山梨学院パブリシティセンター
山梨学院「酒折能」プロジェクト
〜酒折の地から国内外へ能の文化発信〜
〜能発表の他、能楽教室や能公演を企画〜

山梨学院「酒折能」プロジェクトの記者会見が5月22日、山梨学院広報スタジオで行われた。「酒折能」プロジェクトは、日本の「能」を地域や世界へ紹介することを目的に、山梨学院大学古典芸能研究会と山梨学院大学大学院野村千佳子ゼミナールが主宰。また、山梨学院創立70周年記念事業として山梨学院生涯学習センターの所管事業として実施される。今年度の具体的な実施事業としては、山梨学院「酒折能」公演、「能」の文化を世界へ発信、「能」と山梨を巡るツアーの立案の3つ。このうち、「酒折能」公演では、古典芸能研究会のメンバーが連吟や仕舞を披露するほか、喜多流能楽師による能楽教室や喜多流職分家佐藤家11代目・佐藤章雄氏の仕舞「羽衣」や古典芸能研究会師範で喜多流能楽師の佐藤寛泰氏がシテを務める能「経政」の公演が行われる。併せて、野村ゼミの学生が当日の様子をビデオ撮影し、公演内容等を英語、中国語、ベトナム語に翻訳し、大学のホームページなどを活用し世界に向けて発信し、酒折の地から「能」の普及・啓発を行う。


山梨学院「酒折能」プロジェクトは山梨学院創立70周年記念事業の一環として行われ、山梨学院生涯学習センターが所管して実施される。永井健夫センター長はプロジェクト実施にいたる経緯について説明し、結びとして「山梨県民の方々に沢山お越し頂ければと考えておりますが、山梨学院大学という地方の私立大学が取り組む文化イベントに県外から少しでも多くの関心のある方々に来て頂きたいと考え、ホームページには簡単な観光ガイドのモデルプランを掲載いたしました。観光も兼ねて酒折能を見に来て頂けるよう工夫もいたしました」と挨拶した。このプロジェクトは世界無形文化遺産でありながら、あまり馴染みのない能を、若者をはじめ、様々な年代の人に知ってもらい、親しんでもらうことを目的に山梨学院大学古典芸能研究会と山梨学院大学大学院野村千佳子ゼミナールが企画し主宰。指導教員の野村千佳子経営情報学部教授は「昨年度、国民文化祭の「酒折連歌祭」の一環として酒折宮で能の発表を行いました。この歴史ある酒折の地で同じく歴史のある能を実施することに共感を覚え、「酒折能」と名付け、この酒折の地から地域や、日本、そして世界へ文化を発信したいと思い、このプロジェクトを立ち上げました」と思いを語った。今年度は、敷居が高く難しそうというイメージの払しょくと県外へ出ずに県内の身近なところで本物の能を鑑賞する機会を提供することに主眼を置き、体験型能楽教室と能「経政」の公演(有料)を企画。当日の午前中には古典芸能研究会による仕舞の公演が無料で行われる。古典芸能研究会の森山里菜部長は「能は型が決まっているので、それを覚えてしまえば簡単だと最初は思いましたが、一つ一つの動作に全身の神経を使うので、難しかったです。摺り足を基本としているので、それに合わせて基本の姿勢を習得することが一番難しいと思います」と話し、「こういった大きな事業は初めての試みなので、部員も今まで以上に張り切って練習しています。一般の方々にも来て頂いて能に親しみを持って頂けるように仕舞の発表や運営など頑張りたいです」と意気込みを語った。午後からの「酒折能」公演では、喜多流能楽師・友枝真也氏による体験型能楽教室や喜多流職分家佐藤家11代目・佐藤章雄氏の仕舞「羽衣」や古典芸能研究会師範で喜多流能楽師の佐藤寛泰氏がシテを務める能「経政」の公演が行われる。さらに、野村ゼミが中心となり、当日の公演の様子などを撮影し、「能」を紹介するビデオを作成し、留学生は内容を英語、中国語、ベトナム語に翻訳し、大学のホームページを活用し世界に向け情報を発信する。野村ゼミの陳頗可さんは「私は写真撮影が趣味で、最初は綺麗な着物の写真を撮りたいと思い、能に関心を持ちました。私は能の稽古や発表会の様子を写真に撮ってインターネットにアップしています。しかし、それを見た友人などから写真は綺麗だけど能がどういうものか分からないと言われました。帰国した際に改めて発表会のビデオを見せたところ、家族などが非常に喜んでくれたので、ビデオによる能の紹介が有効だと思いました」と海外にビデオで能を発信しようと思った経緯について語り、王理名さんは「せっかく日本に留学しているのだから日本の文化を学ばなければもったいないと思い入部しました。能の稽古を通じ、礼儀やマナーを学べました。自分たちが学び、稽古したことを世界に発信したいと思い、能を紹介するビデオを制作するために内容を構想しています。出来上がったビデオは、日本語を英語、中国語、ベトナム語に翻訳し、自分の友人や家族、多くの人たちに見てもらい、能について知ってもらいたいと思っています」と意義を語った。

詳しい内容や問い合わせは山梨学院生涯学習センターまで。
文(Y.Y)、カメラ(藤原 稔)
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