韓国人「日本はひどい」、日本人「韓国にうんざり」・・・高まる「悪しき世論」=韓国メディア
2015-05-09 13:57
韓国メディアの中央日報は8日、日本国内の韓国に理解のある人々が「日韓政府の対立よりも、両国国民がお互いに悪い感情をもつようになることが真の日韓関係の危機だ」と見ているとし、韓国人は「日本はひどい」と考え、日本人は「韓国にはうんざりだ」という世論が高まっていると報じた。
中央日報は5日、“日韓関係の危機”の解決方法について、元朝日新聞主筆である若宮啓文氏に電話でインタビューをし、元駐韓日本大使の小倉和男氏と東京大学東洋文化研究所の真鍋祐子教授には4月17日、国際機関の日中韓三カ国協力事務局(TCS)が主催する記者団交流プログラムにて話を聞いたことを伝えた。
記事は若宮氏が「朴槿恵政権は努力してきたが、今は方向転換する時だ」とし、安倍政権内にも韓国との関係改善をしなければならないと考える人々が「確実にいる」と指摘したことを伝え、そのうえで韓国が「100%日本の責任である。だから日本が自ら全てを解決するべきだ」との態度を示せば「韓国は無責任であるだけでなく、日本との関係改善を築いていく気がないと思われても仕方がない」とし、今の韓国の対日外交について「日本人全体を敵にしているし、それは悲しいことだ」と述べたことを報じた。
次に小倉氏が、「韓国・中国に対する日本人の多くは嫌韓・嫌中の感情が“最高レベル”である」と指摘したことを紹介。その原因について、過去10年―15年の間に日本経済が悪化するなかで中国と韓国が“急浮上”したからだとし、「ナショナリズムが表出した原因と同じであり、自信喪失によるものである」と説明。日本は「この自信喪失をナショナリズムで突破しようとしているため、国力が高まる韓国と中国にはこれを理解してほしい」と話したことを伝えた。
続けて小倉氏は、これらは3カ国の国内の政治的問題とも関係していると指摘。1998年には「日韓共同宣言」が署名されたものの、現在の日韓関係の間に“第2の日韓共同宣言”が署名できるかどうかは疑問だとし、今年は終戦70年を迎え、日中韓が政治的な問題に没頭しないことを望んでいると述べたと伝えた。
真鍋教授は韓国に対する日本人の認識の根底には「無関心と関心回避がある」と指摘しながらも、「韓流などの文化的関心が存在している」と分析したという。
加えて真鍋教授は、戦後の日本は「国と個人のアイデンティティーを分けて考えるという経験がほとんどなかった」とし、韓国の元大統領である李明博氏が竹島(韓国名:独島)に上陸した際に、日本の多くの韓流ファンが韓国を嫌うように変わったことを指摘。これは「日本人にとって李明博氏が国を象徴する存在」であったため、韓流ファンは「私は熱烈に韓流スターを愛したが、李明博氏(韓国)が私を裏切った」と考えたからだと述べた。
記事は真鍋教授が「このような考え方には、日本人の一人ひとりが無意識のうちに侵略と支配を正当化する“日本式オリエンタリズム”が背景にある」と説明したことを紹介。また日韓関係を改善するためには、韓国では親日というと“烙印”を押されてしまうため、日本に対する好感を表に出しにくい文化があるとし、韓国の優先課題として「日本に対するイメージを回復させることだ」と述べたことを伝えた。(編集担当:李樹香)(イメージ写真提供:123RF)