日立、研究費に年5000億円 人工知能やロボット向け 16~18年度3割増

日本経済新聞
7時間前
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先般の記事(https://newspicks.com/news/923620)を見ると、『営業利益を研究開発投資で割った「研究開発投資営業利益率」を重要業績評価指標(KPI)として初めて採用し、研究開発投資額に対して営業利益額が3倍となる目標を打ち出した。』とある。

5000億円×3倍=1.5兆の営業利益?
もしそうならとりあえずSiemensとはそん色ない収益性になるかな。

あと、日立の研究開発組織再編について参考。
https://newspicks.com/news/850236

日本国内におけるVCによる1年間の投資規模は1000億円程度ですので、日立一社でこの規模感を超えてしまいますね。
こうした資金を自社内だけに費やすのではなく、スタートアップへの投資など、オープンイノベーションにも活用できると良いのではと思います。
年5000億円の予算。平均50億円✖️100プロジェクトなのか、平均5億円✖️1000プロジェクトなのか。研究開発のポートフォリオ管理をどうやっているか気になります。
研究開発費/売上高比率は製薬メーカーや情報通信関連を除き概ね4-7%の間なので、世界標準に戻した感じ。ポイントは研究開発の内容で、かなりビジネスの基礎的な領域でビッグデータを活用した因果関係の解析とソリューション開発に投資するよう。このような長期的視野にたった研究開発が各社で進められるのはすばらしい。税制ももっと解りやすくして研究開発税制の利用を促進させたほうがよい。
センサ屋としては、AIやロボットと並んでセンサが入っているのは嬉しいところ。
システムは、センシング(インプット)→プロセッシング→アクチュエーション(アウトプット) を繰り返すものなので、それぞれのセンサ、AI、ロボットが出てくるのは、まぁ自然な流れではあるんだけど
日立がAI、センサー、ロボット、セキュリー事業への開発投資を15年度見込みより約3割増しの年5000億円程度に強化する。研究開発の人員も3000人に増員。米GE(約6300億円)、独シーメンス(約5500億円)の開発費の水準まで引き上げる。
日本の中ではインフラ企業として確固たる位置にいるが、世界ではまだまだ実績の足りない日立。投資加速で今後に期待したい。
ただ、インフラで市場拡大が見込める新興国では日本メーカーの製品は過剰品質という話も聞くので、どういう成果を出すか気になるところ。
「日立はビッグデータ解析など高度なIT(情報技術)と鉄道、水道、エネルギーなどのインフラ事業を融合した新ビジネスの開拓を進めている。その中核技術となる人工知能、センサー、ロボット、セキュリティなどへの開発投資を『3倍に増やす』方針」
↓ このとおり、額じゃなく比率で確認すべき、と考えます。記事にある各社研究開発費を比率で確認したとき、どう変化しているか、気になるところです。
「日立の小島啓二・執行役常務兼最高技術責任者
(CTO)が「16年度から3年間の中期経営計画で、売上高に占める研究開発投資比率を(13年度の3.7%から)4~5%に増やす考え」」
一つの事業で売上一兆円を目指すダイナミック企業です。日立は
King Hidieさんのコメントや、リンク参照。営業利益率を研究投資へのKPIとしてするというところで、2015年度に関して14年度と同水準とすると、将来的に1兆円の営業利益が出てくると前回記事でコメントしてた。研究開発費5000億円とこのKPI合わせると1.5兆円、これは結構サプライズ。どんどん攻めて頑張ってほしい。ただし、今日の株価は-0.1%。数字として俄かには信じがたい数字だからすぐに織り込むわけではないが、まぁ無反応というのが正直な印象。市場の期待を、いい意味で裏切ってほしい。