独露外相会談:旧激戦地で献花へ ボルゴグラード

毎日新聞 2015年05月07日 22時59分(最終更新 05月08日 11時46分)

会談後に記者会見するラブロフ露外相(右)とシュタインマイヤー独外相=ロシア南部ボルゴグラード(旧スターリングラード)で7日、AP
会談後に記者会見するラブロフ露外相(右)とシュタインマイヤー独外相=ロシア南部ボルゴグラード(旧スターリングラード)で7日、AP

 【モスクワ杉尾直哉、ベルリン中西啓介】ドイツのシュタインマイヤー外相は7日、ロシア南部ボルゴグラード(旧スターリングラード)を訪問し、ラブロフ露外相と会談した。第二次大戦で独ソ両軍が激戦を繰り広げ、ドイツ軍敗北への大きな転機となった「スターリングラード攻防戦」(1942〜43年)の現場。両外相は慰霊碑に献花し、200万人以上といわれる両軍兵士や住民ら犠牲者を追悼する。

 会談は、10日にモスクワで予定されている独露首脳会談の準備。両外相は、ウクライナを巡り悪化したロシアと欧州連合(EU)、北大西洋条約機構(NATO)との関係や、2月の停戦合意後も紛争が続くウクライナ東部情勢などについて協議する。

 タス通信によると、ロシア外務省のルカシェビッチ情報局長は「今回の外相会談が両国関係を活気付けるだけでなく、国際・地域の問題で新たな可能性を開いてくれると期待したい」と語った。

 ガウク独大統領は6日、独中西部パダーボルンにある旧ソ連兵の慰霊施設を訪問し、「数百万人のソ連兵がドイツの収容所で病気や飢え、暴力により死亡したことは大きな戦争犯罪だ」と述べた。

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