第3日、18番でバーディーパットを沈めギャラリーの声援に応える上田桃子=茨城GCで(武藤健一撮影)
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◇ワールドレディスサロンパスカップ<第3日>
▽9日、茨城県つくばみらい市・茨城GC(6550ヤード、パー72)▽曇り、気温19・2度、風速2・5メートル▽賞金総額1億2000万円、優勝2400万円▽66選手(うちアマ3人)▽観衆9391人
前日まで3位の上田桃子(28)=かんぽ生命=が、上がりの17、18番連続奪取を含む5バーディー、3ボギー70で回り、通算8アンダー。13アンダーまで伸ばして首位を快走する韓国の20歳、田仁智(チョン・インジ)に5打差ながら、単独2位で最終日を迎える。7アンダー3位にイ・ボミ(韓国)、5アンダー4位に鈴木愛(21)=セールスフォース=とジェシカ・コルダ(米国)が続いている。
絶対にあきらめない。あきらめなければ何かが起こる。桃子は自分自身にそう言い聞かせながら3日目を終えた。
首位に2打差の3位につけてのスタートから、13番まで2バーディー、3ボギー。2週間前に不注意から親指の爪をはがした右足が、朝から痛んだ。「練習日からテープでガチガチに巻いてたせいで爪が肉に食い込んできた感じだったので、一度食い込んだ爪の角を切ったんです。そしたら、昨日のラウンド後の練習時にパカッと浮いた感じになって…」と桃子。下り斜面では足先に負担がかからないよう、気遣いながらゆっくりと歩く姿があった。
14番終了時点で絶好調の田との差は6打まで開いた。「ふだんは右足裏、とくに母指球に力を入れてスイングしてるけど、それができないことばかりに頭がいってることに気づいた。体の右サイドを送っていくことを意識したら、後半はいい打球がでるようになって…」と、まず15番パー5で第3打を1メートル弱につけバーディー。最後も17番で4メートル、18番で2メートルを決めて、単独2位でホールアウトした。
「チョン選手は女性版アーニー・エルスみたいなイメージ。彼女との5打差は厳しいけど、人間どこかにスキはある。私も自分の世界に入ってプレーできれば、チャンスはあると思ってます」という。
05年のツアーデビュー以来、これが自身国内メジャー26戦目。11年大会では3日目に単独首位に立ちながら、最終日74で逆転を食らい4位に終わった経験もある。それが勝負の世界。恋い焦がれてきたタイトルを最後まで追う。 (月橋文美)
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