【すごいプレゼン資料】大谷翔平選手を日本ハム入団に導いた伝説のプレゼン資料とは

【すごいプレゼン資料】大谷翔平選手を日本ハム入団に導いた伝説のプレゼン資料とは


2012年度、高校卒業後の進路に日米の野球界が大注目した、大谷翔平選手。今シーズンは二刀流として、あのベーブルース以来の10本塁打&10勝をマークするなど、規格外の選手としてプロ野球界を席巻しています。

ドラフト時はメジャーリーグ入りを熱望していた大谷選手でしたが、そんな彼を口説き落とした、日本ハムファイターズの伝説のプレゼン資料の存在をご存知でしょうか?

提案のストーリーや選択肢およびメリットの提示など、非常に綿密に練られた内容で、本当にこの資料を球団が作成したのかと驚きの連続です!

今回は、そんな伝説のプレゼン資料をお手本とさせて頂き、ポイントについて解説付きで見ていきたいと思います。
(参照:大谷選手との入団交渉時に提示した球団資料について)
http://www.fighters.co.jp/news/detail/3251.html

※伝説の資料にインスパイアされ、SKETにてリデザインをした別バージョンの資料を参考に作っちゃいました!(すいません。。)本文の最後に紹介しています。

相手の立場に立った、ゴール設定

相手の立場に立った、ゴール設定
まずは冒頭のスライドからです。
どんなプレゼンにおいても重要なのが「ゴール設定」ですね。

序盤で明確な共通認識を持つことにより、その後のプレゼンがより伝わりやすくなります。

こちらの資料では、まず大谷選手が将来どうなりたいのか、相手の立場に立った上で提案が始まります。決して球団側の意見の押し売りにならないような配慮が見受けられますね。

大谷選手が「アメリカで野球をやりたい」のではなく、「MLBトップで長く活躍したい」という共通認識を確認することにより、ゴール設定を明確にしています!

ファクトデータ等を用いた客観的な分析

実際の事例を用いた客観的分析

プレゼン資料において非常に重要なのが、「客観的なデータ」による主張の裏付けです。

この資料では、MLB挑戦者に関する日韓約150人ほどのデータを集計。球団で独自の基準を設け、MLBで活躍したどうかを判別しています。

日本の高卒からMLBに挑戦した人数が少ないため、サンプル数を増やすために、韓国の事例までも研究されています。

実際の事例を用いた客観的分析2
実際の事例を用いた客観的分析3

上記のスライドでは、実力定着後に海外に進出するメリットについて述べています。

競技力、人気については、NPBとMLBに違いがないことを主張しつつ、比較対象として柔道、体操、卓球、スノーボード、サッカーといった他の競技事例まで調べることにより、野球においては生活環境や競技環境を踏まえて実力定着後まで日本にいた方がいいことを示唆する内容となっています。

ゴールに向けた具体的な手法の提示

ゴールに向けた手法の提示

結論として日本ハム側は、以下のような論理展開で提案を進めていることが伺えます。

・【前提】大谷選手がメジャーリーグに挑戦することを応援するスタンス
・【事実】ただし、実力が定着してから挑戦した方が成功確率が高い
・【提案】日本ハムに入団して、国内で力をつけてから挑戦するのはどうか

大谷選手の夢を応援するという前提を大事にしつつも、日本ハム側にとってのゴールである大谷選手入団を実現するため、

「まずは国内で力をつけて挑戦しよう、それなら日本ハムがベストの環境だ」

という、Win-Winの関係を構築することが出来る具体的な提案となっていることが分かります。

また、その主張に関する裏付けもしっかりと行われており、全体を通して素晴らしいプレゼン設計になっています。

おわりに

しかし、すごいプレゼン資料でしたね。結局は日本ハム側の提案通り、大谷翔平というスター選手を日本ハムに入団させることが出来ました。

ドラフト指名時の入団確率はゼロに近いと言われていながらも、です。

何よりも、資料作成において非常に大切であるプレゼンの流れや主張の一貫性がとても明快だったこと以上に、このプレゼン資料には

どうしても大谷選手に来てもらいたいという強い熱意

をひしひしと感じます。

このように、提案の本気度が伝わるプレゼン資料の作成を心がけたいですね!

おまけ

この素晴らしい資料に感銘を受け、SKETバージョンを作成しちゃいました!!笑

交渉の様子についての参照
■大谷翔平に入団を決意させた 日ハムの誠実な交渉姿勢 – NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2135464305195172701
■大谷選手でなくともグッとくる!日ハム交渉資料の中身【すごいプレゼン】 – NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2135544664675851801

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