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【大阪都構想】
自共民“呉越同舟”の反対演説 維新も総力戦 決戦は最終ステージへ
大阪市を廃止し5つの特別区に分割する「大阪都構想」の住民投票まで1週間となった10日、賛成派、反対派の双方が支持を訴え総力戦を展開した。自民、民主、共産各党の国会議員は中央政界での対立を封印し“呉越同舟”の合同演説で「反対」をアピール。都構想に政治生命を懸けている大阪維新の会の橋下徹代表(大阪市長)は劣勢に立っているとの危機感を持っているとされ、市内を駆け回り「市民の力で都構想は進む」と訴えた。都構想決戦は最終ステージへと突入した。
大阪・難波の高島屋大阪店前。共産党の街宣車の上で自民党の柳本卓治参院議員がマイクを握っていた。
「この車であいさつするのは初めて。非常に気持ちがいい。何か兄弟と一緒にいるような…」。柳本氏は隣にいた共産党の山下芳生書記局長、清水忠史衆院議員をこう持ち上げて聴衆をわかせ、橋下維新への敵意を口にした。
「大阪をなくしたらアカン。でたらめな都構想に反対。あと1週間、その気持ちで戦いを進めていく」
この演説の直前まで横付けされていた自民の街宣車には民主党の尾立源幸参院議員、辻元清美衆院議員が上って反対をアピール。山下氏は呉越同舟の光景をあえて逆手にとり、聴衆に訴えかけた。
「それくらい大阪の状況が大変。大阪市がなくなったら、大阪全体が沈んでしまう」