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■枝野幸男・民主党幹事長

 (今国会で議論される安全保障法制について)日本にとって日米同盟は大変重要だし、どの国も一国だけで自分の国を守れる国際情勢ではないけれども、まずは米国に泣いてすがって、「万が一のことがあったら助けてね」という、そういう国の守り方はやっぱり無責任だと思います。

 まずは、我が国の自衛隊の装備とか訓練とか、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあるし、やっぱり抑止力としてはもっとそこのところに限られた資源を振り向けてやっていくのか。それがあるから初めて、万が一のことがあったとしても、同盟国は「何とか助けなければいけない」となるわけです。

 とはいいながら、今の国会の数の力関係では、安保法制を国会だけで止めるのは事実上不可能です。ただ、国会でどれだけ数をもっていても、法律が通らないことがある。やはり国民の皆さんの世論を喚起しなければいけない。問題は「よくわからないけど、国を守ることは大事だし、米国との関係だし、近くに怖い危ないでっかい国あるしな」とふわっと考えている人たちをいかに巻き込むか。いかにそういう人たちを巻き込むのかというところが、ここからの闘い方の本質だと思っています。

 今の政治のリアリティーからはあり得ませんが、一番極端なことを言えば、自民党の中で本当は嫌だよねと思っている人たちが、ここまで世の中がダメだというなら、やっぱり安倍さんに反抗してみようかというところまで誘導するのが我々の仕事だと思っています。(金沢市のシンポジウムで)