NHKニュース7 2015.05.08


箱根山では、火山活動が活発な状態が続いています。
火山ガスの専門家が調査しました。
トヨタ自動車は、2年連続で過去最高の営業利益となりました。
東証1部上場企業の決算発表。
全体では大幅増益です。
こんばんは。
ニュース7です。
まず、イギリスの総選挙です。
これまでの開票の結果、与党・保守党が、議会の第1党となりました。
公共放送のBBCは、保守党が単独で過半数の議席を獲得する見通しだと伝え、キャメロン首相は引き続き政権を担うことに意欲を示しました。
7日投票が行われた、イギリスの総選挙。
二大政党制の終わりを決定づけるのではないかといわれ、近年にない激戦となりました。
イギリスBBCテレビは、スタジオに再現した首相官邸前で。
さらに議場を使って。
二大政党に加え、注目されたスコットランド民族党などについても、大きく伝えました。
その選挙の結果は。
与党・保守党が、議会の第1党になることが決まりました。
さらにBBCは、保守党が単独で過半数の議席を獲得する見通しだと伝えています。
今回のイギリス総選挙、日本時間の午後6時50分現在、議会下院の650議席のうち、638議席が確定しました。
与党・保守党は、改選前の303議席を大きく上回る、323議席を獲得し、過半数まで、あと3議席に迫っています。
一方、最大野党の労働党は大幅に議席を失い、228議席となりました。
当初は接戦と伝えられていましたが、保守党の圧勝となりました。
そして今回の選挙で、どこまで議席数を伸ばすのか注目されていたのがこちら。
イギリス北部スコットランドの独立を目指している、スコットランド民族党です。
改選前の6議席から、56議席へと躍進し、議会下院で第3党となりました。
スタージョン党首は、議席数を背景に、影響力の拡大を目指しています。
では、ロンドン支局の下村記者に聞きます。
下村さん、今回の結果、どう見ればいいんでしょうか?
事前の予想を、大きく覆す結果に、驚きが広がっています。
こちら、けさの新聞なんですけれども、衝撃の結果だとか、保守党に大きく振れたといった見出しが躍っています。
この結果をもたらした大きな要因は、先ほどもご覧いただきました、スコットランド民族党の存在があります。
支持率がきっ抗する労働党を突き放そうと、選挙戦後半になって、保守党は、労働党が政権交代を実現するため、独立いわば国家の分裂を目指す、スコットランド民族党と協力するおそれがあるというネガティブキャンペーンを行ったんです。
労働党はこれを懸命に否定したんですけれども、有権者に与えた危機感は払拭できず、最後の最後に、市民が安定を求め、保守党に1票を投じたという見方が出ています。
また、選挙の争点となっていた経済政策についても、主要先進国の中では随一の経済成長を実現したキャメロン政権。
このキャメロン政権の政策に、労働党が有効な対抗策を示すことができませんでした。
結局のところ、保守党が勝ったというよりは、労働党が負けたといった印象です。
下村記者には、また後ほど聞きます。
総選挙の結果、キャメロン首相が再び政権を担う見通しとなりましたが、2期目の課題は少なくありません。
注目を集めているのは、新政権が、EUとの関係を見直すことになるかどうかです。
キャメロン首相は、2017年末までに、EUからの離脱の賛否を国民投票で問う方針を示しています。
しかし、経済界を中心に、強い反対意見があるうえ、野党・労働党や、スコットランド民族党も、国民投票の実施には反対です。
このため、新政権が反対を押し切って、実際に国民投票の実施に踏み切れるのか、注目が集まっています。
さらに、新政権がスコットランドの問題にどう向き合うかにも関心が集まっています。
スコットランド民族党が、スコットランドのほとんどの選挙区で勝利し、今後、イギリスからの独立を求める機運が高まると見られるからです。
では再び、ロンドン支局の下村記者です。
下村さん、キャメロン首相は、今後、どのように政権運営を進めていくんでしょうか?
選挙に圧勝したことで、キャメロン首相は、より自分の色を打ち出しやすくなったと思います。
ただ、スコットランドの独立を巡る問題、そして、より現実を増してきたEUからの離脱を巡る国民投票などの難題を前に、国内世論をどう束ねていくのか、緊張を強いられる局面が続きそうです。
イギリスはシリアの内戦など、国際社会の危機への対応を巡って、存在感が低下しているという指摘も出ていますし、仮にも国民投票の結果、EUからの離脱に向けた動きが加速するような事態になれば、これはEU、ヨーロッパのみならず、全世界に大きな影響を及ぼすことになります。
今回、安定した政権を樹立できる見通しになっただけに、キャメロン首相が国際社会での役割を果たして、強いイギリスを取り戻すことができるのか注目されます。
次です。
火山活動が活発な状態が続いている神奈川県の箱根山。
きょうも100回を超える火山性地震が観測されました。
大涌谷の周辺をきょう調査した専門家は、地下の浅い部分の圧力が高まっていると指摘しています。
大きな音を上げて、勢いよく噴き出す蒸気。
箱根山の大涌谷です。
映像はきょう、東海大学の大場武教授が、箱根町の許可を得て、現地調査に入った際に撮影されました。
こちらの斜面のくぼ地。
およそ3週間前の調査のときは水が張っていましたが、きょうの調査では、水がなくなっていたということです。
そして特殊な器具を使って採取した火山ガスを分析したところ、二酸化炭素の割合が、地震活動が活発になる前よりも増えていることが確認されました。
地下から上昇する高温の火山ガスの量が増えて、ガスに含まれる二酸化炭素が地表に出たと見られ、大場教授は、地下の浅い部分では、圧力が高まっていることを示していると指摘しています。
火山活動は活発な状態が続いています。
神奈川県温泉地学研究所の観測では、火山性地震は、きょう午後6時までに141回、箱根山の周辺では、山が膨らむ傾向を示す地殻変動が観測されています。
こちらは、地球観測衛星だいち2号の観測結果を解析した画像です。
直径200メートルほどの赤い円の範囲で、地面の隆起が確認でき、その中央部分は、最大で6センチほど隆起していると見られるということです。
箱根山は、引き続き噴火警戒レベル2です。
気象庁は、大涌谷周辺では、小規模な噴火に伴う噴石などに警戒するとともに、危険な場所に立ち入らないよう呼びかけています。
また箱根町は、温泉供給施設のメンテナンスのための立ち入りを特別に許可していましたが、国土地理院による解析の結果を受けて、安全が確保できないと判断し、あさってまでの間、立ち入りを認めない措置を取ることを決めました。
大涌谷を見下ろせることから、観光客に人気の箱根ロープウェイです。
噴火レベル2のため、全線運転を中止しております。
おとといから全線で運休していますが、それを知らずに訪れた外国人も。
運行会社は、収入の減少を余儀なくされています。
今月は1日当たり、平日は200万円、土日は400万円の収入を見込んでいましたが、再開のメドは立っておらず、長期化すれば、経営に大きな打撃になると話しています。
地元の箱根町や観光協会は、情報を正しく伝えることに力を入れています。
きょうから観光案内所に置き始めたのは、英語のチラシ。
大涌谷の周辺以外では、通常どおり、観光が楽しめることなどが記されています。
また菅官房長官は、記者会見で次のように述べました。
パキスタン北部で、日本を含む各国の大使などが、パキスタン政府のツアーのため、軍のヘリコプター4機で視察の現場に向かっていたところ、1機が墜落し、フィリピンとノルウェーの大使など、外国人少なくとも4人と、軍のパイロット2人が死亡しました。
日本の大使は、別のヘリコプターに乗っていて、無事だということです。
こちらは、パキスタン国営テレビが事故を伝えるニュースの映像です。
パキスタン軍によりますと、きょう午前、パキスタン北部ギルギットの北西40キロほどの村、ナルタルで、パキスタン軍のヘリコプター1機が墜落しました。
軍によりますと、このヘリコプターに乗っていた、フィリピンとノルウェーの大使、それにマレーシアとインドネシアの大使夫人の、外国人少なくとも4人と、軍のパイロット2人が死亡したということです。
またポーランドとオランダの大使がけがをしたということです。
首都イスラマバードにある日本大使館によりますと、きょうはパキスタン外務省が主催する視察ツアーが行われていて、日本の猪俣弘司大使を含む、各国の大使などが、パキスタン軍のヘリコプター合わせて4機に乗って、北部に向かったということです。
猪俣大使は、墜落したのとは別のヘリコプターに乗っていて、大使館で無事を確認したということです。
パキスタン軍がヘリコプターが墜落した原因を調べています。
東京証券取引所に上場している企業のことし3月期の決算発表が、きょうピークを迎え、全体の経常利益は、11%の大幅な増益でした。
そして気になるのが、今後の業績の見通しです。
トヨタ自動車は、来年3月期の業績について、アメリカで好調な販売が続くと見込まれることなどから、本業のもうけを示す営業利益が2兆8000億円と、3年連続で過去最高を更新する見通しだと発表しました。
決算発表のピークを迎えている東京証券取引所です。
企業の担当者が、続々と資料の投かんを行っています。
きのうまでに発表を終えた、東証1部に上場する341社の業績は、全体の経常利益が合わせて13兆5890億円に上り、前の年度の実績を、11.1%上回りました。
また、来年3月期の業績の見通しも、11%を超える増益を見込んでいます。
ことし3月期の決算、トヨタ自動車は。
2年連続で過去最高となったトヨタ。
これは国内販売が、消費税率の引き上げに伴う反動減などの影響で減少したものの、アメリカとヨーロッパで販売が拡大し、円安によって利益が押し上げられたことなどが主な理由です。
その上で、来年3月期の業績については、アメリカで好調な販売が続くと見込まれることや、一段のコスト削減を進めることで、営業利益は2兆8000億円と、3年連続で過去最高となる見通しを発表しました。
また、富士重工業は、来年3月期の業績予想について、売り上げが3兆300億円と、初めて3兆円を超える見通しとなるなど、売り上げと利益がともに過去最高を更新するとしています。
さらに三菱重工業も、火力発電設備や、航空機向け部品の受注の拡大が見込まれるとして、来年3月期の業績について、売り上げが4兆2000億円、営業利益が3200億円と、ともに過去最高を更新する見通しを明らかにしました。
一方、大手商社5社のことし3月期の決算は、明暗が分かれました。
アメリカでシェールオイルの開発に失敗した住友商事が、最終赤字に転落したほか、原油や鉄鉱石など、資源価格が下落した影響で、三井物産と丸紅が減益となりました。
輸出関連企業を中心に好調な決算。
今後の見通しについて、専門家はどう見ているのでしょうか。
先ほどのイギリスの総選挙のニュースで、ロンドンからの中継の字幕が、EU離脱の住民投票となっていましたが、正しくは、EU離脱の国民投票でした。
失礼しました。
次は、TPP・環太平洋パートナーシップ協定を巡る内閣府の西村副大臣の発言についてです。
TPPの交渉内容を記した文書を、国会議員が閲覧することを認める方向で調整したいと述べていた西村副大臣は、この発言を撤回する考えを示しました。
野党側から説明を求める声が出ています。
西村副大臣は今月4日、ワシントンでの記者会見で。
交渉内容を記した文書を、国会議員が閲覧することを認める方向で調整したいと述べました。
ところが、7日の会見で西村氏は。
4日の発言を撤回する考えを示しました。
TPP交渉を巡っては、先月、民主党と維新の党が、政府の国会への情報提供が不十分だとして、通商交渉に関する情報提供を政府に促すための法案を、衆議院に共同で提出しています。
西村氏の発言について、両党からは。
甘利経済再生担当大臣は、野党などから交渉内容の開示を求める声が出ていることにについて、次のように述べました。
その上で、甘利大臣は、ほかの交渉参加国の対応も参考にしながら、情報開示の方法を検討する考えを示しました。
ニュースを続けます。
東洋ゴム工業が、国の認定を不正に取得した免震装置を製造販売していた問題。
衆議院の国土交通委員会は、山本卓司社長などを参考人に呼んで、集中的な審議を行いました。
山本社長は、このように述べ、再発防止策と経営責任の所在を早ければ今月中に示す考えを明らかにしました。
また伊藤和行常務は、免震装置の交換が完了する時期について、数年に及ぶという見通しを改めて示しました。
公立の夜間中学が設けられているのは、8つの都府県の31校にとどまり、在籍者は1849人でした。
その一方で、ボランティアなどが運営する自主夜間中学、識字講座に通う人は、7000人余りに上ることが、文部科学省の調査で分かりました。
自主夜間中学などを運営している人たちからは、開催場所の提供や、公立の夜間中学を設置してほしいなどといった要望が寄せられているということです。
テニスの錦織圭選手。
四大大会に次ぐ格付けのマスターズ大会で、3年連続のベスト8進出です。
錦織は世界ランキング16位、地元スペインの選手と対戦。
前の試合が深夜まで及び、寝不足で少しくらくらしていたということですが、多彩なショットで、相手を圧倒します。
得意のリターンもさえ、第1セットを奪います。
自分の攻める形を崩さずできたと錦織。
さあ、抜けるか。
もう一本、逆だ、うまい!
ストレート勝ちで、3年連続のベスト8入りを果たしました。
プロ野球の3月と4月の月間MVPが発表され、日本ハムの大谷翔平投手が、パ・リーグの投手部門で初めて、選ばれました。
投手と野手の二刀流3年目の大谷投手。
今シーズンは初の開幕投手を務めるなど、先発した5試合ですべて勝ち、初めて月間MVPに輝きました。
セ・リーグの投手部門は、巨人の25歳のルーキー、高木勇人投手です。
完封一つを含む4勝負けなしで、巨人の新人では、現在、大リーグで活躍する上原浩治投手以来、16年ぶりの受賞となりました。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
この土日の天気、どうでしょうか?
日曜日は全国的に晴れそうですが、あす土曜日は、西日本や東日本で、雨の降る所がありそうです。
その原因は、南の海上にある、この前線による雲が広がるためです。
このため、各地でにわか雨があって、特に雨が強まるのは、九州南部や奄美付近です。
この辺りでは激しい雷雨となるおそれがあります。
そして、台風も気になりますけれども、進路はどうなんでしょうか?
12日火曜日ごろは、沖縄や奄美で、台風の影響受けそうです。
そしてそのあと、台風としてどの程度、勢力を保っているかはまだ分かりませんが、本州に近づく可能性があります。
いずれにしても、火曜日、水曜日ごろは、西日本や東日本にも、湿った空気が流れ込んで、大雨となるおそれがありますので、今後の情報に注意が必要です。
ではあすの全国の天気です。
西日本や東日本で雨の降る所があるでしょう。
3時間ごとの天気です。
外では初めてのお披露目です。
2015/05/08(金) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽企業決算発表ピーク トヨタ最高益更新か 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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