島田荘司の本格ミステリー、御手洗潔シリーズが玉木宏主演で初めて映画化される。島田の故郷・広島県福山市を舞台にした「星籠の海　探偵ミタライの事件簿」（来年公開）。撮影が進む同地で記者会見が開かれ、玉木は「原作を読んだときの気持ち良さを、お客さんにも感じていただきたい」と意気込みを語った。

　「星籠の―」は、瀬戸内海の小島に半年間で６体の死体が漂着。天才探偵の御手洗は、死体が全て福山沖で遺棄されたと看破する。その福山で複数の怪事件が起き、御手洗は真相解明に挑む…。共演は広瀬アリス、石田ひかり、要潤、吉田栄作ら。

　玉木は「御手洗を演じるのは非常に難しいなと思います。言葉を自分のものにするのが大変」と吐露したが、会見に同席した島田は「御手洗は奇麗で格好良くなければいけない。玉木さんは独特の色気、華がある」と絶賛。一方で「要さんや吉田さんも色気がありますが」と配慮の一言を付け加えると、吉田はじくじたる顔を作って「玉木君には負けます」とうなだれて笑わせた。

　御手洗シリーズは、島田が３４年間にわたり４９作を送り出してきた。島田は映像化を長く拒んできたが、玉木であればと登板を熱望。手始めに今年３月、同シリーズの別作品が玉木主演でドラマ化されている。