「きょうの健康」今週は「心筋梗塞を防ぐ」がテーマです。
今日明日2日間ご一緒して下さいますのは彦摩呂さんでいらっしゃいます。
よろしくお願いします。
グルメリポーターなどとして活躍してらっしゃってお目にかかっただけで幸せな気分になりますが。
実はまずですねこの写真を。
写真ですか?うわ〜っ!これはね痩せてましたね。
2001年の時に撮った写真なんですけど。
すっきりとね〜。
ええ。
このあと彦摩呂の体格の快進撃が始まるんですよ。
(笑い声)最高どれぐらいまでいかれたんですか?最高120キロまでいきまして。
そして今は?今はダイエットを去年の秋からやりまして23キロ落としました。
一気にですよねまたね。
今もまだ続行中なんですけれども。
心筋梗塞どういうイメージがおありですか?心臓がバクバクして急に襲ってくるという怖さがありますね。
ご自身はそういう?でもやっぱり太ってたんで今も太ってますけど…やっぱり息があがっちゃうんですよ。
そういう時に鼓動がドキドキドキッとするんでちょっと気になる病気ですよね。
いろいろお話伺いたいですよね。
勉強したいです今日は。
はい教えて下さいます方ご紹介します。
どうぞよろしくお願い致します。
よろしくお願い致します。
ラインナップご覧頂きますと今日1日目はですね「狭心症に注意」という事でお話を頂きます。
よろしくお願い致します。
お願いします。
安田さん今回のホットトピックスは何でしょうか?心筋梗塞の原因となる危ない動脈硬化の巣をこの新しい技術によって見つける事ができるようになりました。
これにより心筋梗塞が起きやすい患者さんを治療に結び付けるという事が可能になったんです。
その「巣」って何ですか?先生。
では動脈硬化の巣とそれから心筋梗塞がどうして起こるのかご説明したいというふうに思います。
心臓っていうのは体全体に血液を運び出すポンプの役割をしています。
この心臓の表面にたくさんの血管が走っていますけどもこの心臓自身を栄養している大事な役割を果たしているのが冠動脈という血管です。
これに肥満であったりコレステロール等が関係しますと冠動脈の内側にプラークというコレステロールの塊ができてきます。
これが動脈硬化の巣でまさにこの状態が狭心症の状態であるという事になる訳です。
プラークイコール狭心症の巣という事になるんですか?プラークができると狭心症の原因になると。
それが隆起する事で血液があそこ細くなりますよね。
そうです。
プラークができると当然血液の流れが悪くなります。
でプラークを覆っている膜なんかも傷がつきやすくなります。
そうすると傷がついた所にこういった血栓というものができたりあるいは傷がつく事でプラークの中身であるコレステロールが少し血液の中に出てやはり同じように反応して血栓という血の塊ができます。
この結果血液の流れが完全に遮断されて狭心症から心筋梗塞という進んだ状態になってしまいます。
結論として心筋が壊死になってしまう。
これが心筋梗塞という病気の成り立ちという事になります。
ですからこの心筋梗塞になる前に狭心症の段階でつまりプラークが発達してる段階で病気を見つけ出すという事が非常に大事なんです。
狭心症かどうかというのをどう見つけたらいいのかという事になりますよね。
狭心症の中にも不安定な狭心症安定した狭心症と2つの種類があります。
不安定な狭心症は心筋梗塞になって突然死の原因にもなりうるという事で不安定な狭心症を見つけ出すという事が大事なんです。
こちらの絵を見て頂くと非常に両方が近いものが分かると思います。
血栓が大きくなって血液の流れが遮断されるものが心筋梗塞。
なんとか血液が保たれている状況が不安定狭心症です。
ですから両者は非常に紙一重の状態にあると言っても過言ではないと思います。
不安定狭心症のままほっておくとああいうふうに心筋梗塞のようにまた発展していつかはせき止まっちゃうって事なんですよね?そういう事です。
次に心筋梗塞になった患者さんの状態を実際に見て頂こうと思います。
血管撮影をして調べてる訳ですけれども非常に狭い部分があるという事がお分かりになると思います。
本当だ!もうここで途切れかけてると。
あ〜はい!この2つの血管の部分に挟まれたここの部分。
もう線のように細くなってるというのがお分かりになると思います。
これがまさに心筋梗塞になった直後の血管撮影という事になるんですけども実はこの患者さんですけれども2週間前に別な検査の目的で入院されていて同じ血管撮影をしているんですね。
比較をしてどうですか?こちらですとほとんど血管の太さも十分ありますよね。
ところが2週間後本当にもう途切れたようになってる。
2週間でこれだけ変わってしまうというところがこの病気の怖さなんです。
2週間でこんな劇的に!そうなんです。
こうなる可能性のある危険なプラーク危険な動脈硬化の巣を見つけるという事に関してはなかなか今まで手が足りなかったというか行き届いてなかったという中で開発されたのが新しい技術という事になります。
はあ〜そうなる前に分かる。
最初に出ました新技術という事なんですね?それがこちらです。
心臓MRI核磁気共鳴装置といわれる方法なんですけども心臓というものは近くに肺があってですね肺と共に心臓も動いてしまってなかなかこれまできれいな撮影をする事ができなかったんですけども心臓の中での血管も撮影する事ができるようになりました。
従って今外来でも危険なプラークが見つける事ができるような時代になったという事です。
外来でもというのがね非常に朗報ですけれども実際どういう映像なのか見せて頂けますか?体の輪切りの写真で今肝臓が見えて心臓がここの部分にあります。
光ってくる所が見えてきますのでよく見て下さい。
もう一度もう少しで出てきます。
あっこれだ!これですね。
ピカッと光る部分が見えると思います。
こういった光るプラークというものが先ほどお見せした非常に破れやすい血栓なんかもつきやすいような危険なプラークであるというふうに考えられています。
はあ〜。
光るプラークがあると心筋梗塞になる割合が高いという事を私たちは少し研究をして結果として得てますので次はその結果を見て頂こうと思います。
これは568人の患者さんをMRIを撮って6年間にわたって観察した研究です。
縦軸が心筋梗塞のなりやすさ上にいけばいくほどなりやすいという事になります。
それから横軸は72か月まで患者さんを観察したという事になります。
青の患者さんというのは今まで冠動脈の病気もないですしそれから光るプラークもない方。
で次に黄色ですね。
黄色を見て頂きたいんですけどもこれは冠動脈の病気はなくてないけれども光るプラークが見つかった患者さん。
その患者さんは1年後2年後3年後というふうに見ていきますと心筋梗塞に発症してくる患者さんの割合がどんどん増えてきてます。
ここで差が出てるのがお分かりになると思います。
更にこれに冠動脈の病気があってかつ光るプラークがあると非常に高率に心筋梗塞に発症していくという事がお分かりになると思います。
スタートは異常なしだったのに随分と差が開きますね。
そうです。
この光るプラークというものが将来の心筋梗塞の起こりやすさという事を予測する事ができるんじゃないかというふうに考えられています。
これはどこでもしてもらえるものなんですか?これはまだ非常に限られた施設しかできていない検査法でありますけども保険適用ですので今後もう少し広がっていくと思います。
一方今主流になっていますのがここにあります冠動脈CT検査。
マルチスライスCT検査という方法です。
実はこの患者さんはここの部分に前後に比べて狭い所があるという事がお分かりになると思いますけど非常に立体的に血管の状態を知る事ができます。
それからこんなふうに細くなってる血管の状態も知る事ができますし一部プラークの性状なんかも分かるようになりました。
先ほどのMRIの検査以外にもこういったCTという方法でかなり心臓の血管の状態を知る方法というのは精度高く知る事ができるようになってきてると。
心筋梗塞になりやすい不安定狭心症という事だったんですけれどもどういう人がなりやすいと考えたらいいんでしょう?やはり生活習慣病が多い患者さんという事になります。
ここにあります…こういったものが年齢とともに増えてくる訳ですがこの危険因子があればあるほど不安定なプラークを持つ確率が増えていってしまうという事になろうかと思います。
思い当たる節が何個かありますね。
僕肥満ですよね。
血圧は僕正常なんです。
糖尿病もないんですよ。
脂質異常症っていうのはどういう事ですか?やっぱりコレステロールが高いって事ですか?血中の。
コレステロールだったりあるいは中性脂肪だったりそういったものを含めて脂質異常症という言い方をします。
次の2つも確認をしておきたいと思いますけどもこういった喫煙ストレスというのも動脈硬化の因子でもありますしもう一つ血縁関係のある方の中で狭心症や心筋梗塞になったご家族がおられるか遺伝的な背景という事になりますけどもそういったところも含めて私たちは心筋梗塞になる可能性という事を推測している訳です。
ちなみに狭心症の段階で気付くサインのようなものはあるんでしょうか?これには症状というサインを心臓は私たちに送ってくれます。
狭心症になると血流が低下して心臓に十分な血液が来なくなります。
そうすると胸がしめつけられるように痛いと。
一般には運動し始めて数分から10分以内続くような圧迫感を繰り返すようなものが典型的な症状です。
これ以外にも心臓の症状があごだったり歯茎だったりそういった所で放散するような形で自覚するような場合あるいは肩こり胸やけといったような形で感じる場合もあります。
いずれの場合も数分だったり10分以内やはり運動のし始めの時に感じやすいという特徴を持っています。
狭心症に関係した症状というものはどちらかというと重苦しい感じ重だるいような感じという事でピリピリとかキリキリとかという一般的な症状とは少し区別されるというふうに思います。
それからもう一つ注意しないといけないのは糖尿病の患者さんです。
糖尿病で治療を受けておられる患者さんが歩くと少し息苦しいといったような症状がある場合も典型的ではないですけども気を付けられた方がいいという事であります。
やっぱりちょっと動くと息があがるという事はそれだけ心臓に負担がかかってる状態ですもんね。
そのとおりです。
感じられたとおりじゃないかと思います。
う〜ん…。
特に危険な症状をまとめてみました。
これまでより症状が強くなってきてるような場合。
あるいは長く続くようになった場合。
比較的軽い動作で起こるようになった場合。
例えば犬の散歩で起きてたものが今度は家の中で少しお風呂に入ったぐらいでも起きるとかですね軽い動作でも起きるような場合。
あるいは回数が増えてきたような場合。
それからもう一つ今まで症状がなかった方が症状に気付いて最初の1か月というものは非常に不安定な状況にあるという事で心筋梗塞に移行しやすい不安定狭心症の可能性が高いという事でこれらの症状は非常に注意が必要です。
狭心症というのは数分から10分以内の症状ですよというふうにお話をしましたけども15分以上症状が続いて収まらないといったような場合はまさに不安定狭心症で心筋梗塞に進みつつあるという危険なサインである可能性が高いですのでそういった場合はためらわず救急車を呼んで頂くという対応が望ましいと思います。
もうずっと自分と当てはめてましたけど肥満なだけで疑いがリスクがあれだけ多くなるんですもんね。
そうです。
肥満も含めて糖尿病高血圧脂質異常症こういった危険因子をお持ちの方は常日頃からそういった検査等で早めに確認をしていくという事が必要ですし心筋梗塞になる前触れの症状がありますのでそれは見逃さないという日頃の備えと症状が起きてからの早期の対応とこの2点が心筋梗塞にならないようにするための重要な点じゃないかというふうに思います。
心臓がドキドキするだけじゃないといういろんなところのサインが出るというのがすごく勉強になりました。
ありがとうございました。
また明日もよろしくお願いします。
2015/05/11(月) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康 心筋梗塞を防ぐ「狭心症に注意」[解][字]
心筋梗塞を防ぐには、前段階である狭心症に気づき、適切な治療を行うことが大切だ。特に、心筋梗塞に移行しやすい狭心症があるので注意。危険な狭心症の原因、症状とは?
詳細情報
番組内容
心筋梗塞を防ぐには、前段階である狭心症を発見し、適切な治療を受けることが大切。狭心症は、冠動脈の内側にコレステロールなどがたまってできた“動脈硬化の巣”が原因で起こる。狭心症には、心筋梗塞に移行しやすいタイプと移行しにくいタイプがあるが、移行しやすい危険な狭心症は従来の検査で発見することが難しかった。しかし最近、心臓MRI検査という最新の検査で心筋梗塞に移行しやすい狭心症が発見可能になってきた。
出演者
【ゲスト】彦摩呂,【講師】国立循環器病研究センター部門長…安田聡,【キャスター】桜井洋子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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