低い温度は存在しません。
野球ゲームをしよう。
もちろんバッターは君だ。
ピッチャー第1球投げました。
ワンストライク。
さて第2球。
ツーストライク。
さあ後がないよ。
動いている…こんにちは。
バリバリの理系女子…現役高校生…「物理基礎」今日も元気に始めていきましょう。
ちょっと待って。
ブツリンです。
僕も忘れないで。
今日もよろしくね。
熊谷君ちょっと下がってくれる?えっ?うんいいよ。
はい。
お〜。
いやちょっといきなり。
今熊谷君がボールを…いやえ〜っとそれは…。
フフフ。
それはボールがいつどこに来るかを素早く予想してそのボールの来る所に手を出してうまくキャッチできたって訳。
なるほど。
野球ゲームの時もボールが来るとこを予想してバットを振るって事だよね。
そのとおり。
でも熊谷君その…それはちょっと難しいよ。
うんそうなの。
なので今回のテーマはこちら。
ボールの動きじゃないんですが運動の中で一番簡単な…今回速度が変わらない運動についてお話頂くのは小沢啓先生です。
先生よろしくお願いします。
(小沢)よろしくお願いします。
講師の…私たちが高速道路を車に乗って走っているとどこどこまで何キロって表示を見ますよね。
そうするとそこに何時に着くかと予想する事ができます。
今日は物体の運動について……という事を探っていきましょう。
小沢先生今日は速度が変わらない運動がテーマですが…速度が変わらないっていうのは向きも速さもどちらも変わらないという事ですよね。
そのとおりです。
今日は等速直線運動の特徴を調べてグラフや式で表す事を学習していきましょう。
はい。
等速直線運動。
熊谷君どんなものの動きが考えられるかな?そうだな…ボウリングのボールとか。
ボウリングのボールは同じ速さのように見えるけどやっぱりどんどん遅くなっているから違うかな。
そっか。
じゃあ…お〜いいね。
そうだね。
あそこも等速直線運動。
食べたいね。
そうだね。
今熊谷君がいくつかの等速直線運動をするものの例を挙げてくれました。
そこで私はこういうものを用意しました。
黒田さんお願いします。
はい。
こちらの電車はモーターで走ります。
まっすぐ同じ速さで進んでいるので等速直線運動をしています。
一方こちらのバスは長いゴムが付いていますね。
先生ありがとうございます。
こうやって離すと…。
このように動きます。
さあ熊谷君電車と比べてこの…いやバスは同じ速さじゃないよね。
う〜ん。
ではこの2つのおもちゃの動きを詳しく見てみましょう。
おもちゃの…モーターで走る電車は…この動きを1秒ごとに止めてみましょう。
一方ゴムで引っ張るバスはだんだん速くなっているようです。
こちらは0.5秒ごとに止めてみましょう。
2つの動きを比べてみましょう。
モーターで走る電車は間隔が同じです。
これは…つまり等速直線運動をしているという事ですね。
一方ゴムで引っ張るバスは間隔がどんどん大きくなっているので…そうですね。
このように…運動の様子を調べるのにとてもよい方法ですね。
ものの動きをグラフで表す。
動かすものはこちら。
おもちゃの電車です。
その動きをこちらのグラフに表してみましょう。
何だか面白そう。
電車はAを通過してBCDと進んでいきます。
AとBの距離は0.4m。
BとCの間は0.6m。
CとDの間は0.5mです。
こちらのグラフの縦軸にはABCDの位置の距離に合わせた目盛りが書いてあります。
横軸は時間です。
私が電車をスタートさせるので熊谷君はこのストップウオッチでBCDが通過するまでの時間を計ってね。
えっいやちょっと待ってよ。
1人で…冗談冗談。
じゃあ3人で計りましょう。
私がBが通過した時の時間。
熊谷君はC。
Dを先生お願いします。
はい分かりました。
それではスタートさせましょう。
いきますよ。
皆さん準備はいいですか?Aを…Bはい。
はい。
はい。
さて何秒になったでしょうか?私のAとBの間は…スタートのAは時間が0ですからまずそれを書いてBは1.7秒ですね。
1.7秒の所に印をつけます。
Cは…4.2秒ですね。
ここかな。
最後に私が計ったDは6.4秒でした。
この4つの点の並びを見て何か気付く事ありますか?何だか…そうだね。
4つの点は一直線に並んでいるように見える。
直線を引いてみよう。
なるほど。
ほぼ一直線だね。
では電車の動きをもう少し詳しく調べてみよう。
距離が測りやすいように電車には赤い棒を付けコースには1cm刻みの目盛りがついています。
電車を走らせ1秒ごとに映像を止めてみましょう。
赤い棒が0mを通った時を0秒とすると1秒後0.24m。
2秒後0.48m。
3秒後0.73m。
4秒後0.97m。
5秒後1.20m。
6秒後には1.44mまで進みました。
今の結果を表にしました。
この表を基にグラフを作るとこのようになります。
横軸を時間t縦軸を移動距離にしたグラフですね。
このようなグラフを…はっきり直線って分かりますね。
はい。
ところで熊谷君これがさっきの電車こっちが新幹線。
ちょっと同時に走らせてみるね。
やっぱりおもちゃでも新幹線の方が速いんだね。
よく出来てるでしょう。
この…0mの所を0秒とすると…今の実験の新幹線のグラフを加えました。
このように…じゃあ傾きを見ると運動の速さが分かるんだよね。
そう。
−tグラフの傾きは速度を表してるの。
熊谷君いいよ。
じゃあ次はこんな青いグラフの電車はどんな動きをしてると思う?う〜んとだんだん速度が遅くなってくのかな?う〜んよく見てね。
縦軸は移動距離だよ。
あ〜距離が小さくなってくからあっ分かった。
逆向きに走ってるんだ。
そうそう。
こんなふうに逆向きに走ってるんだよね。
速度という事が出たところで今度は速度と時間の関係を表すグラフを考えてみましょう。
これがおもちゃの電車の速度と時間の関係を表したグラフです。
横軸は…縦軸はさっきのグラフと違い…これをv−tグラフといいます。
等速直線運動では速度が変わらないのでv−tグラフは…なお速度がマイナスのグラフは上の2つに対して反対向きに進む電車です。
−tグラフやv−tグラフが出てきたけどグラフを描くのって意外と難しいですよね。
しかもグラフそのものというよりも座標軸や目盛りを打つのが苦手だっていう人多いんじゃないでしょうか。
そこで今回はこのデータを使ってその辺りを手ほどきしていきたいと思います。
まずグラフの軸を描きます。
横軸は時間t。
単位はsecond。
そして縦軸は移動距離。
単位はmですね。
次に目盛りを打ちたいんだけどここで難しいって思っちゃう人が多いかもしれません。
例えばここを0として横軸はtが最大値が3だから123ってここに3をやってしまうとこの右がすごく余っちゃいますよね。
だからこの場合は2つの目盛りを1として…。
…を書いてあげるとすごくバランスがいいですよね。
これが上手なグラフの描き方です。
縦軸は最大値が11だから切りのいい10をここに書いてあげましょう。
そしてその半分の5をここに。
そして最後は0を書いてあげましょう。
さあこれで準備完了です。
これで点を打って線で結んであげるとこのようにグラフが完成します。
今までの学習で等速直線運動の様子を−tグラフやv−tグラフで表す事ができるようになったね。
でもちょっとグラフ描くのって面倒だね。
じゃあ式を使えばもっと簡単に運動の様子を表す事ができるよ。
式?もっと難しそう。
式といっても等速直線運動の場合はとても簡単。
そこでまず思い出してほしいのが…等速直線運動の速度の式はこうでしたよね。
前回習ったよ。
この両辺にtを掛けて右辺と左辺を入れ替えると…これが等速直線運動の…何だこれだけなんだ。
うん簡単でしょう。
等速直線運動の場合はvが一定だから時間tを入れてあげれれば距離が求められるっていう訳。
そうかこの式を使えば何秒後にどこまで移動したのかが予想できるんだね。
そう。
番組の始めでやった熊谷君のボールの予想はうまく人に伝えられなかったけどこんなふうに…等速直線運動の移動距離を表す式。
=v×tが分かったところで先ほどのv−tグラフと一緒に見てみましょう。
そこでこの式のv×tがグラフの何を表すかを考えていきましょう。
時間tの時の速度はvですからこの長方形の面積は…この長方形は縦がvで横がtですからv×tで面積になるんですね。
という事はこの面積は移動距離を表す事が分かります。
v−tグラフの面積は移動距離になるんだ。
覚えておいてね。
このように…これはこのあともよく使いますからしっかり理解しておきましょう。
試してみよう。
今日作るのはこれ。
等速直線運動をします。
お〜ホントだ。
遅くならない。
等速直線運動だ。
面白いね。
用意する材料はこれだけ。
まず4cmくらいに切ったストローを風船の口に挿します。
これを輪ゴムで止めます。
次にペットボトルの蓋に千枚通しなどで穴を開けます。
ストローがぴったり差し込めるくらいの大きさにまで広げます。
CDやDVDの光っている方にセロハンテープを二重に貼り付け穴を塞ぎます。
反対側から小さい穴を開けます。
ペットボトルの蓋を接着剤で貼り付けます。
風船を膨らませストローを差し込みます。
これで完成。
CDと机の間に空気の層が出来るので滑らかに滑ります。
今日は向きも速さも変わらない運動等速直線運動についてその動きをグラフで表す事また式で表す事について学びました。
熊谷君どうだった?最初はグラフや式は面倒だなと思ってたんだけど等速直線運動のグラフや式って簡単で分かりやすかったよ。
そうだよね。
今日は運動を測定してグラフや式に表す事をしました。
このような…次の回では速度が変化する運動についてグラフや式がどうなるか考えていきましょう。
どんな式になるか楽しみだね。
いや〜ちょっと。
頑張ろうよ。
それでは皆さんさようなら。
さよなら。
向きも速さも変わらない運動を…等速直線運動の−tグラフは直線になります。
等速直線運動のv−tグラフは…v−tグラフのこの長方形の面積は時間tまでに移動した距離を表しています。
移動距離は速度vに時間tを掛けて求める事ができます。
…というのが等速直線運動なのだ。
2015/05/06(水) 14:20〜14:40
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 物理基礎「速度が変わらない運動を表す〜等速直線運動〜」[字]
速度が変わらない等速直線運動についての学習。速さと時間と移動距離の関係を理解。ポイント1.ものの動きを調べる2.ものの動きをグラフで表す3.ものの動きを式で表す
詳細情報
番組内容
移動の所要時間をストップウォッチで測定するなどして、物体の運動をグラフや式で表すことを学習する。実験をし、グラフや式にまとめる手法は、さまざまな現象を科学的に探求する場合に、よく使われる。今回の等速直線運動では、速さと時間の関係や移動距離と時間の関係をv—tグラフを使って理解していく。【講師】小沢啓(筑波大学附属高校教諭)【司会】黒田有彩、熊谷知博
出演者
【講師】筑波大学附属高等学校教諭…小沢啓,【司会】黒田有彩,熊谷知博
ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 大学生・受験
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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