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日本の産業遺産登録も阻止

確かに「反日」を見ても、最近の韓国の行動はこれまでの「争い方の常識」をはるかに超えています。

鈴置:産経新聞の前支局長を在宅起訴して8カ月も出国禁止にする。盗んだ仏像を日本に返さない。戦時徴用者への補償など、国交正常化時に完全に解決した問題を再び蒸し返す。安倍晋三首相の米議会演説は国を挙げて邪魔する。明治日本の産業遺産が世界遺産に登録されそうになると、外交部が「全力で阻止」と宣言――。

 こうした常軌を逸した行いの数々には首をひねらざるを得ません。韓国人の気分は一時的に満足させるでしょうが、長期的には韓国の国益に大いに反するからです。

 ただ「日本をやっつけろ」という激しい“ネット世論”と、それに影響された既存メディアが、大衆迎合的な指導者の背中を押していると考えると、納得がいきます。少なくとも「朴槿恵大統領は頑固だから」といった単純な説明よりは説得力があるのです。

奇妙な動きは止まらない

内政でも同じ構図なのですね。

鈴置:もちろんそうです。「セウォル号」が沈没した際、“ネット世論”と既存メディアが感情に任せ「海洋警察の不手際」を叩きました。すると朴槿恵大統領は真相究明が始まってもいないのに、海洋警察の解体を決めてしまいました。

 文昌克氏という中央日報の元主筆が首相候補になったことがあります。一部のメディアが文昌克氏を「親日派」と決めつけたら、完全な虚偽報道であるのに、この政権は候補から降ろしてしまったのです。

 いずれも趙甲済氏が「国内外で見捨てられる朴槿恵の親中反日路線」で指摘した「メディアに扇動された大統領の失政」です。

 「国全体が情緒に振り回される」という構造が続く限り、韓国は内政でも外交でも奇妙な動き――韓国の国益にさえ沿っていない行動を続ける可能性が大です。


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