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 訪米中の安倍晋三首相は27日、ハーバード大学ケネディ行政大学院で講演した。講演後の質疑応答で、旧日本軍の慰安婦問題について「人身売買の犠牲となって筆舌に尽くしがたい思いをした方々のことを思うと、今も私は胸が痛い。この思いは歴代の首相の思いと変わらない」と話した。

 首相は、「河野談話について継承することは何回か申し上げてきた。このような立場から慰安婦の方々の現実的救済の観点から、様々な努力を積み上げてきた」「20世紀には紛争が起こると女性の人権が深く傷つけられた。21世紀はそういう世紀、時代にしてはならない」とも語り、日本政府として戦時下の性暴力をなくすことに取り組んでいくとした。

 首相は3月のワシントン・ポストのインタビューでも「人身売買の犠牲となり、筆舌に尽くしがたい痛みと苦しみを経験された人々を思うと心が痛む」と話しており、同様の言い方をしたものだ。