辺野古基金:共同代表に宮崎駿氏と鳥越俊太郎氏

毎日新聞 2015年05月08日 21時16分(最終更新 05月08日 21時42分)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設反対を訴える活動に充てる「辺野古基金」の共同代表に、映画監督の宮崎駿氏(74)とジャーナリストの鳥越俊太郎氏(75)の就任が新たに決まった。地元経済人や沖縄県議らで作る基金の準備委員会が8日、那覇市内で発表した。

 宮崎氏は「沖縄の人たちがそういう覚悟をするなら、支援するしかないと思いました」とコメントを出した。

 準備委員会のメンバーで沖縄県議の新里米吉・社民党県連委員長は記者会見で「宮崎さんは世界的有名人で就任の意義は大きい。辺野古基金が全国や世界にアピールされていく」と期待感を語った。

 宮崎氏は2002年のベルリン国際映画祭で「千と千尋の神隠し」でアニメ映画として史上初の金熊賞を受賞し、世界的に高い評価を受ける。憲法改正に反対を表明するなど社会的発言でも注目され、沖縄については、辺野古移設反対に賛同する著名人の署名を集める要請に対し「沖縄の非武装地域化こそ、東アジアの平和のために必要です」との文章を寄せたことがある。

 2人の就任で、共同代表は元外務省主任分析官で作家の佐藤優さんや昨年11月に亡くなった俳優の菅原文太さんの妻文子さん、報道写真家の石川文洋さんら幅広い分野の9人になった。4月創設の辺野古基金は寄付を募り、国内や米国の新聞に意見広告を掲載する活動などに充てる。7日までの寄付総額は1億4138万円。【佐藤敬一】

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