましょう。
やりましょう。
またかぶってもいいし。
またかぶってもいいし怒ってもいいし。
寝てもいいし。
何かアクション起こしましょう。
何かやってくれたらうれしいなって思います。
うん。
(拍手)
(サヘル)すてき。
(笑い声)2015/05/11(月) 13:05〜13:35
NHKEテレ1大阪
ハートネットTV ブレイクスルー29「難病ALSと闘う広告プランナー ヒロ」[字][再]
難病ALSと闘う広告プランナー・ヒロさんこと藤田正裕さん(35)のプレゼンテーション。ALSの撲滅に向けネット中継でつながった著名人たちと生き方を熱く語る。
詳細情報
番組内容
ヒロこと藤田正裕さん(35)と様々な分野で活躍する著名人との対話「ヒロのスーパープレゼン」。撮影を始めて1年、ヒロさんの病状は予想以上に進行し、口元を動かすことも笑顔を作ることもできなくなっている。唯一のコミュニケーション方法は、視線を使ってパソコンに文字を打ち込むこと。自ら目で書き上げた企画書をプレゼンし、ゲストとNET中継で対話。想像を超えた困難にぶつかった時どう生きるのか、熱いメッセージ。
出演者
【ゲスト】サヘル・ローズ,宮澤佐江,恩田聖敬,【出演】若旦那,広告プランナー…藤田正裕,【司会】風間俊介,【語り】Chiko
ジャンル :
福祉 – 障害者
福祉 – 高齢者
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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