誤解を恐れずに言えば、朝鮮や在日の問題に関心がなくとも、福島朝鮮初中級学校は注目されていいのにと思う。なぜなら福島で被ばくから子どもを集団的に守ろうとした学校施設は、同校ぐらいしかないわけで(私は他を知りません)。普遍的な教育という視点で見たって、とても貴重な学校じゃないかな。
【KEY東京・歴史人権講座のお知らせ】テーマは「パスポートからみた在日コリアン~鄭大世選手の事例を手がかりに考える~」。そもそも「パスポートって何?」というところからやります。10月22日(土)17:30~大久保地域センター http://t.co/OTXFRoe2
「民族教育とは、あるレベルに達したら完成するという代物ではなく、大人になっても末永く日々の営みの中で努力する〈生涯学習〉である――という自分が学んだこの事実は心に銘記したいと思う。」(『わが家の民族教育』より金朋央)
【9月25日のKEY東京歴史人権講座】次回は、鄭大世選手の著書『ザイニチ魂!!』(NHK新書)と『壁を壊す!!』の読書会。サッカー論から在日の複雑な国籍事情や民族教育のあり方、さらにはアイデンティティまで、参加者でお話できればと思います。文京区男女平等センターにて14時開始予定。
【在日女性、涙の旅立ち(毎日新聞)】 http://t.co/fofL4UC よく読めば90歳の高さんら在日には、「内地」渡航した時も、戦後直後も、息子が帰国した時も、現在も、日本と朝鮮半島を行き来する自由がないことがわかる。祖国往来の自由、という視点でも書いて欲しかった。
【ニュースUP:在日女性、涙の旅立ち=京都支局・古屋敷尚子 - 毎日jp(毎日新聞) 】http://t.co/ZQrjV91 90歳の在日朝鮮人女性の帰国。「国籍を理由に老齢年金を受給されないのは差別だとして国を訴え、敗訴した後のこと」。よく取材して書いてる、いい記事。
日本社会でアトム化して在日朝鮮人同士のつながりを断ち切られて根付くのと、在日朝鮮人同士のつながりを保ち・再生産可能な形で根付くのとでは全く抵抗力が違ってくるのである。在日のインテリは往々にして在日同士のつながりを「前近代的な遺制」として否定したが、コミュニティの再生を考える時だ。
徐は自らの根(日本社会の網の目に絡み取られたといっていた)について職業と社会関係をあげていた。この問題をもっと具体的に考えることが重要だと思う。番組で惜しいのは、福島の朝鮮学校は福島の在日にとってまさしく根であった点を掘り下げなかった点だ。在日が創り上げた根としての朝鮮学校を。
徐は原発事故が起きた時、韓国の友人から避難をよびかけられたが、しなかった。根無し草の在日はこういう時簡単に逃げると思っていたにもかかわらず。そこで徐は父母は植民地支配によって根こぎにされたが、三世代経つうちに半ばにせよ在日は日本社会に根を下ろさざるを得なかったことに気づいた、と。
根の比喩で言うならば、近代では一旦「根こぎ」にされた人は、生存を諦めない限りはどのような形であれ「根付き」するほかない。問題はだから「根付き」するか否かではなく、どのような形で「根付き」するかだ。継続して「根こぎ」の脅威にさらされる時、「根付き」のあり方次第で抵抗力が違ってくる。
【フクシマを歩いて】徐は根=生存基盤が人によって実に固有である点も見逃さない。放射線の脅威を知りながら水を張らない田の手入れを続ける農民にとって根は田(土地・生産手段)であるがあるいは農民としての規律)、元大学教授スペイン研究者には認知症を患った妻と共に生きることであった。
【フクシマを歩いて】つまるところ「根こぎ」とは近代化による生存基盤の破壊のことだ。徐は福島の人々を原発事故によって生存基盤を破壊されたという意味での難民として捉えるのだが、彼が着目するのは福島の人々にとっての「根」=生存基盤のかけがえのなさであり、それを守ろうとする様だ。
『フクシマを歩いて』でキーになる言葉は「根こぎ」。植物を根ごと引っこ抜くことを指す語だが、生存基盤を丸ごと奪うの意で用いられる。近代化が土地と人間を切り離す本源的蓄積と、近代以後に共同体から切り離された人々が依拠してきた何らかの生存基盤を再度破壊することの両方を指すようだ。
@hwaja_piccolo ディレクターの鎌倉さんは徐さんがプリーモレーヴィの墓を訪ねるETV2003『アウシュヴィッツ証言者はなぜ自殺したか』も手がけてます。今回は踏み込んだ内容についてリラックスして大いに語る徐さんが印象的でしたが、信頼関係のなせるわざかもと思いました。
【本】斎藤貴男著『民意のつくられかた』(岩波書店)http://t.co/SS0dztK 原発・道路・オリンピック招致など国策推進の現場で、民意はいかにつくられるか、関係者の証言から浮き彫りにしたルポ。特に3.11前の、原発推進の民意がつくられる経緯を書いた部分は必読。
@sang_yong_34 ほんとうによかったです。福島朝鮮初中級学校の保護者や地域の在日朝鮮人、そして支援する日本人の要請行動が実を結んだのでしょう。気になるのは、他の自治体で行われる放射線対策で朝鮮学校が対象となるか否かですね。今後にもプラスに影響してくれたらいいのですが。
福島県私学法人課に電話したら、福島朝鮮初中級学校が校庭等土壌緊急改良事業の対象に入ることが決まったとの回答を得ました。当然のこととはいえ朗報。朝鮮学校は歴史的に日本の教育行政から「正規の学校」(準一条校)として認められてこなかったが、今回の決定がこれを崩す一歩になればと願います。
福島朝鮮初中級学校は放射線の影響を考慮して五月中旬から新潟朝鮮初中級学校で合同授業を行なってきましたが、私は去る六月一二日に新潟で行われた両校の合同運動会を取材させていただきました。その記事が『週刊金曜日』7月22号に掲載されることになりました。ご一読いただければ幸いです。
福島朝鮮初中級学校について各種学校を管轄する福島県私学法人課との電話。同校は実施予定の校庭等土壌緊急改良事業の対象に「入るか否か検討中。現時点では入っていない」。確定した対象は①幼稚園・小・中・高のいわゆる一条校と②専修学校高等課程のみ。来週中には福島初中が入るか否かが確定する。