4すくすく子育て「育児疲れ」 2015.05.09


今日のテーマは…「気を付けて」っていつも言ってるでしょ。
子どもの世話しつけ家事に追われて…悩みを打ち明けられる人や頼れる人がいない。
育児に疲れたママが少しでも楽になる方法はないのでしょうか。
今日はじっくり考えます。

(テーマ音楽)水内猛です。
くわばたりえです。
「疲れた。
育児疲れた」って人に言うと「み〜んな子ども産んでお母さん育ててんねんからみんな疲れてるわ。
『疲れた』って言うな!」って言われて「あっはい…」。
何も言えなくなってみたいな。
これがまたその育児疲れにつながってるんじゃないかなと最近思ってるんですけど。
たくさんのママがねそういう思いをしてると思います。
今回はこの「育児疲れ」について視聴者の皆さんのお悩みに耳を傾け専門家の方々と一緒にじっくり考えていきたいと思います。
ママたちの悩みを受け止めてくれるのは子育て支援の専門家…そしてもう一方は心のケアの専門家…今日のテーマ「育児疲れ」ですけど「育児ストレス」っていう言葉もよく聞くんですけど「育児ストレス」と「育児疲れ」って一緒なのか違うのかこれはどうなんですか?大日向さんどうなんですか?違うものなんですか?
(大日向)微妙に違いますね。
「育児ストレス」というのは原因が外側にある外在的なものでねなになにが原因で…。
例えば子どもが言う事聞かないとか夫婦関係がうまくいかない。
だから原因が結構はっきり分かってるので解消をしやすいんですね。
これさえなくなれば解決するという事が育児ストレス。
(大日向)でも「育児疲れ」って原因がはっきりしない。
どよ〜んとしてて。
だから余計自分が悪いんじゃないか。
内罰的になりがちでね。
解決策がなかなか見つけにくいものではないかなと思います。
倉石さんはどうお考えですか?この「疲れ」というのも漠然としてます。
ストレスがず〜っと積み重なっていって「結局何に疲れてるんだろう」とかそういう事が分からなくなってきて閉塞感みたいなね。
自分の中に閉じ籠もってしまうという。
ですからあまりしゃべりにくいですね。
人に何が疲れてるのか何が困ってるのかっていう事が言いにくいという状態になってくるという事ですね。
今回番組ホームページで行ったアンケートでは…では数多く寄せられたお悩みや疑問質問の中から具体的なお悩みの事例を見ていきましょう。
まずはこちら!お悩みを寄せてくれたのは…3歳の蒼真君と9か月の大雅君2人の男の子を育てています。
ママが困っているのは蒼真君の激しい「イヤイヤ」。
ふだんは聞き分けがいいのにいったんスイッチが入ると2時間以上泣きやみません。
また弟の大雅君は生まれつき気管支が弱く泣くとすぐに吐いてしまうので片ときも目が離せません。
このままでは体がもたないとママは半年ほど前からお兄ちゃんを一時保育に預け始めました。
しかし思ったほど…また蒼真君とパパの関係も悩みの種。
「パパじゃイヤ」を連発するんだそうです。
ある日の夜。
お休み前に歯磨きをしようとママが蒼真君を誘いますが蒼真君のらりくらりと言う事を聞きません。
(ぐずる声)言う事を聞かない蒼真君にパパが怒りだし蒼真君はまた「パパ嫌い」になるという悪循環に…。
こんな事が毎日続いたせいかママはとうとう…疲れがピークに達すると…かあ…。
う〜ん…。
いや私これこんなおうちたくさんあると思うんですけど。
僕も分からなくないです。
ほんとに疲れが蓄積してるという感じですけども石井さんの疲れの背景にはねどんな事があるんですかね。
大日向さんどうなんでしょう?
(大日向)よく頑張ってらしゃると思うんですよ。
気胸って苦しいですからね。
それでもなかなか病院に行かないで頑張っちゃった。
そこにもう端的に表れてて。
お一人で何もかも2人の子育て上のお兄ちゃんのしつけ家事育児お母様との関係とかね。
さっき言ってらっしゃいましたね。
「これ以上私何したらいいの?」。
もうここに全部表れてるような感じがしましたね。
閉塞状態ですかね。
倉石さんはどうですか?率直に根性のあるお母さんだなと思いましたね。
もう最後下のお子さんをおんぶしてねお兄ちゃんと一緒に拭き掃除されて。
お兄ちゃんはちゃんとお母さんの手伝いしてましたからね。
しっかり子育てされてるなというふうには思いましたね。
ただVをお聞きしてると実家のお母さんに愚痴られてるんだけれどもちょっとお母様との間の思いがね少し通じ合いにくい。
お母様も多分心配していろんな事声かけして頂いてるんだと思うんだけれどそこちょっと思い違いがあるところをこのお母さんおつらく思っておられるんだろうなというふうにも感じましたね。
よく頑張っておられるお母さんだと思いました。
疲れを取るために大日向さんどういう事をしていったらいいんでしょうか?
(大日向)一時預かり使ってらっしゃるんですよね。
とってもいいと思うんです。
もう一日増やしたらいいと思うんです。
今1〜2日だったらできればもう一日増やしてご自分の時間だけとるとかね少しでも。
もう一つパパなんですけど仮に子どもから「イヤ」って言われたからといってそれで引き下がんないでほしいと思うんですよ。
やっぱりもっと関わったら…。
あのね「パパイヤイヤ」っていうのはこの人には「イヤ」って言って大丈夫というものがあるんです。
確かにそうですね。
だからまだ優しい人だと思ってるんですよ。
だからそこを上手に利用して「イヤなんだよな。
パパはイヤなんだよね。
でもパパはなになにちゃん好きだよ」って言ってもっと関わってあげて。
「あっそう。
あなたイヤなのね。
じゃ私引きます」というのはこれは大人の関係すぎますね。
もうちょっとパパに頑張って頂きたいなと思います。
あとね疲れで感情をコントロールできなくなってきてしまって子どもに当たってしまうっていう一番心配だと思うんですけど。
大日向さんいかがですか?感情的になる事自体そんなに罪悪感を持たなくていいんです。
私たち感情の生き物ですから。
その時に感情的になって怒りをバーッと爆発させてたたいたり何かする。
これはやっぱり駄目だと思うんです。
どうしたらいいかっていうと今の自分の感情をラベル化する言語化する。
「私今怒ってる」とか「もうこれ以上だと危ないんだわ」とかっていうふうに言語化する。
そうすると客観的に自分を見る事ができるんですね。
自分の感情を言葉で表す事です。
じゃ「手出さんとこう」って決めるじゃないですかどんな事があっても。
じゃ次何かといったらむっちゃ大っきい声でどなっちゃうんですよ。
もうどなってしまうのはしかたがない。
たたくよりはどなる方がいいと思います。
どちらがいいかっていうと。
あともう一つね怒ってしまうとね罪悪感があるので人に言えなくなるんですよその事を。
ですからできるだけその日のうちか近いうちに身近な方に「怒っちゃったのよまた」という事を口に出されるという事ですよね。
その事も大事な事じゃないかなと思います。
もう一つはいくつかのバリエーションですよね。
お母さんもママになって1年目とか2年目なのでこれからいろんな怒る時のコントロールのしかたを冷蔵庫なんかに貼られてね。
「あっ水を飲もう」とか「ちょっと別の隣の部屋に行こう」とか「深呼吸しよう」とか「外の空気をちょっとだけ窓開けて吸おう」とかいくつかの事を自分の中で書き出してみてそれができるようになってくると3歳4歳もう少し大きくなって子どもさんといろいろあった時にも使えるようになるという事ですね。
更に番組に寄せられたママの声をご紹介しましょう。
自分がダメだと思ったり自己嫌悪に陥るって事はそれだけ向上心があるんだと思うんです。
「私もう少しこの子を優しくしてあげたかった」とかそういうもう一人の自分がいる。
これいい事だと思ってね。
倉石さんはいかがでしょうか?
(倉石)誰にも相談できないのはほんとによくお気持ちとしては分かるんです。
相談するとか何か愚痴を言うとかっていうの相手に反応を期待しないっていう事も大事なんですよね。
ですからふだん以上に落ち込んだふりしてみるとか。
それで自分を表現して相手がそれで構ってくれようが構ってくれないが気にしないっていうね。
パパに対する不満の声も寄せられました。
(倉石)もうなんか今自分に言われてるような気持ちになってグサグサきてるんですけれども。
ただご主人にエールを送る意味でお話しするとご主人がまずやるべき事は奥さんに対するケアというかな。
奥さんに対する支えなんですよね。
子どもの話を聞くよりも奥さんの話を聞くとかね。
奥さんに対していたわりを持って頂くというところまず優先順位をねちょっと入れ替えて頂いた方がいいんじゃないかなと思いますね。
大日向さんいかがですか?育児の悩みはほとんど夫の不満と言ってもいいくらいなんですよ。
やっぱり先生が今おっしゃったみたいに何かしてほしいんじゃないんですね妻たちは。
「私と向き合って私と会話をして私にもっと関心を持って」。
この声を今ちゃんと聞かないとどうなるか。
今溝が出来たら定年後さみしい老後になりますよという事だけ申し上げておきたいと思います。
今が大事です。
さあ更にこんなお悩みも寄せられております。
お悩みを寄せてくれたのは…皇城君が歩くようになった…ママの両親は働いているので実家でもママと皇城君は2人きりで過ごす事が多く育児の大変さは同居前とさほど変わりません。
特に母親には気兼ねしてしまいなかなか頼れないといいます。
…納得のいく答えはもらえませんでした。
誰にも頼らず一人でできる限りの事をしたいと頑張っているママ。
皇城君の食事はすべて手作りしています。
そしてママは皇城君の健康のために…晴れの日は公園へ雨の日はショッピングモールへ…しかし散歩の時もいつも二人きり。
公園に来ているほかの親子と関わろうとしません。
もう一つママが皇城君につきっきりになる理由は「泣かせたくないから」。
公園に行くとついほかのママと自分を比べてしまい余計に落ち込んでしまうというママ。
一生懸命頑張っているつもりなのに…このお母さんなんか生活全般に疲れていてそしてなんかこう崩れそうになるご自分を辛うじて支えるところが食事作りでありお散歩であり。
なんか最低限「ここ頑張ってるのよ」ってところで一生懸命ご自分を保ってるようなそんな感じがしましたね。
おつらいと思いますね。
子どもさんはねしっかり育っておられるなと思いました。
お母さん「泣くというのイヤだ」とおっしゃってたけどちゃんと子どもさんがお母さんに対して泣けるという事もとっても大事な事なので「子どもはちゃんと育ってるな」というふうにそこは自信というか確信を持って頂いていいと思うんですよね。
この飛井さんの疲れを少しでも取り除くためには大日向さんどうやってしたらいいですかね?このお母さんねお母さんになる前どんな生活してらしたのかなって私思ったんです。
笑ったりお仕事したりいろんな事をしてらしたんじゃないか。
だからアルバム見たりいろいろ見てかつてのご自分を思い出して「この子がもうちょっと手が離れたらこんな生活したい」とかプランを作ってね。
少し一日5分でも10分でもそういうイメージを膨らませてみるという事も疲れを少しかもしれないけど解消する事ができるかもしれないと思いましたね。
(倉石)あとは何か自分の中で決めた事を1つずつ増やしていってみるという。
「今日はこの服着ていくぞ」でもいいかもしれないし日常生活の中で「今日は私はこっちの足から右足から出るぞ」でもいいですし。
これは「認知行動療法的」とも言うんですけれどもこういう事やってみようという事少しずつ積み上げていかれると自分に対して少し自信が出てくるとか。
逆にくよくよ悩まなくなってくるとかという事が出てくるというふうにいわれてますね。
飛井さん「解決策が欲しい」という事も言ってたんですけど大日向さんどうでしょう?とてもしっかりした方なのでね人に相談するよりもはっきりとした答えが欲しいとおっしゃるんだと思うんです。
でもね誰でも相談するっていう時は解決は自分でするものなんです。
最後はね。
自分に合った答えがある人もあればそうじゃない人も。
取捨選択しながらいろんな事を聞きながら「私はこの答えを見つけられた」。
そこが自信になっていくはずなんですね。
やっぱり自分が決める。
そして決められた自分に自信を持つという事が大事かな。
おできになると思いますこれだけしっかりとした方なんだからね。
倉石さんいかがですか?相談とか愚痴っていうのは相手にいろんな事を求めたいんだけどなかなかいいものって返ってこないじゃないですか。
相談してみてやっぱりいい解決策もらえなかったじゃないかとか誰にも私の悩みは解決できないじゃないかとそれぐらい大きな事を私は今やってるんだとそういうふうにやっぱり自分を勇気づけるのはまず自分だっていう事ですね。
意識されるのもいいんじゃないかなと思いますね。
やっぱり育児疲れってね結局ママ一人で解決しようってやるけどできないっていう繰り返しやと思うんですけどやっぱ一人では無理ですよね。
(倉石)無理ですね。
ちょっと周りが気付いて声かけをされるという事も大事にして頂きたいなと思いますね。
疲れてしまうとご自分からの発信ってできなくなってしまうんですよ。
励まそうとするよりもねぎらう。
そしてじっくりと見守る。
聞いてあげてほしい。
「お母さんなんだから頑張りなさい」ではなく「よくやってるね。
疲れたら少し休んでいいのよ。
私子ども見るわよ」。
そういう見守りが欲しい。
お母さんたちにね1つお願いしたいのは疲れてるとかストレスがあるって事は何とかそこから脱却しようと思うエネルギーがあるから感じるわけです。
だったらそれを言葉にする事です。
例えば疲れて手を上げそうになる。
たたいたあとの罪悪感がつらい。
そしたら「たたかない私になる」とかね言葉に出すんです。
口に一回出す。
(大日向)言葉にすると行動につながってきます。
行動につないでそれが習慣になっていく。
習慣になっていくとやがてその人の人柄になっていくというステップを踏むんです。
ですからどんな小っちゃい事でも言葉にしたり人に訴えたりという事をする事が大事でそういう事ができるエネルギーがあるから逆に疲れてるんだって自分でイエロー信号を感じる事ができるんだと思いますね。
「すくすく子育て」ではこれからも頑張るママの気持ちに寄り添いお悩みを聞き続けたいと思います。
どうぞ引き続き番組ホームページへご意見をお寄せ下さい。
「はじめてのはなちょうちん」。
(泣き声)
(母親)望乃ちゃんはなちょうちんが膨らんどるよ。
(泣き声)
(母親)はなちょうちんだ。
(拍手)教えてくれるのは…皆さんは子どもと一緒に…今回は幼児期の…今日は…まっすぐ上に投げるのが難しい場合…お〜いいねぇ。
上だよ上。
上に投げて上に。
できるようになったら…
(拍手)3回たたいて取る。
(拍手)4回たたいて取る。
(拍手)5回たたいて取る。
できた?
(拍手)お〜!あ〜惜しい!お〜。
(笑い声)慣れてきたら徐々に距離を離したりバウンドさせたりして投げてみましょう。
ところで子どもと遊ぶ時水内さんは決めている事があるそうですよ。
子どもって大人には勝てないって思いながらもでもやっぱ負けたくないっていう気持ちは絶対あるんですよね。
大人だから負けてもいいやじゃなくて…これにて…番組からのお知らせです。
「すくすく子育て」では子育ての疑問質問悩み事「すくすくデビュー」「すくすく写真館」でご紹介する動画や写真をホームページで受け付けています。
それでは最後にお送り頂いた取って置きの写真を見ながらお別れで〜す。
(水内くわばた)さようなら〜!2015/05/09(土) 21:00〜21:30
NHKEテレ1大阪
すくすく子育て「育児疲れ」[字]

多くのママが感じている「育児疲れ」。視聴者からの質問や悩み「こんなにつらいのは私だけ?」「疲れで感情をコントロールできない」等について専門家と考える。

詳細情報
番組内容
子育ては心身ともにハードなもので、多くのママが「育児疲れ」を感じている。今回は番組に寄せられたアンケートをもとに、「他のママは楽しそうに見える。こんなにつらいのは私だけ?」「疲れがたまり、感情をコントロールできない」などの質問・悩みについて専門家とともに考える。育児疲れが生じるわけや疲れをためないようにするにはどうしたらいいのか、ヒントを探る。
出演者
【講師】武庫川女子大学教授…倉石哲也,恵泉女学園大学大学院教授…大日向雅美,【司会】水内猛,くわばたりえ,【語り】大山尚雄,加納千秋

ジャンル :
趣味/教育 – 幼児・小学生
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – その他

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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