終戦70年:ポーランド式典にウクライナ大統領も出席
毎日新聞 2015年05月08日 20時48分(最終更新 05月08日 21時25分)
【ウィーン坂口裕彦】ポーランド政府は7日深夜から8日にかけ、対独戦終了から70年を記念する式典を北部グダニスク郊外のベステルプラッテで開催した。ウクライナ情勢で対立するロシアが9日にモスクワの「赤の広場」で開く戦勝70周年の記念式典に対抗した形で、ウクライナのポロシェンコ大統領も出席した。
ベステルプラッテは、1939年9月1日、独軍がポーランド軍を予告なしに攻撃し、第二次世界大戦が始まった場所。ポーランドのコモロフスキ大統領は「我々は大戦中、ドイツとソ連の全体主義の被害者となった。大戦の終わりは、ソ連による何十年もの支配の始まりに過ぎなかった」と強調。その上でロシアによるウクライナ南部クリミア半島の編入を「1939年以来の時代錯誤の行動で受け入れられない」と批判した。
ポロシェンコ大統領も「侵略と編入の歴史を繰り返すわけにはいかない」とロシアを強くけん制した。
ポーランドは先月、ロシアのプーチン大統領を支持するバイク愛好家集団の入国を拒否するなど、EU加盟国の中でも特にロシアへの対決姿勢が強い。