高頻度取引の米バーチュ、中国進出に意欲-最大級の未開拓市場
2015/05/07 15:54 JST
(ブルームバーグ):ハイフリークエンシー(高頻度)取引で世界大手の一角を占める米バーチュ・ファイナンシャル が、中国への進出を目指している。
バーチュのダグ・シフ最高経営責任者(CEO)は計画がまだ初期段階だとした上で、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスがバーチュに出資し、中国本土への道を開いたと説明した。
同CEOは6日、1-3月(第1四半期)決算発表後のアナリストとの電話会議で、「中国市場参入のために域内で最良の現地パートナーと提携する」と述べた。米欧や日本などの株式市場と異なり、中国はコンピューターを使った高頻度取引で未開拓の大市場の一つだ。
エイトグループの調査員ガブリエル・ワン氏(ボストン在勤)によれば、中国株式市場は同じ日に同一銘柄を売り買いすることが禁止されている上、売り手は取引額の0.1%の印紙税を課されるため、高頻度取引業者から保護されている。
香港に本社を置く投資助言会社、瑞東集団(リオリエント・グループ)のエグゼクティブ・マネジング・ディレクター、ブレット・マクゴネガル氏は、バーチュは中国が株取引に関する制限を取り除くのを期待し、中国の先物とオプション市場での足掛かりを得ようとしている可能性があると指摘した。
原題:High-Speed Trader Virtu Financial Setting Sights on China (3)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Sam Mamudi smamudi@bloomberg.net
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更新日時: 2015/05/07 15:54 JST