東岡徹=ソウル、武田肇
2015年5月7日20時10分
日韓両政府は7日、「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録について協議することを明らかにした。日本側は、遺産群の価値を説明し、正式登録に理解を求める。一方、韓国側は日本の植民地時代に朝鮮半島出身者が強制労働を強いられた施設が含まれているとして、登録に反対する立場を改めて伝え、対応を求める方針だ。
韓国外交省報道官は7日の記者会見で「(世界遺産委員会の)大半の委員国が、韓日両国間の協議を通じて円満な解決を希望していることを考慮した」と説明。協議する内容については「明らかにすることはできない」と述べた。
また韓国国会の羅卿瑗(ナギョンウォン)・外交統一委員長は6日、世界遺産への登録を阻止するため、関係国に書簡を送ったと発表した。書簡は「強制労働が行われた場所を登録するのは世界遺産条約の基本精神に反する」と強調。委員国21カ国のうち、日本と韓国、国会に外交を所管する委員会がない国を除いた17カ国の国会の委員長あてに送ったという。
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