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知らずに他人を傷つける人たち ― モラル・ハラスメントという「大人のいじめ」

著  者 香山リカ
定価(税8%) \734
( 本体価格 \680 )
判  型 新書
刊 行 年 2007.02.08
ISBNコード 978-4-584-12135-1

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妻や部下の問いかけに答えない、無視する、ため息をつく、バカにした笑いを浮かべる、「自分で考えろ」と言う……。家庭や職場での精神的暴力、モラル・ハラスメントが話題です。
「セクハラ」の次に来た新種のハラスメントは一体何モノ? 加害者は、言葉や態度によって巧妙に相手を傷つけることによって、相手を支配し、隷属させようとし、被害者は気づかないうちに相手の術中に陥り、「悪いのは自分のほう」という意識にまでなるといいます。
職場においてモラハラがはびこると、社員のメンタル・ヘルスに悪影響を及ぼし、企業の生産性が低下するのはいうまでもありません。
モラハラは病気なのか、モラハラをなくすにはどうしたらいいか。また、モラハラをしないようにするには何に気をつけるべきか。

本書は、日本人の精神科医による初のモラハラ解説本です。


〈目次〉

プロローグ――知らないあいだに他人を傷つける人たち

第1章 モラハラの時代――新たなハラスメントがやって来た!

 急増する職場のいじめ
 人格の尊厳を傷つける「精神的暴力」
 トラウマ理解が遅れた日本
 モラハラと権力
 人がふたり集まればモラハラは起こる

第2章 職場モラハラ――モラハラ上司は困った上司

 おかしな上司・同僚がいるだけで
 継続的で心理的ないやがらせ
 上司によるモラハラ
 パワハラとの違い
 「ゆがんだ自己愛」
 加害者のタイプ分類

第3章 怠業型モラハラを招く「三〇代うつ」――部下だってモラハラ

 新タイプのモラハラ――「怠業型」
 新型うつ病「三〇代うつ」
 「三〇代うつ」の二次被害〈その1〉――二次うつの発生
 「三〇代うつ」の二次被害〈その2〉――職場全体のモチベーションの低下
 自己愛が肥大すると「うつ」になる

第4章 家庭内モラハラ――モラハラ夫は怖ーわいぞ!

 知的でおしゃれな雰囲気の夫
 夫婦間のモラハラ
 モラハラ夫の特徴
 「悪いのは私のほう」――自分を責める被害者
 「ふつう」の人なら誰でも被害者になりうる
 モラハラとマインドコントロール

第5章 モラハラと自己愛――加害者は「病気」なのか?

 加害者の「変質性」
 自己愛性人格障害
 「陰性の自己愛」――日本型モラハラ
 モラハラの加害者は病気なのか
 モラハラの発生と社会の文化・風習
 反社会性人格障害との違い
 「ゆがんだ自己愛」に基づかないモラハラ
 被害者の「目減りした自己愛」

第6章 いろいろなモラハラ――まだまだあるぞ、こんなモラハラ

 学校の「いじめ」はモラハラか
 公園“ママ友”のモラハラ
 「姑の嫁いびり」と児童虐待
 モラハラ妻(女性パートナー)はいるか
 慈善団体はモラハラの温床

第7章 モラハラにあったら――被害者の対策

 モラハラ・チェックリスト
 “モラハラの源流”
 精神疾患よりやっかいなマインドコントロール
 その後の対策
 逃げるしか方法はないのか
 職場のモラハラ防止策

第8章 モラハラを起こさないために――加害者にならないための予防策

 モラハラは予防できるか
 求められる丁寧なコミュニケーション 
 モラハラ人間にならないために
 エピローグ――モラハラと日本人

あとがき
香山リカ(かやま りか)

1960年、北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。帝塚山学院大学人間文化学部教授。豊富な臨床経験を活かし、現代人の心の問題のほか、政治・社会評論、サブカルチャー批評など幅広いジャンルで活躍する。『仕事中だけ《うつ病》になる人たち』(講談社)、『老後がこわい』(講談社現代新書)、(『いまどきの「常識」』(岩波新書)、『テレビの罠』(ちくま新書)、『ぷちナショナリズム症候群』(中公新書ラクレ)、『スピリチュアルにはまる人、ハマらない人』(幻冬舎新書)、『40歳からの心理学』(海竜社)など著書多数。
本書の初版第1刷と第2刷において、編集上のミスにより、46〜48ページにかけて、「職場のモラル・ハラスメント対策室」(有限会社アスロン:代表石井亘氏)のサイトからの無断転載がありましたことを深くお詫び申し上げます。3刷以降は以下のようになります。
――――――――――――

【現行1刷・2刷46ページ11〜13行】
 この人たちは、先の分類の(2)に相当すると考えられる。イルゴイエンヌ医師はその背景にあるものを「ゆがんだ自己愛」だと言い、それにもとづいて職場でモラハラを行う人たちの特徴を具体的に次のように並べている。

【3刷以降での訂正】
 この人たちは、先の分類の(2)に相当すると考えられる。イルゴイエンヌ医師はその背景にあるものを「ゆがんだ自己愛」だと言っている。「職場のモラル・ハラスメント対策室」(http://www.morahara.com/)というサイトを運営する人事コンサルタントの石井亘氏は、海外の組織心理学の文献を整理したうえで、自己愛型のモラハラ上司の特徴を次のように並べている。



【現行1刷・2刷48ページ9〜11行】
 次に、職場のモラハラを「自己愛」という概念を使わずに、加害者の言動や態度のみによってタイプ分けしてみよう。これは、従来、使われてきたモラハラの分類に私の説を加えたものである。

【3刷以降での訂正】
 次に、職場のモラハラを「自己愛」という概念を使わずに、加害者の言動や態度のみによってタイプ分けしてみよう。これは、先の石井氏の分類に私の説を加えたものである。


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