世界的な歴史学者187人、安倍首相に慰安婦問題解決要求

 世界の著名な歴史学者187人は6日、日本の安倍晋三首相に宛てた声明で従軍慰安婦問題の解決を求めた。

 学者らは「日本の歴史家を支持する声明」を発表し、戦後の日本は多くの成果を成し遂げた点に触れた上で、「成果が世界から祝福を受けるに当たっては、障害となるものがあることを認めざるを得ない。それは歴史解釈の問題だ」「彼女たちの身に起こったことを否定したり、過小なものとして無視したりすることは受け入れることはできない」と指摘した。

 その上で、学者らは「20世紀に繰り広げられた数々の戦時における性的暴力と軍隊にまつわる売春のなかでも、『慰安婦』制度はその規模の大きさと、軍隊による組織的な管理が行われたという点において、そして日本の植民地と占領地から、貧しく弱い立場にいた若い女性を搾取したという点において、特筆すべきものだ」としたほか、「『慰安婦』問題の中核には女性の権利と尊厳があり、その解決は日本、東アジア、そして世界における男女同権に向けた歴史的な一歩になる」と主張した。

 今年2月に日本政府が米国の教科書の修正要求を行ったことに関連し、米国の歴史学者20人が反論声明を出したことはあるが、今回の声明は質的、量的なレベルが異なる。3月にシカゴで開かれたアジア研究協会年次総会で発議された今回の書簡は、署名に加わった学者の顔触れに重みがある。

 太平洋戦争に裕仁日王(昭和天皇)が深く関与したという内容を扱った『裕仁評伝-近代日本の形成』(邦題・昭和天皇)で2001年にピューリッツァー賞を受賞したハーバート・ビックス氏(ニューヨーク州立大学ビンガムトン校名誉教授)、戦後日本の変化と成長を究明した『敗北を抱きしめて』で同様にピューリッツァー賞を受賞したジョン・ダワー氏(マサチューセッツ工科大学名誉教授)などが目立つ。さらに、『ジャパン・アズ・ナンバーワン―アメリカへの教訓』という著書を残したアジア研究の大家、エズラ・ヴォーゲル氏(ハーバード大名誉教授)、『韓国戦争の起源』(邦題・朝鮮戦争の起源)の著者、ブルース・カミングス氏(シカゴ大教授)、東アジア学界の元老格、入江昭氏(ハーバード大名誉教授)、ピーター・ドウス氏(スタンフォード大名誉教授)らが加わった。ハーバード大だけで12人、スタンフォード大が5人、ブラウン大が4人、コロンビア大とイェール大が各3人などだ。日系の学者33人も参加した。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
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