■コンサートホール、ワールドタワーの建設工事も加速
ロッテ・グループと各テナントは、集客効果が大きい水族館とシネコンの営業再開について、大きな峠を越えたとの反応を示している。過去4カ月余りの間、水族館とシネコンが閉鎖されていたことで、テナントを訪れる客も急減したほか、オープン当時6000人ほどいたショッピングモールの従業員も1000人以上減り、大きな困難に直面していた。今年2月末には、ロッテ側がテナントに対し、賃貸料を100億ウォン(約11億円)程度減免すると発表していた。
ロッテ側は、4600人程度の収容が可能なシネコンの営業が再開されると、入場客が1日に2万人増加し、水族館を訪れる客も1日4000人に達するとみている。ロッテ物産のイ・ガンフン常務は「現在5万5000人程度となっている1日の入場客数が、5-6割程度急増することが予想される。外国人観光客も毎日5000人程度増える見通しだ」と語った。
だが、当初は今年9月にオープンする予定だったクラシック専用コンサートホール(2036人収容)は、こけら落とし公演が1年ほど遅れ、来年下半期ごろになるとの見通しを示している。
コンサートホールのチェ・ヨンシク・マネージャーは「建設工事は来年1-2月ごろには完了する予定だが、運用試験や海外の有名オーケストラなどのスケジュールを考慮すると、こけら落とし公演実施は来年下半期ごろ可能になる見通しだ」と話した。ロッテ・グループは、コンサートなどの活発化を図るため、毎年160億ウォン(約7億6000万円)以上を出資して「ロッテ文化財団」を立ち上げる計画も打ち出している。
一方、現在103階まで完成しているワールドタワー(123階建て、555メートル)の建設工事にも拍車が掛かる見通しだ。ロッテ物産のノ・ビョンヨン社長は「来年末にロッテワールドタワーが完成するまで、ささいな事故も発生することのないよう、安全面を強化していく。市民にロッテワールド・モールとロッテワールドタワーをソウルの代表的な文化空間、安全面のランドマークとして認識してもらえるよう、最善を尽くしていく」と話した。