こんにちは、GWずっと球場に通ったせいで不自然に日焼けしている中年編集I上です。
本当はプロ野球について延々と書きたいのですが、編集長に「アジア班らしい原稿を書くんやで」と釘を刺されたので、今アジアでもっとも熱い話題について紹介することにします。
そう、上海モーターショーのコンパニオン騒動です。テレビなどでも多く報道されたので、ご存じの方も多いでしょう。けっして、私が野球の次に若い女性を好むから記事にするわけではありません。
とはいえ日本では、露出の多さが問題視されてコンパニオンが禁止になり、デモもあった……といった話が報道される程度。実際のところはどうだったのでしょうか。
中国誌「看天下」では、現地のコンパニオン事情について長編のルポルタージュを掲載しています。
こちらの9頭身美女、陶(タオ)さんが記事の主人公。1989年生まれの陶さんは不動産会社から転職してモデルになったそうです。
最初は地方の小さなモーターショーでキャリアを積みました。ギャラは1日わずか200元(約3800円)。必要経費で稼ぎは吹き飛びます。しかも地方のモーターショーは露出が多く、嫌な思いもすることになります。こうしたショーは展示発表ではなく販売が目的なので、営業のためにセクシーなアピールをせよと強要されるからなのだそうです。
陶は記者にこう語った。
「過激な衣装を批判する人が多いけれど、こうしたショーでモデルは衣装を選べないの。メーカーが決めるのよ。モデルの多くは、メーカーに文句は言えないもの。過激な衣装を着るのを拒否して、クビになった子もいるわ。契約違反で違約金を請求される可能性まであるのよ」
(中略)
変態が現れるのも日常茶飯事だ。
背後に回ってお尻や背中を撮る人、携帯でスカートの中を撮影する人、ひたすらジーっとうつろな目で見つめ続ける人さえいる。陶はただ体勢を変え、身をかわすほかに方法はない。
ある地方の小さなショーでは、人が少ない時間帯を狙ってコンパニオンを見ながらオナニーを始め、警察に連行された男もいた。
車でもモデルでもなく足元の床を熱心に撮影している人がいると思ったら、床に映ったパンツを撮っていた、などということもあったという。
メーカー企画のツーショット撮影タイムは、もはやセクハラタイムだ。多くの男性は肩や腰に手を回し、ここぞとばかりに触ろうとしてくる。
腹を立てた陶は伸ばしてきた手を掴み、次への動きを封じるようにしていた。
トイレ休憩や帰り道も油断できない。後をつけてセクハラ行為に及ぶストーカーも多いからだ。
それでも撮影されながら心を「無」にする術を覚え、食事制限に耐え、努力を重ねることで、数年前に上海モーターショー出展者のオーディションに合格した陶さん。ギャラは1日3000元、10日間の上海モーターショーで3万元までアップしました。
メーカーと契約して1年間で全国十数か所のショーを回れば、そこそこの年収も手にできるようになったといいます。
でも、それも今回の「コンパニオン禁止」ですべて台無しになりました。なぜなら、この規制は上海だけにとどまらず、全国へ波及していくと予想できるからなのです。
かつて陶さんには結婚を考えた彼氏がいたのですが、相手の両親に「コンパニオンの嫁などダメだ」と反対されたので別れ、今は独り身です。
これからは生活のためにスイーツの屋台でも開こうかしら、と記者にむかって寂しく笑う陶さんなのでした。
しかし、陶さんの写真を見ても分かるとおり、オーディションを突破したトップクラスのコンパニオンたちは上品な印象で、露出も多くはありません。
では、なぜ上海モーターショーは過激だとされ、当局のターゲットとなったのでしょうか。
「看天下」は、大手モデルエージェントである上海英模文化発展有限公司の鄭屹(ヂョン・イー)総裁のコメントを載せています。
「ある種の人間はモーターショーの場を利用して自分を売り出そうとしている。そのため最も簡単な方法は、服を脱いで話題を集めることだ。彼女たちは自分で露出の高い衣装を持ち込むのだ。そうして自分の価値を釣り上げようとする者もいる」
つまり、呼ばれていないモーターショーに勝手にやってきて、持ち込んだ自前の衣装で写真を撮られ、注目を集めようとする女性たちが問題視された、というのです。
その衣装の露出度の高さたるや、「もう誰もが驚くレベルで、ほとんど全裸だ」そうです。
うーん、それはどのような代物なのか、ぜひ検証したいものです。が、ここで実行すると良識あふれるクーリエ読者の皆様に怒られそうな気がしますので、本エントリーはここまでにします。
私と同種のパッションをお持ちの方は「獣獣」や「干露露」で画像検索してみるとよろしいかと思われます。
「モデル」がまだ職業として確立しておらず、彼女たちをめぐるモラルも未整備な中国。それゆえの過渡的な現象が、「上海モーターショー騒動」だと考えることができるのです。
画像収集に余念のない私のような助平中年も、彼女たちの奮闘に敬意を払っているからなのだ、という言い訳くらいは用意しておいたほうがいいかもしれませんね。
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