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手足口病、大阪の一部で警報値超過−西日本中心に感染拡大

医療介護CBニュース 5月7日(木)14時0分配信

 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の患者が、大阪など西日本を中心に増えていることが7日、国立感染症研究所などのまとめで分かった。大阪府では3週連続で増えており、府感染症情報センターは、「一部のブロックでは流行発生警報基準値を超えている」と指摘。患者が増加傾向の自治体では警戒を強めている。【丸山紀一朗】

 国立感染症研究所がまとめた先月20日から26日までの週の全国の患者報告数(小児科定点医療機関約3000か所)は、前週比38%増の定点当たり1.06人となり、過去10年の同時期で最多となった。

 都道府県別では、島根が最も多く4.26人。以下は、鳥取(4.16人)、佐賀(3.04人)、大分(2.92人)、熊本(2.88人)、大阪と福岡、長崎(いずれも2.8人)、沖縄(2.65人)、奈良(2.59人)などの順だった。感染の拡大に伴い、警報基準値の5.0人を超過する保健所管内・地域が続出。大阪府の北河内で警報基準値を上回る5.6人を記録したほか、中河内(4.4人)、泉州(4.0人)などでも多かった。

 前週に比べて報告数が倍増した鳥取県では、西部地区(5.57人)で警報基準値を上回ったことから、「広域的に大きな流行発生または継続が疑われる」として、先月30日に県全域に手足口病警報を発令。発熱や手足の発疹などの症状があった場合、早めに医療機関を受診するよう呼び掛けている。

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。主な病原ウイルスはコクサッキーA16、エンテロウイルス71で、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足底などの四肢の末端に2―3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

最終更新:5月7日(木)14時0分

医療介護CBニュース