5ららら♪クラシック「“とてつもない”世界を音楽に〜グロフェの“大峡谷”〜」 2015.05.09


(「大峡谷」)「ららら♪クラシック」今回は…アメリカの大地に広がる絶景グランド・キャニオンをイメージして作られた曲です。
作曲したのはアメリカの作曲家…彼はこの曲でアメリカ音楽の第一人者としての地位を築きました。
グロフェが若かりし頃に目にした壮大なグランド・キャニオン。
彼はその時の感動をいつか音楽で表現しようと心に誓ったのです。
押切さ〜ん!これ何を表す音でしょう?
(たたく音)えっ誰?グロフェが描こうとしたとてつもなく壮大な世界。
その音楽を彼の人生とともに見つめていきましょう。
「ららら♪クラシック」今日はアメリカの作曲家グロフェの「大峡谷」をご紹介します。
まさにアメリカを感じる一曲という感じですね。
スケールありますね。
それでは本日のゲストをご紹介しましょう。
モデルで小説もお書きになっている押切もえさんです。
押切もえです。
(一同)よろしくお願いします。
ようこそお越し下さいました。
うれしいです。
モデルの仕事ってもうデビューして何年ぐらいになるんですか?読者モデルの時期があったんですけどそのあとプロとして始めてもう15年になりますね。
早いもので。
うわあすごいね〜。
小説どうですか?書くのは楽しいんですけど締め切りに結構苦しめられたりとか。
その気持ちよく分かります。
もうね原稿用紙30枚とか書くのほんとつらいんですよ。
石田衣良さんでも?つらいっすね〜。
調子のいい時はいいんですけどもう悪い時はほんと地獄です。
そういう時どうやってリフレッシュするんですか?寝ればいいのか!大事ですね。
今回ね取り上げる曲は…押切さん行かれた事があるそうですね?予想以上に期待以上に広くて…それではグランド・キャニオンを描いた「大峡谷」どんな曲なのかVTRをどうぞ。
アメリカアリゾナ州に位置する国立公園グランド・キャニオン。
数千万年をかけて隆起と浸食を繰り返して形成された峡谷はまさに…全長460キロもの大パノラマは世界遺産に登録されています。
このグランド・キャニオンの景観を音楽で描いたのが今日の名曲…書いたのはアメリカを代表する作曲家…彼の最高傑作です。
「大峡谷」は5つの曲から成る組曲。
グランド・キャニオンが一日に見せるさまざまな表情を見事に描いています。
雄大な自然をダイナミックにかつユーモアを交えて描いた音楽それが組曲「大峡谷」なのです。
いかがでしたか?「大峡谷」っていうタイトルを聞くとすごく切り立った崖とか厳しい音というか激しいような音楽かなと思いきやすごく優しい柔らかいメロディーなんだなっていうところにびっくりしました。
実際ご覧になって目の前でグランド・キャニオンどうでした?行った時はほんとにその広さにただただびっくりして圧倒されるってこの事だなと思いましたね。
誰の手も入れてないでこういう状態なんだっていうのが。
なぜこんな彫刻のような…というね。
思いますよね。
うかつにそんなに踏み入れちゃいけないとか昔の人たちがずっと守っててくれた場所なんだなとかそういう念まで生まれます。
20代半ばで自然に対する畏怖を感じるってちょっとすてきですね。
そうですよね。
さてこのグロフェの「大峡谷」なんですけれども…実はねさまざまなジャズアーティストなどいろんな方がこの曲をアレンジしているそうなんですけれどもちょっとこちらを聴いて頂きたいと思います。
いかがですか?すごい陽気な…陽気さが増してでも声が入る事ですごくまた優しいですね。
柔らかいというか。
なんか日本だったら昔…あ〜確かに!伸びやかでほのぼのしていて。
穏やかな口笛吹きたくなるようなそんな曲ですかね。
1892年ニューヨークに生まれたグロフェ。
祖父と母はチェロ奏者父はバリトン歌手という音楽一家に育ちました。
一流の音楽家を目指しグロフェが家を出たのは15歳の時。
腕を磨こうとホテルではピアノを弾き結婚式や舞踏会ではバイオリンを弾くなどし全国を渡り歩きました。
そして25歳の時グロフェはグランド・キャニオンと出会います。
初めて見る壮大な景観に彼は生涯忘れえぬ大きな感動を受けるのです。
その後グロフェはあるジャズ楽団で才能を伸ばしていきます。
当時人気を博した音楽家ポール・ホワイトマン率いるジャズ楽団にピアニスト兼アレンジャーとして加入します。
編曲した数々の作品は高い評価を得ます。
自信をつけたグロフェは独り立ちしフリーの音楽家として作曲にも力を入れ始めます。
そんなある日グロフェはホワイトマンにある作品の楽譜を見せます。
組曲…かつて衝撃を受けたグランド・キャニオン。
その時の感動をグロフェは音楽で表現しようと曲の構想をずっと温め続けていたのです。
作品に大きな関心を寄せたホワイトマンはこの曲をコンサートで披露しようとグロフェに提案しました。
1931年ホワイトマン率いるジャズ楽団の演奏で組曲「大峡谷」の初演が行われました。

(「大峡谷」)コンサートは大成功。
しかし当のグロフェは思いの外初演の内容に満足していませんでした。
初演の翌年グロフェに一つのチャンスが訪れます。
オーケストラを使って自らの指揮で「大峡谷」を演奏する機会を得たのです。
グロフェはジャズ楽団では描ききれなかった壮大な世界をオーケストラで表現しようと「大峡谷」を編曲し直したのです。
若かりし頃に目にしたグランド・キャニオン。
グロフェは15年の歳月を経てようやくあの時の感動を音楽で表現する事ができたのです。
いかがでしたか?曲として完成してるのに「いやまだまだ…」っていうチャレンジをし続ける姿勢がすばらしいなと思いました。
一つ言えるのはこのころアメリカのジャズ楽団ってすばらしくレベルが高かったんですけどそれでもまだ満足できなかったんですね。
この違いはねやっぱり全然…。
目の前で70人のオーケストラって本当にグランド・キャニオンですもんねある意味。
まさにそうなんですよね。
押切さんはモデルとしてご活躍なされてますけど新しい理想を追っていくっていう気持ちはお強いんですか?ありますね。
大体同じ雑誌に出ているので毎月買って下さる読んで下さる読者の方が飽きないように新しいファッションを提案していきたいし髪形の巻き方も少し違うとかそういう工夫であと写真のトレンドとかファッションのトレンドを取り入れて表現するようにしてます。
すごいねえ。
なんかこう時代をキャッチする力とそこに自分を合わせていく両方の力が必要ですよね。
その時代の風を受けてね。
かっこいいですね。
撮られてる時に「私新しい!」とか思わないもんね僕たち。
時代をだってつくり出しちゃってるんですもんね。
でも勘違いの場合もあってすごい新しいって思って撮られていても「なんかちょっともう一回やってもらえる?」とか違うのでお願いしますとか…。
そういう時は基本的に前向きに頑張るタイプですか?へこむタイプですか?ちょっとへこんで前向きに忘れます。
すばらしいですね。
ここでちょっとブレイク!毎月テーマに合わせて皆さんからお寄せ頂いたおすすめの曲を発表します。
皆さんからたくさんの曲をおすすめ頂きました。
それではメッセージとともにご紹介します。
まずはこちら!確かにこの曲を聴くとピクニックに出かけたくなりますよね。
さあ続いては!列車の旅もいいですよね〜。
そして一番多くおすすめ頂いたのは!愛知県のみるくるさん他たくさんのメッセージを頂きました!皆さんもすてきな音楽を聴きながらお出かけを楽しんで下さいね!今日の名曲は…大自然の神秘グランド・キャニオンを描いた曲です。
グロフェは若かりし日に大きな感動を受けたグランド・キャニオンを壮大なスケールの音楽で描き上げました。
聴く者をアメリカの大地にいざなう「大峡谷」。
グロフェの見事な描写音楽の世界を美濃さんが解説します!まさに本当にね…なおかつですね…この2つのポイントをちょっと今日は紹介していきたいと思います。
まずは…それにはとても大切な音が出てくるんですよね衣良さん?これです。
えっ!?何ですか?これ実は…この音がある動物を表現しているんですけども。
(たたく音)あっ!こんな感じですね。
何ですか?えっ誰?馬よりちょっと小さめの…ちょっとこうひづめの音のようなイメージでグランド・キャニオンの山道を表現するうえではとても重要な役割を果たしているんですよね。
一気にのどかな雰囲気が出ますね。
2つ目のポイントはアメリカっぽさを感じる部分という事でご紹介するのは…切なさ。
なるほど。
ここの部分がアメリカっぽい感じ出てくる要素がここのメロディーに盛り込まれてるんですけれどもシンプルにねちょっとハ長調という単純な調性で考えてみたいと思うんですけれども。
1234。
1234567。
こういう音階なんですけどこの音階で出来ているんですこの曲。
という事でちょっとシールを貼って。
でも随分埋まってしまいますね。
そうなんです。
この辺りの音域を使いますので本当に実際にこのファとシヨナ抜きになっているかどうかを見て頂きたいと思います。
う〜ん見事に避けてるように。
そうなんですよね。
ちょっとね寂しさとおっしゃってましたけれども郷愁とか夕暮れとか何かそういうものもヨナ抜き音階は表現すると言われているんですよね。
実はアメリカの歌曲をたくさん書いたフォスターの曲にも。
これもちょっと胸がキュッとするような曲ですけどフォスターのこの曲もそうなんですね。
実際にこのヨナ抜きで書かれている事によって不思議な郷愁感。
たき火をしながらカウボーイが火を囲んでふるさとの話をしたりする場面にこんなのが流れるとぴったりですよね。
温かいアメリカのスケール感とちょっと切ない美しさっていう感じですよね。
2つ紹介しましたけれども他にもこの「山道を行く」には実はね山中でさまざまな描写をうまくオーケストラでしている部分があります。
例えば…随所に出てきますので。
細かいですね。
そこまでさし込んでるんですね。
そうなんです。
いろんな形で美しいグランド・キャニオンの感動を音でオーケストラで描いていますので是非注目して聴いて頂きたい。
それではグロフェの「大峡谷」から「山道を行く」をお聴き頂きます。
カット版でお届けします。
音を聴いてるだけでもその場面が情景が思い浮かぶのがほんと不思議で…視点が小さいところ例えばロバが鳴いていたりとかオルゴールの音が小さく聴こえるところからまた壮大な大地に戻ってっていうその移り変わりがすごく面白い。
でも意外とユーモアもすごくありますよね。
あんなにロバ鳴かさなくてもいいですよね。
もうどの楽器もロバ鳴いてるっていう。
音楽も楽しいですよね。
でも行ってみたくなりましたね。
15年間忘れられないぐらいの感動だったらしてみたいよね。
私も改めて行きたいと思いました。
小説がもうちょっと進んだらにします。
それがいいですね。
石田先生是非。
僕も小説がもうちょっと進んだらグランド・キャニオンに行きたいと思います。
実際に行くのは大変ですけどこの曲を聴くと十分行った気分にさせてくれますね。
2015/05/09(土) 21:30〜22:00
NHKEテレ1大阪
ららら♪クラシック「“とてつもない”世界を音楽に〜グロフェの“大峡谷”〜」[字]

今回は「大峡谷」。アメリカの作曲家グロフェが若かりし日に大きな感動を受けた絶景グランド・キャニオンを壮大なスケールの音楽で描いた傑作。ゲストは押切もえさん。

詳細情報
番組内容
今回の名曲は組曲「大峡谷」。アメリカの作曲家ファーディ・グロフェが若かりし日に大きな感動を受けたのが全長460キロを誇る絶景グランド・キャニオン。雄大な景観を目にした時、彼はいつかこの壮大な世界を音楽で描きたいと思ったという。組曲の中で最も有名な「山道を行く」。山道を歩いている気分にさせてくれる欠かせない音とは!?ゲストはグランド・キャニオンを訪れたことのあるモデル・小説家の押切もえさん。
出演者
【ゲスト】モデル・小説家…押切もえ,【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【出演】指揮者…渡邊一正,管弦楽…東京フィルハーモニー交響楽団,【語り】服部伴蔵門

ジャンル :
音楽 – クラシック・オペラ
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
劇場/公演 – ダンス・バレエ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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