豪ナショナルオーストラリア銀、5200億円株主割当増資を発表
2015/05/07 09:39 JST
(ブルームバーグ):豪ナショナルオーストラリア銀行(NAB)は7日、資本増強のため55億豪ドル(約5200億円)の株主割当増資を実施する計画を明らかにした。豪州の株主割当増資では過去最大規模となる。同日発表した上期(2014年10月-15年3月)決算では、一部項目を除いた利益が前年同期比5.4%増加した。
発表資料によると、NABの株主割当増資では1株当たり28.50豪ドルで発行済み資本の約8%に相当する1億9400万株の新株を発行する。6日終値に対し、19%のディスカウントとなる。
上期の利益は一時的な項目を除いたベースで33億2000万豪ドルと、前年同期の31億5000万豪ドルから増加した。
豪州の銀行は資本バッファー増強を求める新たな規制の可能性に備えており、ウエストパック銀行は4日、20億豪ドルの増資計画を発表。その翌日にはオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)も最大4億8000万豪ドルの増資計画を明らかにした。
NABは7日、英国部門の株式の最大80%を既存の株主に割り当て、残りの株式については2015年末までに新規株式公開(IPO)を通じて売却する計画を発表した。発表資料によると、イングランド銀行(英中央銀行)の健全性監督機構(PRA)はNABに対し、切り離す前に英国部門の資本を17億ポンド(約3100億円)増強するよう求めた。
原題:National Australia Unveils Country’s Biggest Rights Offering (1)(抜粋)
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更新日時: 2015/05/07 09:39 JST