藤波優
2015年5月11日03時00分
第2次世界大戦などの戦没者の冥福を祈る鳴門市戦没者追悼式が10日、同市文化会館であり、遺族ら約600人が参列し、もくとうを捧げた。また、地元の中学生ら約50人が式典の運営や合唱に加わったほか、鳴門市第一中学校の生徒会が制作した劇「帰郷」の上映もあり、戦争の悲惨さを若い世代にも伝える取り組みに力が注がれた。
「帰郷」は同校の反田卓(たんだたかし)教諭が祖母と母の実体験を基に脚本を書いた。生徒会のメンバーら約30人が出演し、反田教諭が撮影した。
反田教諭の祖父は1944年、鹿児島県・徳之島沖で乗っていた輸送船「富山丸」がアメリカ軍の攻撃を受けて沈没し、戦死したという。戦争で夫(祖父)を亡くした女性(祖母)が娘(母)を連れ、広島市から実家のある徳島市に移住して徳島大空襲に遭う。広島での被爆は免れたものの、多くの知人を亡くすというストーリーだ。
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