2015年05月08日
今まで一度も「ファミコン」を遊んだことがない人に、今だからこそ薦める10作
ちょっとTwitterで話題になったので書いてみました。
対象となる人:PS3やWiiUくらいから家庭用ゲームに入った人、あるいはブラウザゲーム畑の人で、バーチャルコンソール含めファミコンのゲームやレトロアーケードゲームに触ったことがない人
選考基準1:俺の趣味
選考基準2:特にファミコンの作法や背景を知らなくても楽しめる
選考基準3:最近のハードで直系の続編、ないしシリーズ作が発売されていない(長寿シリーズ化していない)
選考基準4:1メーカーにつき一タイトル
選考基準5:最近のハードで出ていないものなら別に移植ものでも良い
上記くらいを条件とします。
なるべく「ファミコン時代ならでは」で「色んなメーカー」のタイトルを選ぶのが楽しそうだなー、と思う訳です。一方、最近でもシリーズが現役なゲームは、当然昔のタイトルが知られる機会も多かろう、ということで基本外しております。
その為、例えばFFとかマリオとかDQとかゼルダとかFEとか悪魔城とか、現在でも一線級のシリーズタイトルは外れます。好きだけど。当然女神転生も外れますし、くにおくんもPS3で出てるんで外れますし、悲しいことにメタルマックスまで外れます。
ただし、第一条件は飽くまで俺の趣味なのでそこまで深くは考えてません。
そんなもんリストアップしてもどうやって遊ぶん?と言われると困りますが、秋葉原にダッシュしてスーパーポテト辺りでニューファミコンと中古ソフト買うなり、バーチャルコンソールで遊ぶなりするのが良いのではないかと思います。
ということで、以下はしんざきセレクション、「初めてのファミコンゲーマーにおすすめのタイトル10選」。
以下、一作一作の解説に移ります。長文です。
○迷宮組曲(1986/11/13・ハドソン)
恐らく、ファミコンの数あるタイトルの中でも、トップレベルの「今でも遊べる名作アクションゲーム」だと私は考えています。スーパーマリオブラザーズ3と並ぶ、と言ってしまうと言い過ぎでしょうか。
名作アクションゲームの要件って、
・操作が直感的で敷居が低いこと
・操作していて楽しい、気持ちがいいと感じられること
・上達を実感しやすいこと
辺りかなーと思うんですけれど、迷宮組曲はこの三要件を完全に満たしています。Aボタン、Bボタン、それぞれを押した時のレスポンスで即座に操作方法が理解出来、ブロックを壊した時の効果音は気持ちよく、ジャンプの浮遊感はただそれだけで楽しく、階層が進むにつれて敵が強くなっていく度合はリーズナブルです。
それに加えて、「様々な宝探し的要素」「アイテムを集めて出来ることが増えていく楽しさ」「24時間聴いていても飽きないBGM」が無暗やたらとわくわく感を助長します。最近のアクションゲームに慣れた人であっても、アクションゲーム自体と縁遠い人であっても、迷宮組曲は自信を持ってお勧め出来るタイトルです。
○バトルシティー(ナムコ)
ナムコには勿論星の数程の名作ファミコンタイトルがある訳なんですが、敢えて「ファミコンならでは」を選ぶのならこれかなーと思いました。
何故かというとこのゲームは、ただの「名作」というだけではなく、「アーケード版のグラフィックを向上させて、数々の要素を追加した」移植作、言ってみればコンシューマーにおける「リメイク」の源流の一つだからです。(注:リメイク自体はロードランナーとかの方が早い)
バトルシティー、及びその原作であるタンクバタリアンは、ゲームとしては「インベーダー」や「ギャラクシアン」のような固定画面型STGの進化形として位置づけられるタイトルです。
それに対して、「守らなくてはいけない「基地」の存在」「自機は戦車であって、迷路上の画面内を上下左右に動きまわれる」「地形自体も破壊の対象となる」という要素の他、さらにパワーアップアイテムや2Pの協力・対戦要素、マップエディットまで付け加えられたのがファミコン版バトルシティーです。
当時、例えば「ゼビウス」にせよ「グラディウス」にせよ、アーケードからの移植作というものは、基本「限られた性能であるファミコンのカートリッジに、如何に演出や要素を節約してゲームを移植するか」という戦いを強いられていました。そんな中、「アーケードよりも明らかに進化している」というタイトルは、当時としてはかなりの少数派でした。
ナムコの数ある名移植作の中でも、一つのランドマークとなるタイトルと言えるでしょう。
○ハイドライドスペシャル(1986 東芝EMI・移植元はT&E SOFT)
「ゼルダの伝説」と並んでファミコンにおけるアクションRPGの源流の一つであり、ひいてはコンシューマー畑におけるRPGのルーツの一本として数えられるタイトルです。このちょっと後に「ドラゴンクエスト」や「ワルキューレの冒険」が発売されています。
ぷちぷちとスライムを潰してレベルを上げるという、いわば「経験値稼ぎ」という遊びの楽しさを、初めてファミコン小僧達に教えたタイトル、とも言えると思います。
ゲームとしても、勿論解かなくてはいけない謎、クリアしなくてはいけない障壁は幾つもあるのですが、操作も謎解きも比較的直観的であり、「レトロアクションRPG」の入口としては理想的なゲームの一つと言っていいかと思います。
○バルーンファイト(1985/01/22 任天堂)
「任天堂のファミコンタイトルから一本を選ぶ」ということ自体がどう考えても無理ゲーなので自分の好みだけで決めてしまいます。言わずと知れた、バルーンファイトです。
空中を縦横無尽に飛び回れる浮遊感、敵の風船を割る爽快感に加えて、相手に上空をとられた時のスリル、雷や障害物などを絡めた上達曲線等、その良質なアクションゲームとしての出来は、元ネタとなった「ジャウスト」を凌駕していると思います。Cモードの「バルーントリップ」もハマリゲーです。
「アーバンチャンピオン」「クルクルランド」「アイスクライマー」辺りの同期組と並んで、「二人同時プレイでの協力・対戦」という要素を積極的に取り入れ始めた時代の作品でもあるでしょう。
○イー・アル・カンフー(1985/04/22 コナミ)
コナミからはイーアルカンフー。これもアーケード版からの移植作なんですが、ゼビウスのような性能縮退移植かと思ったら実は違った、という点を含め、これも色々な点で歴史的なタイトルだと思います。
アーケード版のイー・アル・カンフーは、勿論名作ではあるのですが、多彩な技や難易度を含め、「とっつきやすさ」という点では決して優れたゲームではなく、むしろ結構人を選ぶゲームでした。
それに対して、ファミコン版イー・アル・カンフーは、敵の数は少なければ技も少ないですが、それが逆に敷居を大幅に下げ、極めてとっつきやすいスルメゲーに大変身していました。
上記動画を見て頂けば分かる通り、ストIIのような「対戦格闘ゲーム」のフォーマットのかなりの部分がこの時点で完成していたこともあり、歴史的にも決して軽く扱っていいゲームではありません。このゲームの結実は、遠く「ファイティング武術」という形で3D格ゲー時代に還ってくることになります。
ちなみにしんざきは、どういう訳か今でも週に一回は必ずイーアルカンフーをやっています。殆ど習慣です。
○ジーザス 恐怖のバイオモンスター(1989/03/17 キングレコード・開発・移植元はエニックス)
アドベンチャーゲームから一つを挙げるとしたら、ということでSFAVGの金字塔、ジーザスをチョイス。
アドベンチャーゲームは、かつて「色んな単語をフリー入力して、正解単語を探す」というゲームから、「用意されたコマンドを色々試して展開を探る」というゲームに遷移した時代がありました。この「ジーザス」は、その「切り替わり」が完全に終わった後に産まれたゲーム、PC-88版の時点で既にコマンド選択型AVGだったタイトルです。
宇宙船という閉鎖空間を舞台に、サブタイトルにもなっている「モンスター」との戦いが繰り広げられるエイリアン型のストーリー。といってしまうと紋切型のシナリオのようですが、この頃顕著に上がってきていたグラフィック性能の影響もあり、魅力的なヒーロー・ヒロインが様々に活躍する、SFAVGの佳作が本タイトルです。
このゲームの試みは、遠く「メタルスレイダー・グローリー」で一つの到達点を見ることになります。
○ザナック(1986/11/28 コンパイル、元はMSX)
ファミコンからSTGを一作挙げるとしたらほぼこれ以外の選択肢が存在しません。一択です。
7種類の使い分けが可能で、しかもそれぞれに成長するパワーアップシステム。それに基づいた戦略性。スクロールの速さの緩急。処理落ちなど知ったことか、と言わんばかりの弾幕と弾避け、ボタン押しっぱなしでのソフト連射と撃ち込みの爽快感。それでいて、それら全ての要素を「ディスクの片面」という限定されまくった容量に圧縮している本作は、紛れもなく「奇跡のSTG」と断言してしまって問題ないでしょう。
BGMも爽快感が溢れており、その懐の深さは初心者から上級者までにそれぞれ違った楽しさを提供します。最近のシューティングゲームに慣れた方の審美眼にも、十分耐えるタイトルだと言えるでしょう。
○SDガンダム2 カプセル戦記(1989/03/03 バンダイ、開発元はヒューマン)
ファミコンにおけるバンダイの最高傑作、と言ってしまっていいと思います。
「SDガンダム」という素材を得ての、ガンダム版「大戦略」。しかし、「戦闘シーンをアクションゲームにした」という一点が、このゲームをFCバンダイの金字塔にしました。ゲームの基本的な部分はディスクシステムの「スクランブルウォーズ」で既に出来上がっていましたが、このゲームを「完成」させたのは間違いなくカプセル戦記でしょう。
様々なモビルスーツが縦横無尽に暴れまわるアクションシーンの、問答無用の説得力。このゲームで初めて「ガンダム」を知った、というファミコン小僧も多くいた筈です。ダブルゼータやνガンダムがいかに強力か、一方ザクやグフで大物食いを狙うのがいかに楽しいか、そんな「ガンダム」ならではの遊び方を教えてくれた本作は、コンシューマーのガンダムゲー全般を見渡しても一つの金字塔と言っていいと思います。
最近アクション系のSDガンダムゲーあまり見なくてさびしい。いや、Gジェネもいいんですけれど。
○ミネルバトンサーガ(1987/10/23 タイトー)
タイトーからはバブルボブルと散々迷いましたが、FCから正統派RPGを一つ上げるとしたら、という点を合わせてミネルバトンサーガです。
半アクションゲームとなる戦闘シーンだとか、既にAIが導入されている傭兵システムだとか、フィールドで地形に合わせて勝手に移動してくれる仲間たちだとか、当時の基準でこのゲームが革新的だった点は枚挙に暇がないのですが、やはり個人的には、何よりもそのBGMの素晴らしい透明感の印象が鮮烈です。フィールドBGM、オープニング、戦闘、ED、どれをとっても超絶完成度という他ありません。
後の「シルヴァ・サーガ」と併せて、その一種独特な世界観やストーリー展開についても一見の価値があります。
○キャプテン翼(1988/04/28 テクモ)
同じく「ソロモンの鍵」と散々迷ったのですが、「ファミコンならでは」というコンセプトでキャプ翼です。
ゲームとして完成しているのは「2」なのですが、初代キャプテン翼の衝撃度、「サッカーをこんな形で遊ばせるのか…!」というその新鮮過ぎた戦慄は、多くのファミコン小僧たちの共通体験になっているかと思います。
サッカーという題材を、「シミュレーションRPG」とでもいうべきシステムに落とし込み、必殺シュートに様々なビジュアルをくっつけた、当時のテクモの選択にはもはや感嘆する他ありません。「キャプテン翼」という題材を縦横無尽に使い切った、そのタイトルは今でも十二分に遊ぶ価値があります。
ということで、偉い長文になりました。
上記に挙げたタイトルに限らず、ファミコンには今でも楽しめるタイトルが山のようにあります。「まだファミコンを遊んだことがない」という皆さまは、一見チープなグラフィックを忌避せず、是非ともファミコンワールドに足を踏み入れて頂ければと思います。
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