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 午前4時すぎの築地市場(東京都中央区)。競りを待つ零下60度の冷凍マグロに水がかけられ、真っ白に冷気が立ちこめる。値踏みする仲買人たちは、体表や尾の断面などの状態を手がかりに質を見極める。

 築地には初競りの高値で注目される生のクロマグロだけでなく、一年中、世界から様々な種類が届く。荷受会社「大都魚類」の林一也さん(47)は「同じ海、同じ時期でも質はそれぞれ。大きければいいとも限らない。2匹と同じマグロはいないのです」。この場も含め市場の豊洲移転は1年半後。(西畑志朗)