(草野)
400年前の城下町の佇まいを今なお残す
吉田松陰が開いた松下村塾は先日世界遺産の登録が勧告され注目を集めています
そんな歴史ある萩市は日本海に面し海の幸が豊富な土地でもあります
中でも春先から夏にかけておいしくなるのが
産卵期を前にまさに旬を迎えています
京都では「ぐじ」と呼ばれ京料理になくてはならない高級魚
上品なうま味とやわらかく甘いその身は和の料理人にとって憧れであり舌の肥えた食通たちをうならせてきました
その最高峰が
なぜ萩のアマダイはおいしいのでしょう?
アマダイを極上の料理に仕上げる2人の料理人が自慢のレシピでその秘密を解き明かします
萩のアマダイに惚れ込んだ地元の匠河村剛太郎さん
アマダイのうま味を極限まで引き出す和食の技がありました
(片岡)何よ?これ。
(河村)これですか?
(片岡)俺初めて見るよこれ。
(河村)これウロコ取りです。
えっこんなのあるの?
一方日本のイタリア料理界をリードするグランシェフ片岡護さん
萩の匠も驚くうま味を披露
今までにないこれシェフ…。
これいいですね。
(片岡)いいですねこれ。
アマダイの本場萩でおいしさの秘密を解き明かすのは
四季折々の味に満ち溢れた国日本
この国には食の魅力を知り尽くした匠たちがいます
本物を探す旅へ
イタリアンの名店アルポルト
そのオーナーシェフが片岡護さん
日本のイタリア料理界をリードしてきたグランシェフが今回の案内人です
まずですねちょっと食べ比べをしてほしいのがあるんですね。
はい。
はいこちらはね…。
生でアマダイを頂いたの初めてです。
(片岡)初めてですか?ええ。
片岡シェフが用意してくれたのは萩のアマダイのお刺身と皮の表面を炙った炙り
(片岡)まず塩で召し上がってみてください。
うわ〜なんかもう…身はきれいですねえ。
ちょっとこうほのかにピンク色で。
う〜ん!
(片岡)繊細でしょ味がね。
甘い。
甘いでしょ。
甘みを感じますよね。
ホント甘みを感じます。
さあそして続いては…。
皮を炙ってるという事ですよね?
(片岡)はいそれでええ…一切れ…。
違うんですかね?う〜ん!こっちの方が甘い。
(片岡)でしょ。
よかったあ。
それを言ってもらいたかったんですよね実は。
どう違うんだろう?
アマダイを炙るとなぜ甘みが増すのでしょう?
おいしさの秘密を探る旅今回の舞台は萩です
のどかですねえ。
山口県萩市の港にやって来ました。
今回の旅のお供は元バドミントン選手の小椋久美子さん。
ちょっとお顔がふっくらしたような…。
これが世界を相手に戦っていた頃。
ほらね締まってます。
僕と同じで食べるのが大好きのようで…。
ご覧ください。
これ全部小椋さんがホームパーティーで作った料理。
でも僕よく食べる女性も大好きです。
でもお肉も美味しいのはヘルシーだからね。
赤身のお肉とかね。
そうね。
じゃあ今日はお魚のレパートリーも増やしてください。
最初に向かったのは萩漁港の目の前にある道の駅萩しーまーと。
(片岡)はいしーまーと入ってきましたね。
雰囲気がすごく好きです。
はいこんにちは。
こんにちは。
道の駅というより市場みたいでしょ。
ここには魚から野菜まで萩の食材がなんでも揃ってるんです。
(片岡)こっちは…。
だって天然のタイが1000円だよ。
(小椋)うわっ安いですよね。
(片岡)ヤリイカね。
ヤリに似てるからヤリイカっていう…。
でこれはコウイカね。
(小椋)全然違いますもんねイカでも。
(片岡)コウイカは何にイタリアで使うか知ってる?
(小椋)いやわかんないです。
(片岡)これ何?これ黒いの。
(小椋)あっイカスミ。
(片岡)そうだよ。
うまいんだよこれが。
イカスミ好きなんです。
好き?よかった。
そして大切にビニールに包まれているのが…。
うわっ。
あったー。
(小椋)え〜。
(小椋)うわっ。
(片岡)は〜い。
(小椋)うわっ初めて。
私…。
(片岡)すごい!
(小椋)見た目きれいですごく鮮やかですもんね。
(片岡)そうですね。
アマダイって…。
(片岡)そう思うでしょ?これはねスズキ科…スズキ科なの。
サトウさんじゃないぞ。
スズキさんだからね。
スズキ…もちろん聞いた事はあるし食べた事ある…。
えっ知らないです。
それは知らない。
あるんだよ。
えっそうなんですか?ホントだよ。
また冗談だと思ったでしょ。
冗談だと思いますよ。
冗談だと思ってます。
こちらただの面白いおじさんではありません。
日本を代表するイタリアンのシェフですから。
念のため。
今僕らは直接は触らないですけどアマダイは…。
え…。
ホントですよ。
手の温度でやけどするの。
(吉光さん)ホント。
僕信じられてなーい。
触っただけでやけどする?実はアマダイがすんでいるのは水温は16度ぐらいがアマダイには気持ちのいい温度なんです。
だから体温が36度もある人間が素手で触ると色が変わってしまい売り物にならなくなっちゃう。
見てくださいアマダイを触る時プロは必ず手袋を使います。
高級魚はデリケートなんですね。
僕と同じだ。
それにしても素手で触れないほどデリケートだと漁師さんも大変なんだろうな。
萩の沖で行われるアマダイ漁にお邪魔しました。
アマダイ漁の匠漁師歴38年3代目恵美奈智和さん56歳。
アマダイを狙うのはエサのついた針を流し1匹ずつ釣り上げるはえ縄漁。
実はこのはえ縄漁も萩のアマダイのおいしさの秘密。
というのも…。
定置網や底引き網は1度にたくさんの魚が取れますが魚同士がこすれ合って傷つきやすいんです。
その点はえ縄漁は…。
いました!アマダイ!1本ずつ丁寧に引き上げるので魚が傷つきにくいんです。
恵美奈さん大事に釣り上げて…。
やっぱり手袋してるんですね。
アマダイがやけどしないように丁寧に扱っています。
今日もたくさん釣れました。
アマダイ漁の漁師さんって毎日アマダイを食べられるのかな?うらやましい。
えっ?そうなの?そうなんですね。
漁師さんでもめったに食べられない高級魚。
おいしく料理しないとバチが当たりますね。
ちょっと住宅街に…ちょっと入ったところですね。
(片岡)千代さんありました。
(小椋)でも立派ですね。
早速お邪魔しちゃいましょう。
こんにちは。
こんにちは。
いらっしゃいませ。
どうも。
いらっしゃいませ。
よろしくお願いします。
ようこそ。
こちらが地元萩のアマダイに惚れ込んだ和食の匠割烹千代板長の河村剛太郎さん。
アマダイのうま味を極限まで引き出す評判の料理人です。
どうも。
よろしくお願いします。
早速厨房へお邪魔します。
どんな料理が出てくるのか楽しみだなぁ。
傷みやすいアマダイはプロにとっても扱いの難しい魚です。
これですね。
(片岡)すごい!
(小椋)すごいきれい!直接触らずしかも素早く調理しなければならないので河村さん秘密兵器を使います。
新鮮なものじゃないとダメなんですね。
(片岡)何よ?これ。
(河村)これですか?えっこんなのあるの?
(河村)普通こう引きますけどこのアマダイっちゅうのは僕らも鮮度を大切にしたいんでとにかく素早く処理したい。
アマダイ専用ですね。
これねこう…早いでしょ?
(小椋)すごい取れる。
(河村)あまりアマダイに…。
(片岡)ダメージない…。
どこで売ってるの?初めて見たよこれ。
ウロコを取ったら素早く三枚に下ろします。
皮を除きあっという間にお刺身に。
これが実は匠お刺身を3種類作っていたんです。
1つはお湯をかけて皮霜造りといいます。
皮の表面のぬめりやにおいを取り食べやすくするんですって。
さらに匠の切り方は…。
(片岡)皮にちょっと切り目を入れてですね…。
(片岡)結構皮って硬いでしょ。
だからああいうふうに切り目を入れてあげる事によって食べやすくなる。
もう一つは塩をふって昆布締めに。
(河村)30分ぐらい置きますとアマダイから…。
(片岡)水分が出てくるのね。
(河村)はい出ます。
それを取って今度昆布につけます。
(片岡)なるほどね。
(河村)そうするとまたアマダイのうま味がぐっと引き立ちますので。
塩をふって30分置くと…。
だいぶこう表面にね…。
(片岡)出てきましたね。
(河村)出ましたねはい。
(小椋)出てきてますね。
(河村)アマダイの中にはうま味がこう凝縮されますので。
(片岡)その水分と一緒に魚のそういうもの…においとかそういったものも取れていくわけですね。
すると…。
(片岡)ああおいしそうだ。
(河村)少しお刺身の状態から身がこう…。
(片岡)締まってますよね。
(河村)ええ締まってますね。
この状態は今一番おいしい状態です。
というわけで3つの味が楽しめるまずは普通のお刺身から頂きましょう。
う〜ん!
(片岡)おいしい?うん!
(片岡)よかった。
(小椋)甘い。
すごい歯応えっていうか噛み応えがあって…。
(河村)はい。
うん。
甘い!うん。
甘いですね。
そして昆布締めのアマダイは…。
(小椋)うわ〜!うわ〜炙っちゃうんだ!香ばしい香りがします。
こちらはお塩で食べるんですって。
どうぞどうぞ。
あっもう香りがすごいですね。
塩をちょっとつけて召し上がってみて…。
小椋さんお味はどうですか?うん!全然違いますね。
(片岡)うん。
(小椋)さらに甘くなりますね。
(河村)はい。
こっちだと味が凝縮してるんだね。
うんそうですね。
うんホント甘い。
おいしい。
小椋さんほっぺが落ちそう!昆布締めってなんでおいしいんだろう?
昆布締めは魚のうま味成分イノシン酸と昆布のグルタミン酸の相乗効果でうま味をぐっと強める技
炙りは香ばしくするだけでなくおいしさをアップする効果もあります
アマダイは脂が多く炙ると皮の下の脂が溶け出し独特の風味が生まれます
さらに…
全ての技に理由があるんですね。
おいしいわけです。
ところで皆さん…。
ってご存じですか?萩の匠最後のひと品は?
(小椋)この音だったんですね。
パチパチ…。
そして…。
ポン酢をちょっとかけたいと思います。
ポン酢のジュレですね。
うわ〜いい音。
でこれがしょう油がちょっと焼けたようなにおいがいいんだよな。
ポン酢のジュレがジュワ〜!目から鼻から食欲が刺激されまくりです。
たまりません!ウロコがすごい。
(片岡)カリカリでしょ?こんなパリパリなんですね。
(小椋)身もふっくら。
すごいやわらかい。
うんおいしい。
おいしい。
味つけは何もしてない。
もうお塩だけなんですけど。
ホントにデリケートな感じですね。
うんおいしい。
(河村)外がカリッとして中はふんわりと。
小椋さんホントにほっぺが落ちますよ。
あっぱれ!萩の匠。
続いては片岡さんの出番です。
世界に通用するイタリアンの技見せてください。
(小栗)俺の炊き込みご飯を知る覚悟はできてるか?たっぷりのたけのこを「ほんだし」で炊く。
そうだし炊きだ!
(炊飯器の通知音)ピピーッ!あぁ〜!だしの染みたご飯とたけのこたちのささやきが俺の心を震わせる!ひとくち目からもうおかわりのことで頭がいっぱいだ〜!たけのこのだし炊きご飯。
「ほんだし活用術」で公開中。
のりたまらん!
(SHELLY)注目ー!今夜は!「コンソメ」で見たことないロールキャベツ。
巻かないから…。
(子どもたち)大胆!
(妹)何これ!
(兄)丸ごとだし!巻かないから…。
(子どもたち)肉豪快!肉でっかい!巻かないから…。
(子どもたち)ジューシー!うまい!おいしい!わが家は巻かないロールキャベツ!
(子どもたち)おかわり〜!技あり!味の素「コンソメ」
(一同)イェ〜イ!
(民族音楽の歌声)母たちはうたとダンスで憶える。
子どもたちの栄養のこと免疫力のこと。
KOKO…。
それはガーナの離乳食。
味の素はそのKOKOに赤ちゃんに必要な栄養素をプラスする食品を開発。
「KOKOPlus」それは母の願いをプラスしたということ。
いのちが、食べている。
いのちが、笑っている。
EatWell,LiveWell.AJINOMOTO.萩のアマダイに挑む片岡さん。
作ってくれたのは…。
萩の野菜を使った彩りパスタ。
でもアマダイはどこ?では作り方を見せて頂きましょう。
片岡シェフは野菜の捨ててしまう部分を刻み全部一緒に煮込みます。
(片岡)先っちょ捨てちゃうでしょ?これ。
(小椋)ここですか?
(片岡)使う?なんかに。
(片岡)それはいいですね。
洋風のだしコンソメを作るんですね。
およそ40分煮込むと…。
野菜のうま味をぎっしり凝縮したスープが完成。
さらに焼いたアマダイの骨と昆布を入れて和風だしをとりました。
和食の基本のだしカツオと昆布をアマダイと昆布にアレンジ。
和と洋それぞれ凝縮されただしを合わせると…。
今までにないこれシェフ…。
これいいですね。
(片岡)いいですねこれ。
そしてウロコをとったアマダイをオリーブオイルで焼き上げます。
野菜を入れてサッと炒めます。
そこに…。
さらにアマダイの和のだしをドッキング。
そしてメインのアマダイを入れると…あっほぐしちゃってる…。
だからアマダイがわからなかったんだ。
そこにパスタを投入。
アマダイの身をほぐす事でパスタにうま味が絡むんですね。
テンション上がってきました!シェフいかがですか?洋風と和風のだしを合わせるなんてどれだけうま味が詰まっているのか…。
想像しただけでおなか空いちゃいます。
おいしい。
(片岡)よかった。
(小椋)うん。
野菜のだしだって…あれだけ山盛り使ってねこれだけに詰めてるわけでしょ?だからうま味がみんな詰まってるわけだから。
(小椋)そうですねもう味が凝縮されてますね。
パスタとアマダイも一体化してますね。
(河村)おだしと絡み合って。
(小椋)ほぐしたじゃないですか。
(片岡)ええ。
(小椋)それが口の中でほろほろほろほろしててすごいマッチしてるんですよね。
そのままのっければもうちょっとさっぱりした味になるんですよね。
でもこうやって混ぜちゃうとクッとこう…インパクトが強い味になってきますよね。
アマダイのうま味を引き出した2人のシェフ。
プロの技に今日も感激です!このあとは片岡シェフが作る嬉しい!うわ〜きれい!きみはよく泣くきみでした。
きみはよく食べるきみでした。
・『組曲惑星より木星』よく食べるときのきみはよく笑うきみでした。
一度気に入るとそればかり食べたがるきみ。
食べながら眠ってしまったり泣き始めたり負けて帰ってくると黙ったまま食べないこともあった。
勝てなくてもきみの一生懸命はとても感じる。
もっともっと泣きなさい。
もっともっともっとおいしいものたくさん作るからね。
そうやって母の私も強くなってゆくんだから。
きょうのおいしいが、きみの明日になる。
EatWell,LiveWell.AJINOMOTO.
(向井)なんかあと一品欲しいなって時ありますよね。
もやしがあれば。
あとはニンジン。
(レンジの音)チンそれからキュウリも。
でこいつを入れて。
ごま油も。
これ好きだと思うなぁ。
まぜまぜまぜまぜ。
うん。
ナムルもやってみ!・「丸鶏がらスープ」
山口県萩市でアマダイのおいしさを再確認した片岡シェフ
今日のスペシャルはアマダイのウロコ焼きに白ワイン赤ワイングリーンピースの3種のソースを合わせた一品です
う〜ん!
(片岡)あっカリカリ言ってる口の中で。
フフフ。
うんカリカリしてますウロコが。
これ皮がついてるとなんでしょう…。
より甘く感じるんですけど…。
(片岡)そうでしょうね。
やっぱりうま味がやっぱり…全てウロコから皮から身にかけて一体になってるんでしょうね。
う〜ん。
おいしい。
よかった。
ただ今土曜日夜6時56分綾小路きみまろでございます。
2015/05/09(土) 18:30〜18:56
ABCテレビ1
ごはんジャパン 本当においしいモノを探す旅へ〜山口県萩市 アマダイ〜[字]
日本のおいしい食材を探し、そのおいしさの秘密を科学的に紐解く。元バドミントン日本代表の小椋久美子と片岡護シェフが、今が旬の“アマダイ”を求め山口県萩市へ。
詳細情報
◇番組内容
グランシェフとゲストが日本各地に赴き、四季折々のおいしい食材を探求すると共に、おいしさの秘密を科学的に紐解いていく。今回の食材は山口県萩市のアマダイ。東京西麻布にあるイタリアンの名店のオーナーシェフ・片岡護シェフと元バドミントン日本代表の小椋久美子さんが萩へ向かう。そこでアマダイのうま味を極限まで引き出す、地元の匠シェフに出会う。
◇番組内容2
萩の沖で行われているアマダイ漁。ここではエサについた針を流して1匹ずつ釣り上げる“はえ縄漁”でアマダイを釣り上げる。このはえ縄漁にも、萩のアマダイのおいしさの秘密が隠されていた。そんな萩のアマダイにほれ込んだ地元の和食の匠シェフとイタリアン片岡シェフが夢の競演。食材のうま味を引き出す両シェフが作り出す極上の逸品とは!?さらにうま味を引き出す技を科学の視点から分析します!!
◇出演者
【ナビゲーター】草野満代
【ナレーション】酒井敏也
【ロケ出演】小椋久美子(元バドミントン日本代表)、グランシェフ:片岡護(イタリアンレストラン『リストランテ アルポルト』オーナーシェフ)、河村剛太郎シェフ(地元の匠)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/gohan-japan/
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
バラエティ – トークバラエティ
バラエティ – 料理バラエティ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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