2015年5月9日11時53分
経営再建中のシャープが、赤字による累積損失を穴埋めするため、1218億円ある資本金を1億円に減らす検討をしていることがわかった。税法上は資本金1億円以下だと「中小企業」となり、外形標準課税が適用されないなどの優遇措置も見込める。
シャープ単体では2014年3月末で208億円の繰り越し欠損金があり、15年3月期の赤字決算でさらに膨らむ見通し。主力取引銀行の資本支援を受けた上で、資本金を取り崩す減資で穴埋めする。
欠損を一掃することで、株主への配当を復活する環境を整える意味もある。6月の株主総会での決議を経て実施する見通し。全額減資ではないため、株主の持ち分や、上場などへの影響はない。
一方、資本金3億円以下は下請法で保護される「下請け事業者」とみなされ、取引先との決済方法などに影響する可能性もある。
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