御開帳善光寺にドローン 15歳少年が操縦し落下

2015年5月10日6時0分  スポーツ報知

 9日午前10時50分ごろ、7年に1度の御開帳が行われている長野市の善光寺に、小型無人機「ドローン」が落下した。

 同寺によると、この日は、浄土宗の主要行事「中日庭儀(ちゅうにちていぎ)大法要」の開催日。儀式のため、僧侶ら数百人の行列が本堂に向かって歩き、両側から参拝客が見守っていた際に落下した。

 落ちた場所は、山門近くの石畳の上。ドローンと最も近かった僧侶との距離は1メートルほどで、落下時に「ガシャッ」と音が聞こえて、初めて気付いたという。けが人はおらず、法要は予定通り行われた。

 1時間半後の午後0時20分ごろ、横浜市在住の15歳の少年が、寺近くの臨時交番に「ドローンを飛ばして撮影の練習をしていたら、風にあおられて操縦不能になり、見失った」と届け出た。同署によると、ドローンは約30センチ四方の大きさで、カメラが付いていた。

 少年はドローンで撮影した映像をインターネットで生中継していたとみられるが、同署では映像は見たものの、中継については確認していないという。寺側から被害届などが出ておらず、署は「人にぶつかればけがをする恐れがある。場所をわきまえて飛ばすよう」と口頭注意の上、少年を保護者のもとに帰した。カメラなどを調べ、機体は返却する方針。

 善光寺では過去に数度、ドローンによる撮影を認めたことがあったが、参拝客が多い時間や法要以外の時間に限定した。寺の清水雄介庶務部長は「報道関係者には空撮禁止を告知していたが、一般人が飛ばすとは思わず、驚いた。祈りの空間で、このような騒ぎになってしまったのは残念」と話していた。

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