ローマ=山尾有紀恵
2015年5月10日21時54分
キューバのラウル・カストロ国家評議会議長は10日、バチカンでローマ・カトリック教会のフランシスコ法王と非公式に面会した。法王庁によると、面会は約50分間に及び、カストロ氏は、昨年12月の米国とキューバの国交正常化交渉入りにあたり仲介役を果たした法王に感謝を伝えた。また、9月の法王のキューバ訪問を国民が心待ちにしているとも伝えたという。同席したキューバの芸術家カーチョ氏は、イタリア南部ランペドゥーサ島にたどり着くアフリカからの移民・難民船をテーマにした絵を法王に贈った。法王は地中海を密航船で渡る移民・難民の救済を呼びかけており、就任後初の外遊では同島を訪問している。
南米アルゼンチン出身の法王は、オバマ米大統領とカストロ氏に対話を促す手紙を送ったり、昨年10月にバチカンで米国とキューバの代表団に秘密協議の場を提供したりした。オバマ氏とカストロ氏は先月、1961年の両国の国交断絶以来、両国首脳として初めて会談した。(ローマ=山尾有紀恵)
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