実家にて。夕食後から40分も騒ぎ続けるヒルマとじいちゃんを、
あきれながら眺めていました。
ヒルマが泣き出しました。
はしゃいだ子どもにはよくある結末で、
居合わせた一同は「そうなるよねえ」と和やかでしたが、
じいちゃんだけはちがいました。
「もっと泣け~!」と笑いながら冷やかします。
じいちゃんという人は昔からこんな風に子どもをからかう達人でした。
ヒルマの泣き声が小さくなると、
「もうおしまいか? もっと泣け!」とはやしたてます。
そして「泣け!」とあおっておきながら、
「うるさい!」と大声を出し、ヒルマの口を手でふさごうとするので、
別の部屋へ避難しました。
わたしはじいちゃんの言い分にうんざりしながらも、
ヒルマに何かを諭したようです。
それは多分、大人は怒るとあんな風に言うことがある的な
大雑把な説明だったと想像するのですが、
落ち着きを取り戻したヒルマはどうしてもじいちゃんに謝りたいと言い出しました。
でも怖いからおかあさんが代わりに言って、と。
こうなると謝るまでヒルマの気はおさまりません。
そもそもヒルマが「痛い」と訴えたのに泣くまで止めなかったじいちゃんこそが、
この騒動の原因だろうと思いながら、わたしは意を決して口を開きました。
もしかしたらわたしは生まれてはじめて、
じいちゃん(父)に「ごめんね」と言ったのかもしれません。
照れくさい、イヤ~な気持ちがしました。
それをヒルマは「怖い」と表現するのでしょうか。
大きな手で顔を覆ったじいちゃんは、寝ているのか寝たふりなのか
返事はありませんでした。
「いいよ」なんて口下手なじいちゃんが言うはずもなく。
それでも朝が来たら何もなかったように、また家族の一日がはじまるのです。
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