稲田清英
2015年5月9日22時19分
福田康夫元首相は9日、東京都内での会見で、安倍晋三首相が今夏発表する戦後70年の談話について「関係する国があるとすれば、その国々の共感を得るようなものでなければいけない。そういうことも含め、考えてくださることを期待している」と述べた。
戦後70年談話をめぐっては、過去の村山談話や小泉談話で使った「植民地支配と侵略」「痛切な反省」といった言葉が継承されるかが注目されている。福田氏の発言は、中国や韓国の反発につながるような内容は避けるべきだとの考えを示唆したものとみられる。
福田氏は、共同議長を務める日米の政財界関係者らの会合「パシフィック・ビジョン21」が9日、今後の日米関係について声明をまとめたことを受け、会見した。声明は経済連携や若者らの交流の拡大に加え、外交面では「日米は、アジア太平洋とその他の地域の志を共にする国々と協力し、共通の価値観と利益に基づくネットワークを発展させる」などと提唱している。
福田氏は今後の日本の取り組みについて、「近隣諸国との歴史問題は依然あり、決して軽視すべきものではない。なるべく早い時期にこの問題は解決をしてほしい」とも語った。(稲田清英)
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