NHKニュース7 2015.05.09


活発な火山活動が続く箱根山。
噴火警戒レベルの引き上げ後、初めての週末を迎えました。
こんばんは。
ニュース7です。
会談は平行線に終わりました。
中谷防衛大臣と沖縄県の翁長知事が初めて会談し、中谷大臣が、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設について、日米同盟の抑止力の維持と、普天間基地の危険性の除去を両立させるための唯一の解決策だと確信していると、理解を求めました。
これに対し翁長知事は、移設は不可能であり、絶対に反対するとして、計画を断念するよう求めました。
会談で中谷大臣は、沖縄の基地負担の軽減は、アメリカと協議しながら、実現可能なものから着実に実施しており、力を入れているが、一方で、政府としては国民の命を守り、暮らしを守るため、抑止力を維持するという安全保障上の責務を負っているとしたうえで、次のように述べました。
30分余りの会談は、平行線に終わりました。
この問題を巡っては、先月の日米首脳会談で、安倍総理大臣が、移設の実現が唯一の解決策だという考えを示したことに、翁長知事が反発。
中谷大臣の今回の沖縄訪問には、政府として沖縄県側と粘り強く対話を続けていく姿勢を示すねらいもあるものと見られます。
会談のあと、中谷大臣は、宜野湾市にあるアメリカ軍普天間基地を視察し、佐喜眞市長から説明を受けました。
また、中谷大臣は、辺野古の埋め立て工事を巡り、記者団から、ことし夏にも始めるというスケジュールは、変更しないのかと質問されたのに対し、政府としては、一日も早く普天間基地を移設するため、手順に従って作業を実施したいと述べ、夏にも埋め立て工事を始めたいという考えを、重ねて示しました。
一方、翁長知事は。
翁長知事は、あらゆる手法を使って、計画を阻止する考えを、改めて示しました。
次は、新型輸送機オスプレイを巡る動きです。
アメリカ空軍は、オスプレイを東京の横田基地に新たに配備する方向で検討を進めています。
正式に決定すれば、日本本土へのオスプレイの配備は初めてとなります。
沖縄の普天間基地に配備されている、アメリカ海兵隊のMV22オスプレイ。
3年前から配備が始まり、現在24機が配備されています。
複数の関係者によりますと、これとは別に、アメリカ空軍が、特殊作戦などに使われるCV22オスプレイを、東京の横田基地に、再来年以降、新たに配備する方向で、検討を進めているということです。
最終的に配備されるのは、10機程度になると見られ、正式に決定すれば、日本本土へのオスプレイの配備は、初めてとなります。
横田基地は、東京・武蔵村山市や立川市などにまたがり、基地周辺の6つの市と町で作る連絡会は、現在、情報収集を行っており、国への確認結果も含め、今後、住民にも知らせていきたいというコメントを出しました。
配備に対し、根強い反発があるオスプレイ。
空軍のオスプレイ配備を巡っては、当初、沖縄にある嘉手納基地に配備することも検討されましたが、沖縄県側で反対する声が根強いことにも配慮して、横田基地が有力な配備先として浮上したものと見られます。
ただ、空軍のオスプレイは、2012年に南部フロリダ州の基地で、演習中に墜落事故を起こしたこともあるため、横田基地の周辺住民などから、安全の確保を求める声が高まることも予想されます。
このため今後、配備時期などを巡って、日米両政府の間で、慎重に調整が行われる見通しです。
中谷防衛大臣は、次のように述べました。
活発な火山活動が続く神奈川県の箱根山。
噴火警戒レベルが2に引き上げられてから、初めての週末となりました。
地元の箱根町は、訪れた観光客に不安を与えないよう、情報の発信に努めています。
箱根町にある観光施設、箱根関所です。
立ち入りが規制されている大涌谷周辺から、南におよそ6キロ離れています。
訪れる人は、箱根山の噴火警戒レベルが引き上げられた、今週半ばに、一時減ったものの、それ以降は、やや持ち直しているということです。
箱根町は、大涌谷以外の観光地は安全が確保されているとして、防災行政無線で呼びかけています。
町は、こうした呼びかけを当面、1日に2回、流すことにしています。
一方、大涌谷にある旅館などに温泉を供給している施設は、一方、大涌谷にある旅館などに温泉を供給している施設は、きょうからメンテナンスができなくなっています。
安全が確保できないためです。
井戸や配管の内側に付着する硫黄や湯の花を毎日取り除く必要がありますが、管理会社によりますと、きょう夕方の時点で、温泉の供給に影響は出ていないということです。
管理会社は、すぐに影響が出ることはないと見られるが、今後、温泉の量が減ったりすることはないか、確認を続けていきたいと話しています。
そしてこちらは先ほど午後6時過ぎの大涌谷の様子です。
斜面から蒸気が勢いよく噴き出しています。
気象庁によりますと、噴き出す蒸気は、多い状態が続いていると見られます。
神奈川県温泉地学研究所の観測では、地下の浅い所を震源とする規模の小さな火山性地震は、きょうは午後6時までに171回発生し、先月26日以降の火山性地震の回数は、1500回を超えました。
一方、体に揺れを感じる地震は、今月6日以降、観測されていません。
周辺に設置されている傾斜計などでは、大涌谷付近を中心に、山が膨らむ傾向を示す、地殻変動が観測されています。
気象庁は、今後、大涌谷周辺に影響を及ぼす小規模な水蒸気噴火が発生するおそれがあるとして、箱根山に引き続き、噴火警戒レベル2の火口周辺警報を出し、噴火に伴う噴石などに警戒するとともに、自治体などの指示に従って、危険な地域に立ち入らないよう、呼びかけています。
さて、水族館の人気者、イルカ。
その入手方法が、動物園や水族館で作る国際組織から問題視されています。
日本の団体に対して、倫理規定に違反するとして、改善しなければ除名にすると通告していたことが分かりました。
除名された場合、世界規模で取り組む希少動物の繁殖活動に参加できなくなる可能性もあり、影響が懸念されています。
通告を受けたのは、国内のおよそ150の施設が加盟する、日本動物園水族館協会です。
子どもたちが自然に興味を持つきっかけにもなる、水族館のイルカたち。
国際組織が問題視している入手方法とは。
和歌山県太地町で行われている、イルカの群れを入り江に追い込む追い込み漁です。
日本動物園水族館協会に加盟するおよそ30の水族館の多くが、この漁で捕獲されるイルカを飼育しているということです。
スイスに本部のある国際組織の世界動物園水族館協会は、先月21日付で、倫理規定に違反するとして、会員資格を停止。
1か月以内に入手方法が改善されなければ、除名にすると通告してきたのです。
厳しい通告に、水族館からは戸惑いの声が上がっています。
大分県にある水族館では、飼育しているイルカ27頭のうち26頭が、太地町で捕獲されています。
今後、入手できなくなれば、国内の水族館では、運営に影響が出る懸念があるということです。
国際組織から除名されれば、動物園にも影響が広がるおそれがあります。
名古屋市の東山動物縁で飼育されている、絶滅危惧種のスマトラトラです。
国際組織が進める繁殖させるプロジェクトに参加し、海外から2頭を借りています。
仮に除名されれば、海外の動物園との情報交換や、動物の貸し借りなどで影響が出るのではないかと懸念しています。
専門家は、イルカを含む動物の繁殖に、水族館がもっと向き合うべきだと指摘しています。
しかし、その繁殖も簡単ではないといいます。
大分県の水族館は、国内で数少ない繁殖用の施設も整備していますが、この4年間に生まれたイルカは僅か1頭だけで、まもなく死んだということです。
水族館は、繁殖がうまくいったとしても、時々、野生のイルカとも交配を行わなければ、免疫力の低下など、弊害が出るおそれがある。
繁殖技術の確立だけでは、問題は解決しないと話しています。
日本動物園水族館協会は、追い込み漁がイルカに負担をかけないように改善することや、繁殖に力を入れることなどを説明してきたが、認めてもらえなかったのは残念だとして、加盟する施設の意向を確認したうえで、今後の対応を判断することにしています。
過去最悪の大流行で、1万人以上が死亡し、世界中で不安が広がったエボラ出血熱。
中でも西アフリカのリベリアでは、4700人もの死者が出ましたが、WHO・世界保健機関は先ほど、リベリアでの流行が終息したと発表しました。
しかし、隣国のギニアとシエラレオネでは、今も新たな患者が出ていて、WHOは国際社会による継続的な支援を呼びかけています。
喜びを爆発させる人たち。
西アフリカのリベリアで先ほど、WHOの現地責任者が、エボラ出血熱の流行の終息を発表しました。
リベリアでは、ことし3月下旬以降、今月9日までの42日間、新たな患者は報告されていません。
この42日間は、WHOが示している、流行が終息したと判断できる基準の日数で、流行が深刻な西アフリカの3か国のうち、終息を宣言したのは、リベリアが初めてです。
去年3月ごろに、西アフリカで始まったエボラ出血熱の流行。
治療施設が不十分だったことや、葬儀の際に遺体に触れる現地の習慣などから、過去最悪の規模で拡大しました。
これまでに確認された患者は2万6000人を超え、このうちおよそ1万1000人が脂肪。
欧米諸国でも感染者が確認され、アメリカでは死者が出たほか、発症した患者から別の人物への感染も起きました。
日本を含む各国でも、感染の可能性が疑われる人が相次いで報告され、西アフリカにとどまらない国際的な問題として、広く捉えられるようになりました。
感染拡大を食い止めようとする国際社会。
国連によりますと、50を超える国々から、日本円にして6100億円以上が、対策のために拠出されています。
また、治療薬やワクチンの開発も、急ピッチで進められています。
このうちワクチンは、2種類の臨床試験が、西アフリカの3か国で、合わせて3万6000人以上を対象に、大規模に行われる段階まで進んでいるほか、治療薬も臨床試験が行われていて、効果と安全性が確認されしだい、広く提供されることが期待されています。
こうした中、4700人以上の死者が出たリベリアでは、感染が多発している地域での人の出入りを規制し、患者を隔離するなどの対策を徹底。
今回の終息宣言につながりました。
しかし、これまでエボラ出血熱の患者への対応を最優先にしてきたため、妊産婦や乳幼児を診療する態勢が整っていないなど、多くの課題に直面しています。
さらに、隣国のギニアやシエラレオネでは今も新たな患者が出ています。
WHOは、今後も国際社会による継続的な支援が必要だと呼びかけています。
こちら、オオサンショウウオです。
絶滅のおそれがありますが、生息場所の特定が難しく、保護活動の課題となっていました。
そこで今、水を調べれば、そこにどのような生き物がいるかが分かる、環境DNAと呼ばれる新しい技術が注目を集めています。
この技術、生物の保護だけでなく、漁業などへの応用にも期待が高まっています。
神戸大学の源利文特命助教です。
オオサンショウウオの生息場所を調べるため、兵庫県西部の川に向かいました。
現場で採取したのは水だけです。
くみ取った水を分析します。
まず、ガラス繊維で出来た目の細かいフィルターでこします。
フィルターがうっすら茶色くなっている部分。
ここに生き物の粘液や、ふんに由来するDNAが含まれています。
これを機械で抽出するなどして解析。
およそ4時間で、なんの生物のDNAか判別できるのです。
夜、DNAが検出された場所に向かうと。
7匹のオオサンショウウオが捕獲されました。
この技術、環境DNAと呼ばれます。
源さんたちの研究グループは、4年前にこの技術を発表しました。
川や海に溶けだしたDNAの濃度は極めて薄いため、生き物の判別に使うのは難しいと考えられていましたが、微量のDNAを増幅して高い精度で分析する機械が登場したことなどで、新技術の開発につながったということです。
漁業への応用も始まっています。
北里大学のグループは、ウナギの稚魚を見分ける手法を開発しました。
これまでは絶滅が危惧されるニホンウナギの稚魚と、外国産の別の種の稚魚を見た目で判別するのは難しく、成長するまで、ほとんど分かりませんでした。
環境DNAの手法を使えば、稚魚を殺すことなく、水を調べるだけで、一度に大量の稚魚の種類を判別することが可能になり、養殖や販売業者への活用が期待されています。
さらに、生き物がどれくらいいるのか、量を推定することができることも分かってきました。
京都大学舞鶴水産実験所の益田玲爾准教授です。
毎月、潜水調査を行い、魚の種類や数を記録していますが、その結果と環境DNAの結果が、同じ傾向を示すことが分かったということです。
では、ニュースを続けます。
北朝鮮国営メディアが、潜水艦発射型の弾道ミサイルを、水中から発射する実験を行い、成功したと伝えました。
実験の日時や場所など、詳しいことは明らかにしていませんが、陸地から遠く離れた試験発射場で、キム・ジョンウン第1書記が命令を下したと伝えていることなどから、北朝鮮近くの海で行われたものと見られます。
実戦配備には時間がかかるとの見方もありますが、北朝鮮が開発をさらに進めた場合、軍事的な脅威が一層高まることになります。
御開帳の行事が行われていた、長野市の善光寺。
そこへ。
小型の無人機、ドローンが落下しました。
法要に向かう行列の中にいた住職の前に落ち、大勢の参拝者もいましたが、けが人はいませんでした。
警察によりますと、およそ1時間後に、横浜市の15歳の少年が、操縦を誤って落としてしまったと、臨時の派出所に届け出たということです。
ドローンにはカメラが付いていて、少年は、上空から行事を撮影していたということです。
テニスの錦織圭選手。
スペインのマドリードで開かれているツアー大会で、ベスト4に進みました。
世界ランキング5位、錦織の準々決勝。
相手は世界8位のフェレールです。
錦織、最初のサービスゲーム。
いきなり奪われ、苦しい展開に。
ここで、いつもより勇気を持って前に出たと、積極的な攻撃で立ち直ります。
相手にプレッシャーをかけ、逆転で第1セットを奪います。
第2セットは錦織のペース。
ショットの精度が上がって、相手を圧倒。
2年連続でベスト4に進みました。
次の準決勝の相手はマレー。
世界3位で、錦織は過去1勝3敗と負け越しています。
プロ野球はデーゲーム5試合、ナイトゲーム1試合です。
気象情報は菊池さんです。
こんばんは。
台風6号の動きが気になりますね。
今後の予想から見ていきましょう。
まだこの時期は日本付近、海水温がそれほど高くありません。
そのために発達のピークはあすまでです。
ただ、このあとも暴風域を伴いながら、沖縄地方に近づくおそれがあります。
先島諸島から沖縄本島にかけて、11日から12日にかけて、警戒が必要になりそうです。
またこのあとは、北東へと進む見込みです。
予報円が大きく、はっきりとはしていませんが、湿った空気が入り込みやすくなる見込みです。
そのため、12日から13日にかけては、本州付近でも、大雨のおそれがあります。
今後の情報に注意をしてください。
あすの天気です。
あすは広い範囲で晴れそうです。
3時間ごとの予報、札幌から東京です。
鎌倉にやってまいりました。
「ブラタモリ」です。
はい。
2015/05/09(土) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽死者最多のリベリアでエボラ・終息宣言か 【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以

詳細情報
出演者
【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】中山庸介,【気象キャスター】菊池真以

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:31971(0x7CE3)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: