記事詳細
「クビにするぞ」…積水ハウス社員の自殺 6千万円で和解 大阪地裁
積水ハウス(大阪市北区)の社員だった男性=当時(35)=が自殺したのは、上司のパワーハラスメントが原因として、両親が同社に慰謝料など約9300万円の損害賠償を求めた訴訟は、同社が解決金6千万円を支払う内容で、大阪地裁(阪本勝裁判長)で和解したことが2日分かった。3月24日付。
訴状などによると、男性は平成22年8月から兵庫県内の事務所でクレーム対応などを担当。上司から長期にわたり、指導監督不足を理由に「死ね」「クビにするぞ」「給料泥棒」などと繰り返し罵倒され、23年9月に自殺を図り、大阪市内の川で溺死しているのが見つかった。
神戸西労働基準監督署は24年8月、男性が自殺したのは業務上の心理的負担で適応障害を発症したことが原因と認定。両親は25年2月に訴訟を起こし、同社側は「上司は指導のために叱責したが、罵倒はしていない」と反論していた。
積水ハウスは「円満解決のために和解したが、コメントは差し控える」としている。