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【私の失敗(5)】渡辺久信、M4から悪夢のV逸

【私の失敗(5)】

渡辺久信、M4から悪夢のV逸

西武監督1年目の2008年にリーグ優勝。ナインの手で宙を舞った

西武監督1年目の2008年にリーグ優勝。ナインの手で宙を舞った【拡大】

 2008年に2軍監督から昇格し、1年目にリーグ優勝と日本一を経験した。でも、失敗もたくさんしたよ。最たるものは、10年に優勝へのマジックナンバーを「4」としながら、優勝を逃してしまったことだね。

 大詰めで、2位ソフトバンクとの直接対決に3連敗。あのシーズンが監督として最も責任を感じている。最後の最後に、チームの余力を残しておけなかったんだ。

 天王山と呼ばれる大一番で勝てなかったのは、チームに本当の強さがなかったということ。西武の黄金時代、“ここは絶対に負けられない”という試合は、ほとんど落とさなかったからね。

 13年は、シーズン終盤に8連勝し、最終戦でロッテとの直接対決に勝って2位に食い込んだ。しかし、ロッテとのクライマックスシリーズ・ファーストステージは1勝2敗で敗退し、監督を辞任した。

 もし、ファイナルステージに進み、さらに日本シリーズに出られたとしても、5年連続でリーグ優勝を逃したのだから辞任するつもりでいたよ。球団に残るなんて考えもしなかったけど、球団はシニアディレクター(SD)という新しいポジションを用意してくれた。

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  • ことし2月にSDとしてソフトバンクの宮崎キャンプを訪問。西武での先輩にあたる工藤公康新監督(左)と旧交を温めた