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 北海道新聞函館支社(北海道函館市)で嘱託看護師として勤務し、2月に火事で亡くなった女性(当時40)が同社の男性社員2人からセクシュアルハラスメント行為を受けたとして、遺族が7日、この2人を暴行容疑などで函館中央署に刑事告訴した。

 告訴状によると、2人は昨年12月、函館市内の飲食店で、女性にひわいな言葉を言いながら、体を触ったり体を押しつけたりするなどの暴行をしたとしている。女性は同社に被害を申告、2月10日ごろから仕事を休むようになったという。

 女性は2月21日に函館市の自宅が火事になり、助け出されたが搬送先の病院で死亡が確認された。

 遺族らによると、同社は昨年12月に女性から聞き取った内容をまとめた報告書を作成。2人は1月、「(女性に対し)大変不快な思いをさせる言動や行為を行い、精神的、肉体的苦痛を与えてしまった」などとして、女性への謝罪文を書いたという。

 遺族は取材に対し、「事実関係の調査を求めたが対応が遅かったため、刑事告訴した」と述べた。

 北海道新聞社経営企画局は「社員が告訴されたことは遺憾。誠実に調査しているところだが、今後もセクハラの有無なども含めて詳しく調査する」とのコメントを出した。