2015-02-21 11:27:59
東京23区の人々は、「東京市」が無いせいで損をしている!?
テーマ:大阪府政
その1:「都」にはならない!?
その2:「都構想」は、大阪市を解体して5つに分割するだけ!?
その3:2200億円の大阪市民の税金が市外に流出!?
その4:特別区の人口比は東京は7割、大阪たった3割!?
これまで4回に分けてお伝えしてきました。こちらの主張に対する反論。
→【藤井聡】大阪都構想:知っていてほしい7つの事実
今回は【事実6】についてです。
東京23区の人々は、「東京市」が無いせいで「損」をしています
うーん・・・。反論する気も削がれるような項目ですが、ここまで来たら淡々と進めたいと思います。
まず、「大阪も東京と同じような特別区にすれば、羽振りがよくなる」というイメージ。それは氏の頭の中だけでは?それで「愚かな話」と言われても困ります。大阪都構想はあくまでも仕組みの話であり、実際に住民の皆さんや企業の羽振りが良くなるかどうかは努力によるでしょう。ただしこれまで続いてきた府市の無駄使いは改め、大阪の成長を牽引する「強い大阪」と、住民サービスをより的確に行うことができる「優しい大阪」は目指しますが。
そして東京都制の目的。なぜ東京都になったのか。こちらの資料にそれが記載されています。
抜粋すると・・・
「帝都に於ける従来の府市併存の弊を解消し、帝都一般行政の、一元的にして強力な遂行を期すること」
「帝都行政の根本的刷新と高度の効率化を図ること」
氏の主張には「なぜそうなったのか」という歴史的な背景が欠けています。これまで反論してきた【事実1~5】にも同じことが言えます。背景を考えずに、目の前のことしか見ていないから主張が空虚なものになる。現実社会は、様々な要素を内包しています。決して一つだけの要素で動いているわけではありません。
では仮に、「東京市」が残ったとしましょう。上記のように当時の人々が懸念していたような、「府市併存の悪影響」が残り、「行政の一元的な強力な遂行」もできなかったでしょう。加えて、大阪市の行政区のように権限も財源も持たず、区長は名前も知らない人が役人の人事異動で決められ、今の特別区に比べると比較にならないほど自由に使えるお金が少ないためにそれぞれの地域が本当に求めるサービスとは程遠いものになっていたはずです。(大阪市では現在区長を公募で採用し、その権限も強化しているため従来に比べると改善しています)
私は東京の特別区長会でも話を聞き、意見交換をさせてもらいました。現在の特別区制度が完璧なものではないのは事実だと思います。しかし今の大阪の行政区よりは圧倒的に良い。特別区の区長で、より大きな権限を持ちたいと思う人はいるかもしれませんが、大阪市のような行政区になりたいと思う人がいるでしょうか?ましてや東京市に戻りたいなどと。
大阪都構想では、現在の東京都区制度の問題点も把握した上で、それを改善する仕組みとなっています。都と区の財源配分も大阪都のほうがずっと特別区の取り分が多い。大阪都構想は、東京都制度の劣化コピーではなく、問題点を改善したパワーアップした仕組みです。誰が損、誰が得という小さな話ではなく、特別区の住民サービスを向上させ、大阪全体の成長を実現することで日本経済の一翼を担うことのできる都市を目指します。
その2:「都構想」は、大阪市を解体して5つに分割するだけ!?
その3:2200億円の大阪市民の税金が市外に流出!?
その4:特別区の人口比は東京は7割、大阪たった3割!?
これまで4回に分けてお伝えしてきました。こちらの主張に対する反論。
→【藤井聡】大阪都構想:知っていてほしい7つの事実
今回は【事実6】についてです。
東京23区の人々は、「東京市」が無いせいで「損」をしています
うーん・・・。反論する気も削がれるような項目ですが、ここまで来たら淡々と進めたいと思います。
まず、「大阪も東京と同じような特別区にすれば、羽振りがよくなる」というイメージ。それは氏の頭の中だけでは?それで「愚かな話」と言われても困ります。大阪都構想はあくまでも仕組みの話であり、実際に住民の皆さんや企業の羽振りが良くなるかどうかは努力によるでしょう。ただしこれまで続いてきた府市の無駄使いは改め、大阪の成長を牽引する「強い大阪」と、住民サービスをより的確に行うことができる「優しい大阪」は目指しますが。
そして東京都制の目的。なぜ東京都になったのか。こちらの資料にそれが記載されています。
抜粋すると・・・
「帝都に於ける従来の府市併存の弊を解消し、帝都一般行政の、一元的にして強力な遂行を期すること」
「帝都行政の根本的刷新と高度の効率化を図ること」
氏の主張には「なぜそうなったのか」という歴史的な背景が欠けています。これまで反論してきた【事実1~5】にも同じことが言えます。背景を考えずに、目の前のことしか見ていないから主張が空虚なものになる。現実社会は、様々な要素を内包しています。決して一つだけの要素で動いているわけではありません。
では仮に、「東京市」が残ったとしましょう。上記のように当時の人々が懸念していたような、「府市併存の悪影響」が残り、「行政の一元的な強力な遂行」もできなかったでしょう。加えて、大阪市の行政区のように権限も財源も持たず、区長は名前も知らない人が役人の人事異動で決められ、今の特別区に比べると比較にならないほど自由に使えるお金が少ないためにそれぞれの地域が本当に求めるサービスとは程遠いものになっていたはずです。(大阪市では現在区長を公募で採用し、その権限も強化しているため従来に比べると改善しています)
私は東京の特別区長会でも話を聞き、意見交換をさせてもらいました。現在の特別区制度が完璧なものではないのは事実だと思います。しかし今の大阪の行政区よりは圧倒的に良い。特別区の区長で、より大きな権限を持ちたいと思う人はいるかもしれませんが、大阪市のような行政区になりたいと思う人がいるでしょうか?ましてや東京市に戻りたいなどと。
大阪都構想では、現在の東京都区制度の問題点も把握した上で、それを改善する仕組みとなっています。都と区の財源配分も大阪都のほうがずっと特別区の取り分が多い。大阪都構想は、東京都制度の劣化コピーではなく、問題点を改善したパワーアップした仕組みです。誰が損、誰が得という小さな話ではなく、特別区の住民サービスを向上させ、大阪全体の成長を実現することで日本経済の一翼を担うことのできる都市を目指します。
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