北海道恵庭市にある倉庫のような建物。
ここで最先端の研究が行われているというのですが…。
これはおがくず?そしてイタドリという雑草。
こんなゴミばかり集めてどうするんですか!?その答えはこの巨大な装置。
ゴミを入れてしばらく待つと…。
おお〜何だか黒っぽい塊が出てきましたよ!これがバイオコークスです。
これが今日の主役。
石炭の代わりになるかもしれない新しい燃料です。
既に実用化に向け実証実験が始まっています。
知られざるバイオマス燃料バイオコークスに迫ります。
今日のテーマは究極のバイオマス燃料です。
バイオマス燃料というとバイオエタノールとかあと先月取り上げた汚泥からメタンを取り出すというのもありましたよね。
天然ガスとか石油に代わるものとして期待されてます。
ただそんな中今日の主役はこちら。
これバイオコークスといいます。
これは石炭に代わるものとして期待されてるんですよ。
え〜!確かに黒くて石炭に似てるような気もします。
けどそもそも今の時代SLとかもないし石炭って使うんですか?…と思うでしょう?という事でこちらをご覧下さい。
これ日本の一次エネルギーの割合を示したものなんですね。
つまりどういったエネルギーがどれぐらい使われているかというのを示しています。
石炭23%も!これ1人当たりに換算するとなんと1年間で1トン使ってるんですよ。
うそ!そんな使ってるんですか?そうなんですよ。
でもそんなにどこで使ってるんでしょう。
石炭を大量に使うのは製鉄などの鉄鋼関連です。
製鉄所では鉄鉱石を炉の中で熱して鉄を作っています。
鉄を溶かすほど高い温度まで炉を温めるのに使われるのが石炭コークスです。
石炭を蒸し焼きにして硫黄などの不純物を取り除いたもの。
鉄鋼業には欠かせない燃料なのです。
機械部品などを作るこの工場でも鉄の品質を上げる工程で石炭コークスを使っています。
ここで作るのは炭素を加えた強度の高い鉄。
原料を溶かした時石炭コークスに含まれる炭素がプラスされる事で普通の鉄よりも強度が高くなるのです。
この工場で石炭コークスの10%をバイオコークスに切り替える試験が行われました。
バイオコークスを使えば化石燃料の使用量を抑える事ができるので環境への負荷が少なくなるのです。
しかし製品の品質を落としてはいけません。
カギとなるのは炉の温度です。
その温度は1,500℃。
試験ではバイオコークスを混ぜてもそこまで温度を上げられるのかそして鉄の品質に問題はないのかを調べます。
バイオコークスを混ぜて加熱した炉の温度を測ってみると…。
1,574℃。
目標クリアです。
品質にも影響なく製品に使える鉄が出来ました。
そっか石炭って鉄を作るのに使ってたんですね。
そうなんですね。
鉄鋼分野で石炭コークスが使われてる理由は鉄を溶かすほど高い熱エネルギーが出るからなんですね。
ああ〜。
なるほど。
そこにバイオコークスが使えるっていうのはそんなにすごい事なんですか?これねすごいんですよ。
例えば…という事はバイオマス燃料で1,500℃を達成するというのはすごいんですよ。
そっか。
という事で今日はバイオコークスの開発者の方に来て頂きました。
今日はですねいろんな材料で作ったバイオコークスを持ってきましたので是非手に取ってご覧下さい。
いいんですか?これ何だろう?匂いを嗅いでみると分かるんです。
すごい!これお茶の匂いがします。
匂いが残るんです。
え〜!結構ちゃんと残ってますよ。
いい香り。
これもちょっと面白い感じですね。
それ変わってますね。
柄が。
これはね鉛筆ですよ。
え〜!ほら格好がこういうふうに。
本当だ!鉛筆の芯みたいなのありますね。
鉛筆がそのままバイオコークスになるんです。
これは何だろう?あ〜洋服の生地みたいな。
へえ〜!それ実は靴下で出来たバイオコークス。
靴下!?靴下!へえ〜面白い。
これだけ見た目が違うっていうのがすごく面白いですよね。
面白い。
バイオコークスってこんなにいろんな原料から作る事ができるんですね。
そうですね。
そもそもどうしてこういうものを開発しようと思ったんですか?もともとこういうものを作ろうと思ってた訳じゃないんですけども実はある偶然からこういう新しい燃料が作る事ができました。
井田さんがバイオコークスを開発するきっかけとなったのは今から12年前のある出来事でした。
大学に赴任した井田さんはバイオマス燃料の研究に取りかかりました。
中でも注目したのが植物を固体のまま使う木質ペレットでした。
木質ペレットは間伐材などに圧力を加えて圧縮成型したもの。
ペレットストーブやボイラーの燃料として既に使われていました。
井田さんは圧力だけでなく熱も加えれば更に性能のよい木質ペレットに変化するのではと考えました。
そして井田さんは300℃を超える温度を加えて実験を行っていました。
そんなある日。
何度も実験を繰り返しついには180℃まで温度を下げました。
すると…。
出来上がったのは奇妙な塊。
なんと上半分だけ黒っぽく変色していたのです。
しかもその黒い部分には微妙に光沢があったのです。
この時一体何が起きていたのでしょうか?植物を主に構成するのは炭素水素酸素から成る3種類の高分子。
繊維質のセルロースそれを束ねるリグニン2つをつなぎ止める接着剤役のヘミセルロースです。
まず温度を上げていくとヘミセルロースだけが溶け始めます。
そこに圧力を加えるとリグニンも反応。
水素原子と酸素原子をHO水として吐き出します。
その後冷却しますが圧力はかけ続けます。
するとリグニン自体の構造も変化します。
今まで結び付いていなかった炭素同士が強く結び付くのです。
これが活性リグニン。
エネルギー密度が高い状態になったのです。
そして溶けていたヘミセルロースが固まる事で圧縮されたまま固定されます。
上半分だけが黒っぽく変色していたのは上から徐々に反応が進んでいる途中で取り出したからでした。
井田さんはその後も研究を続け反応を起こすための最適な条件を見つけました。
お茶の葉で実際に作ってもらいました。
まず乾燥させたお茶の葉をミルで細かく粉砕して筒に入れます。
加重が約4トン。
この条件で15分ほど加熱します。
あとはしっかり冷ませば出来上がり。
お茶の葉がたったこれだけの加工でプラスチックのような光沢を持つ物質に生まれ変わりました。
これがバイオコークスです。
こうして高いエネルギーを生み出すバイオマス燃料が誕生したのです。
結構シンプルな加工でしたね。
ですよね。
それで燃料が出来るってすごいですね。
普通考えると温度と圧力を上げてった時に何か発見があるような気がするんですけど逆に温度下げた時にっていうのが面白いですね。
でもそこに答えが見つかったというのは非常にラッキーだったと思います。
言うなればインスタント石炭っていう感じですかね。
というのは普通の石炭というのは地中に埋まった植物に地熱と圧力がかかって数千万年という長い歳月をかけてようやく出来上がるんですよ。
それがたった15分ですよ。
すごいですね。
これ原料によって能力の差はないんですか?それはね若干あるんです。
そうなんですか。
リグニンが多ければ多いほどいいものが出来ます。
へえ〜。
ですから先ほど触られたお茶っ葉非常にリグニンが多いもんですからバイオコークスには非常に向いてます。
おお〜。
初めて出来た時に非常にエネルギー密度が高いという事に気が付いたんですね。
それがもう一つ調べてみると…高い温度が出せるっていうのはどうしてなんですか?化学的な水を抜く。
詳しく説明しましょう。
植物を主に構成する3つの高分子は炭素水素酸素の原子で出来ています。
縦軸は物質の持つエネルギーの高さです。
植物を燃焼させると空気中の酸素と反応して二酸化炭素と水になります。
この時熱が発生しますがその大きさは反応前の物質と反応後の物質のエネルギーの落差です。
バイオコークスの場合化学的な水を分離していました。
水のエネルギーが低い分残った炭素はエネルギーの高いものになります。
これを燃やすと植物をそのまま燃やすよりも落差が大きいので高いエネルギーを生み出す事ができるのです。
炭素だけにするっていうのが重要なんですね。
そうなんですね。
でも純粋なバイオマスの炭素だけで固めてるんではなくて…何となく酸素があらかじめある方がよく燃えるような気がするんですけど。
バイオマスっていうのは初めから中に酸素を持ってますからそれがエネルギーになるかっていうとぶつかってないのでエネルギーにならないんですね。
ああ〜。
むしろ1kg当たりの炭素の量が増えた方が空気中の酸素と衝突をして熱エネルギーに変わるという事でバイオマスに含まれる炭素を無駄なく使うっていう燃料に生まれ変わってますね。
どうしてですか?ではグラフで説明します。
これはお茶の葉っぱを空気中で約1分間で10℃ずつ上げた時の質量の変化なんです。
まず100℃まではバイオマスの中に含まれている水分が蒸発をして重量が変化をします。
それから徐々に温度を上げていくんですが200℃までは温度が上がっても重量が変化しないという領域があります。
それから200℃を超えると一気にバイオマスの炭素が一酸化炭素に変わるという領域なんです。
バイオコークスはちょうどこの180℃温度を上げても重量が変化をしない領域で作る事ができましてバイオマスの中に含まれる炭素を無駄なく使う事ができる。
だから180℃という低い温度が必要なんですね。
あと気になるのはこのバイオコークスを作るのにあんまりエネルギーを使い過ぎると意味がないじゃないですか。
そこら辺はどうですか?そうですねそれが本当に重要なポイントでしてバイオマスの持ってるエネルギーの約3%以下ぐらいで作れます。
3%だったら何かいい数字って感じですよね。
ただ実際に使うためには量産しないと駄目だと思うんですがそこら辺はいかがですか?今はですねマレーシアに工場を作りまして一日に2トン作れる量を今計画をしてます。
今準備をしているところです。
それは原料何使うんですか?パームのオイルというのはご存じですか?そのパームのオイルの残った残渣パームヤシから作ってます。
日本のような四季がある国と違って一年中コンスタントに原料が手に入るというそういうメリットがあるんですね。
確かにそこは日本と違いますね。
この燃料を使う企業の人たちに供給する時にですね供給義務というのが発生するんです。
毎日ちゃんとバイオコークスを届ける。
そのためには毎日一年中コンスタントにバイオマスが手に入る所という事でマレーシアで今現地工場を作って体制を整えているところです。
そうなんだ〜。
あっ何かグラフが出てきましたけど。
これは石炭の用途別使用比率といって石炭がどういう業種でどれぐらい使われているかという事を示したグラフなんですね。
えっ鉄鋼と並んで結構電力にも使われてるんですね。
石炭は火力発電に使われてるんですよ。
なるほど。
そしたら火力発電でもバイオコークスって使えないんですかね。
現状ではこのバイオコークスでは電力に必要な3,000℃という温度はちょっと出せないんですね。
もっと発熱量を上げるという品質を向上させるっていう必要がありますね。
バイオコークスを火力発電で利用できるようにするにはどうすればいいのか。
火力発電では3,000℃もの高い温度でタービンを回します。
そこで使われているのが石炭を粉状にした微粉炭。
炭素が80%含まれています。
バイオコークスに含まれる元素の割合を見てみると炭素は50%程度。
一方酸素も30%含まれています。
ここから酸素を抜く事で微粉炭の成分に近づける事を目指しました。
そこで井田さんは一度出来上がったバイオコークスをもう一度装置に入れました。
圧力をかけながら再び加熱し酸素を取り除こうと考えたのです。
温度は330℃。
バイオコークスを作る時よりずっと高い温度です。
加熱を始めてしばらくすると反応容器から少しずつ水蒸気が出てきました。
バイオコークスに残っていた化学的な水酸素原子と水素原子が排出されたのです。
およそ1時間で完成。
バイオコークスと比べると体積はおよそ半分。
色もより黒くボロボロと崩れやすい物質に変化しています。
炭素の割合は77%にまで上がりました。
一方酸素は半分以下に減っています。
これが炭素の純度が上がった半炭化バイオコークス。
これを粉にして使う事で火力発電にも利用できるような高いエネルギーを持つ燃料になったのです。
バイオコークスってもう完成って感じだったんですけどそこからまた更に手を加えたんですね。
今我が日本はですね石炭を70マイクロっていう非常に細かい粉にして発電をしているんですけどもこのような形にするとですね半炭化バイオコークスは微粉炭発電でそのまま使う事ができるというメリットが出てくると思います。
たださっきのお話ですと180℃で止めるから炭素のロスがないという事でしたが330℃まで上げてしまうと炭素が減らないんですか?バイオマスをバイオコークス化する時にリグニンとリグニンが反応するというのが先ほどのイメージの中にあったんですけども…ですからもともとエネルギーではなかった部分というのがバイオマスの中にあるんですけどもそれだけが選択的にガス化をして外に出ていく。
そういうエネルギーになってます。
じゃあこれ一旦バイオコークスにしてしまった事によって構造変化が起きて炭素の部分はそのままでいらない部分だけが飛ぶと。
これはどこまで石炭を代替できるんですか?今の研究の成果からいくと100%ぐらいはいくと思ってます。
そのためには1kg当たりの炭素の量をやはり多くしないと駄目なんですね。
例えば330℃で1時間ヒートアップして残る炭素の量と330℃で30分ヒートアップをしてそれから400℃にもう一度30分上げる。
2段階のヒートアップパターンをするとバイオコークスの中から残る炭素の量というのが変わってくるんですね。
そういう意味でよりエネルギーになるバイオの炭素を残すためにはどういうヒートパターンがいいのかというのをこれから試行錯誤しながら見つけていかなければいけないと思ってます。
それ最適な方法を見つけるの難しそうですね。
そうですね。
5年か10年かかるかもしれませんけども。
実現したらバイオコークスの応用範囲って広がりそうですね。
ですよね。
バイオコークスをもっと身近な分野でも使おうという研究が始まっています。
神奈川大学の伊東弘行さんはバイオコークスの燃やし方を工夫する事でより効果的な使い方ができないか研究しています。
バイオコークス全体を一気に燃焼させると表面から内部に向けて燃焼が進みます。
この燃え方実は暖房で使うにはあまり向いていないんです。
この時燃えているのは燃料の表面。
燃焼が進むと表面積はどんどん小さくなります。
それに合わせて温度が下がってしまうのです。
そこで伊東さんが考えたのは…。
伊東さんは実験用に長いバイオコークスを準備しました。
そして線香のように先端だけを燃やす事にしたのです。
すると燃焼面積は最後まで一定のまま。
温度変化が少なくなると考えたのです。
この燃え方を実現するためシャープペンシルの芯を出すように少しずつ燃料を送り出す方法を検討しています。
ず〜っとどこまでいっても…火力をこまめに調整する必要がないっていうのは使う方も助かりますね。
そうですね。
これはバイオコークスの均質に高密度であるというところに注目しておりまして我々緩慢燃焼っていうんですけどもゆっくり燃えていくという事を目指した研究ですね。
形状を変えたり使い方を工夫する事でいろんな用途に広がりそうですね。
バイオコークスは安全はどうなんでしょう?例えば自然発火したりはしないんですね?バイオマスはもともと山積みにすると内部が温度上がって発酵してガスが出てくるんですね。
メタンガスとか一酸化炭素なんですがそれが着火をして炎がついて爆発するというそういう危険性があるんですけど…今まで我々が実験データで得ている段階でいくとコンクリートと同じぐらい長期安定してるというのが分かりまして100年ぐらいはこの形でそのままの姿でいけるだろうという事は大体分かってます。
これからバイオコークスを普及させるためにはどんな事が必要ですかね?地域にあるゴミをいかに安く集めてくるか。
その地域の特色に合わせた素材をいかにして集めてくるかという事が問題ですしなるべく安い燃料を供給をしてこの日本のエネルギー基盤を支えていくと思ってますけども。
昔小学校の時に石炭ストーブを使ってたんですよ。
それが何か復活するような可能性もあるかなと思いましたね。
確かに。
究極にはですね例えば各家庭でバナナを食べバナナの皮で各家庭でバイオコークスを使ってそれを暖房にすると。
そういうふうな簡単な装置ができればいいなというふうには思っておりますけど。
日本ではあまりもう使いませんけど薪みたいなものを暖房に使ってる国でもバイオコークス使えそうな気がしますけど。
そうですね。
全てのバイオマスから作れるバイオコークスというのはこれから世界に広がっていく一つのポイントになるかもしれません。
今まで化石資源というのはある一つの国に偏ってて海外から輸入せざるをえないというそういう国々が非常に多くて…自分たちの国は自分たちのバイオマスのエネルギーで自立をしていく。
そういう世界がつくれればいいなという思いで今研究をしています。
確かに。
バイオコークス今日はどうでしたか?いや面白かったですね。
だっていろんな原料を使えるって事で植物なら何でもオーケーなんですよ。
…って事は町内で枯れ葉集めてきてそれをバイオコークスにするとか結構生活の中が変わっていきそうですね。
僕が感じたのは例えば火力発電が変わってくる。
それによって例えば天然ガスとか石油石炭そしてバイオコークスときたら何か日本のエネルギー事情がガラッと変わるかなっていうそんな事を感じましたね。
今後楽しみですね。
ですね。
井田さん今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
それでは「サイエンスZERO」。
次回もお楽しみに。
2015/05/09(土) 12:30〜13:00
NHKEテレ1大阪
サイエンスZERO「進化型バイオマス燃料 バイオコークス」[字][再]
石炭に似た新燃料。植物ならば何でも原料になり、鉄を溶かすのに必要な1500℃もの温度を出せる。すでに試験的な利用も始まっているが、実用化への鍵はどこにあるのか?
詳細情報
番組内容
石炭のようなバイオマス燃料「バイオコークス」が注目されている。原料は植物ならばなんでもOKで、短時間の加工で黒くて光沢を持つ燃料に変化する。すでに鉄鋼分野では、石炭コークスの代替として試験的な利用が始まっている。良質の鉄を作るには1500℃もの高温を実現する必要があるが、普通のバイオマスでは温度が上がる前に燃え尽きるために実現できない。この燃料はどのように実現したのか。そして普及へのカギは。
出演者
【ゲスト】近畿大学理工学部教授…井田民男,【司会】竹内薫,南沢奈央,【語り】土田大
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
情報/ワイドショー – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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