2015年05月07日
人間の探究 ２４５ 前世と潜在意識
※南無妙法蓮華経から考えると「前世はいつか」というと１秒前です。１秒前はもう自分の前世です。
人間の探究 ２４５ 前世と潜在意識
一般の仏教では前世とは、生まれてくる前のことをいうのです。南無妙法蓮華経から考えると「前世はいつか」というと１秒前です。１秒前はもう自分の前世です。
では、「来世はいつか」というと１秒経った後は来世です。これがわかるとこの問題は解けてくるのです。Ａさんという個体が「オギャー！」と生まれて、死にます。その生と死の間が「今世」と一般的には言っていますが、仏教ではそう見ていないのです。死はないのです。傍から見ていると死んでいるように見えますが、Ａさんを形成していた霊魂は何も変わりません。今、ここにいる０．１秒前は前世です。
生きているということは、過去世も生きているし、未来にわたっても生きていているわけで、同時に瞬間に行われているのです。現在という瞬間は過去からの因がずっと重なって現在という瞬間の果をつくり、それは果で終わりではないのです。果が因になってさらに未来をつくっているのです。生命はずっと連続しているのです。だから、無始無終です。生命は始めもなければ終わりもないのです。
ここで潜在意識という話がでてきますが、潜在意識とはジークムント・フロイトが言った言葉で、さらにそれを発展させたのがカール・グスタフ・ユングです。ユングは、集団無意識ということを言ったのです。これはどのようなことかというと、知らない心が自分にあるのです。
自分は自分だと思っていますが、貴方の知らない自分がいるのです。「えっ、知らない私がいるのですか？」と驚くでしょうが、そうなのです。あなたは自分をＡさんだと思っていますが、実はＡさんではないのです。Ａさんの奥にもう一人のＡさんがいます。
そのもう一人のＡさんのことを潜在意識というのです。潜在意識とは、意識に対する言葉であり、意識（Consciousness）と潜在意識（Subconsciousness）という違いがあるのです。潜在意識は、無意識ともいいます。無意識の自分がいて、顕在意識の自分より大きいのです。
例えば、「お金が欲しい」と思います。意識では「お金は働かなくてはできない」と思います。でも、潜在意識の方が、「お金が欲しい、何としても欲しい。人を殺しても欲しい。押し込み強盗をやってもお金が欲しい！」と思ったとします。
これが潜在意識であり、リビドーというのです。そのような欲望が心の奥から突き上げてくるのです。それを抑えるものが、意識（Consciousness）です。「人殺しなんかしたら警察に捕まるぞ。警察に捕まったら死刑になるかもしれないぞ。そんなことをしてはいけない！」と抑えるのです。
しかし、リビドーとしての欲望は心の奥から突き上げてくるのです。潜在意識「なんとしてもお金が欲しいのだ！」意識「やめなさい。そんなことをしてはいけないよ！」潜在意識「強盗をやりたいのだよ！」とこのリビドーが顕在意識を突き破った時に、人を殺したり、強盗をやってしまうのです。
今、起きている事件はみなそうなのです。心の下から突き上げてくるのです。意識を潜在意識が打ち破ったのです。ということは、潜在意識の方が強いのです。潜在意識はすごい強い力をもっているのです。しかも潜在意識は自分でコントロールできないのです。
もっと優しい問題だと「私はあの人が好き」と思うと何かしてあげたくなるのです。それもリビドーが突き上げてくるので、抑えることができません。「私はあの人が嫌い」と思うとなぜ嫌いなのかわかりません。なんだかわからないけれど嫌いなのです。すると「嫌いだ」という心が押し上げてきて、顔を見ると「プン！」としてしまうのです。それだけ潜在意識は強いのです。個人に限って言ったのがフロイトです。
ユングはフロイトの弟子ですが、さらにもっと深く解釈して、「Ａさん、Ｂさん、Ｃさんには潜在意識があるのはわかりました。共通する大きな潜在意識があるのではないか？」と考えたのです。これを集団無意識といいます。これは、フロイトの意識よりも強いのです。
集団意識といっても家族の意識、民族の意識、国家の意識、人類の意識があるのです。人類の意識までいくと、どのような意識かわかりません。結果的には小集団の意識です。例えば創価学会員になってしまうと、「創価学会」という意識があるのです。
自分の下に潜在意識あります。潜在意識の中に「創価学会員である」という変な意識が入ってしまうとそこからボンボンと突き上げてくるのです。それを集合無意識というのです。それがあるのだとユングが言ったのです。
仏法の見方はもっと深いのです。宇宙根源の意識があるといっています。人間は意識で生きていると思いますが、その奥に全生命に通じる意識があるのです。それを心王（しんのう）といいます。それが意識の根源であり、意識のすべてです。
例えば、頭をなぐられて気絶します。すると、意識はないけれども、まだ生きています。どのような意識が働いているのかというと潜在意識が働いているのです。頭の意識はないのですが、生きているのだから「生きている」という潜在意識は働いているのです。
肉体が弱って死んでしまう場合は、心はなくなってしまい、潜在意識がなくなると何が残るのかというと集団意識が残るのです。この場合の集団意識とは、死んだ人を見ている医者、看護婦、家族がいて、「この人は御臨終になりました」という意識があるのです。「この人は死にました」そこに意識が移ってしまうのです。
個人のＡさんという意識はもうなくなってしまうのです。Ａさんの意識がなくなっても潜在意識で生命を維持しています。その時のＡさんの潜在意識は生きているのです。上の意識はなくなっても、下の潜在意識はあるのです。それが「お亡くなりになりました」と言った瞬間に意識はどうなるのかというと、医者・看護婦・家族が「あの人なくなりました」と思います。これも意識なのです。
普通でいう意識がなくなっても潜在意識が生きているのです。だから心臓は動いているのです。「お亡くなりになりました」と言っても、何がなくなったのかというと何もなくなっていません。見ている人の意識があるのです。
その根本の意識とは、全人類、全動植物、地球すべてが、大きな意識の中で動いているのです。個体のＡさんが亡くなっただけの話で、大きな意識は何もなくならないのです。人類が戦争をやって、Ａさんが死んでＢさんが生き残ったとします。宇宙全体でいうと何もかわらないのです。Ａさんが亡くなって、Ｂさんがいるだけです。何も変わりません。これが戦争の原理です。Ａさんの実存が亡くなっても、Ｂさんの実存はあるのです。部品がなくなったようなものです。部品がなくなるとは、自分の中の細胞（爪・髪）が落ちるとそれは死ぬのです。しかし、自分は生きています。それと同じことです。
戦争で殺したら細胞が一つ死ぬだけで、もっと大きな意識からいうと別に何もなくならないのです。半分人間が死んでもなくならないのです。それが根本の九識であり、「九識心王真如の都」という分野です。そこから生命はまた送り出されてくるのです。
九識の前に八識という意識があります。八識は阿頼耶識（アラヤシキ）といいます。あらゆる人間の行動と個人に関するデータが、データベースとしてこの宇宙のどこかにあるのです。これを阿頼耶識（アラヤシキ）といい、一切種子識（いっさいしゅじしき）ともいいます。これは、種が生える元であるけれども、すべて記録されてしまうのです。
自分がやってきた行動、考えてきたこともすべてデータベースに記録されているのです。これは、魂の記録です。記録されているから消えないのです。消えないからそれはまた生命として発動してくるのです。
これが続きだと見えないこともないのです。生命の連続性は仏教的に言えばそうなるし、潜在意識的に言えばそうなるのです。その宇宙に記録された一切種子識というものを引きずってくるので、悪いことをしたら「悪いことをした」と記録されてしまうのです。
その悪いことをした命が縁にふれるとまた発動してくるのです。縁に触れないと発動しないのです。「どのくらい長い間、発動しないのですか？」と言われても、そんなことはわかりません。何億万年かわかりません。そのような単位です。１年、２年という単位ではありません。おじいちゃんが死んだらすぐに「あそこに生まれ変わった」という話ではないのです。ちょうど傷つけられた魂が生存するのにふさわしい条件が与えられると、眠りが覚めて次の生になって生まれてくるのです。
潜在意識と仏法はそのような関係です。輪廻転生と潜在意識はそのような関係にあるのです。
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2015年05月06日
人間の探究 ２４４ 幸福と成功
※バッキンガム宮殿に住んでいる人から見れば、その辺の１００坪の家に住んでいる人はゴミに見えます。そんな考えからみたら、１００坪の家は豪邸ではありません。
人間の探究 ２４４ 幸福と成功
わが身の正体がわかれば、そのままで仏です。普通の人はわが身の正体がわからなくて生活をしているのです。「私はどのようなものなのか？」と本当にわかった時が成仏です。
成仏とは、自分と別のものになることではありません。雲の上の存在になってみたり、５次元世界に入ってフワフワするとか、肉体から魂が抜け落ちてプラプラ魂が移動することのように思っていますが違うのです。
「わが身の正体とはどのようなものか？」「私の正体はどのようなものか？」ということがわかれば仏です。みなわからないで生活をしているのです。「Ａさんは自分のことをわかっていますか？」と聞くとわかっていないのです。「Ｋさんは自分のことをわかっていますか？」と聞くとわかっていないのです。わかっていないままに生きているのです。だから無明（むみょう）というのです。明かりがなくて暗闇の中を手探りで進んでいるようなものです。みなそうなのです。
仏になるということは、「ハッ」と目が覚めて「私って、こういうものだったのか！」とわかれば仏です。それは突然に「全部わかった」という日がくるのです。じっと待っていたらその日がくるわけではないのです。
自分の正体がわかることを仏（ほとけ）というのです。これを自灯明（じとうみょう）というのです。自灯明とは「自ら明りを灯して進んでいきなさい」ということです。真っ暗な世の中、どうなるかわからない世の中を自灯明で進むのです。
自分の正体に明かりを灯してはっきりみつめていくことが仏道修行です。それ以外に仏道修行はないのです。普通の人は「仏になる」ということがわかっていないのです。だから観音様の像をつくったり、長野善光寺のように阿弥陀仏をつくったり、仏像が仏のわけがないのです。仏教とは自分が仏になるのです。
お釈迦様の教えはそれだったのです。「お前が仏になるのだよ」ということです。自分の正体がわかったら仏です。それを自灯明というのです。自らに明かりを灯して「私ってこのようなものだったのだな」とわかれば仏です。仏界とはそのようなことなのです。
いきなり雲の上に乗ったり、天に昇ったりすることではないのです。「自分というものが、どのようなものか？」これは、人と比較しないとわからないのです。「俺は弁護士だ」「俺は医者だ」「俺は政治家だ」と言ってみても、自分のことは何もわかりません。欲だけで動いているのです。
医者が「病気を治したい」と思うのも欲です。政治家が「勢力をつくりたい」と思うのも欲です。「大きな会社をつくりたい」これも欲です。その欲が実行されても、暗闇の中の話で何も本人は幸せにならないのです。
それが矢沢永吉さんの話です。「お金を求めてきた。お金さえ手に入れば、名声さえ手に入れば、幸せになれる」と思ってがむしゃらに走ってきたのです。ところが、お金・名声を手に入れても幸せにはなれないのです。一つの物を得ると、今度は二つのものが欲しくなるのです。
これは、車に例えるとわかります。一台車をもっている人は、二台車が欲しくなるのです。二台車をもっている人は、三台車が欲しくなるのです。しまいには、１０台かくしてもつようになるのです。だから、人間の欲望は終わらないのです。
車をもっていない人は、車のある人生は考えていませんが、一台車を持つと「もっとよい車が欲しい」となるのです。成功して社会的地位とお金をつかんだら、普通の人からみれば満足です。しかし、本人は満足しないのです。そこに飢餓が生まれるのです。なまじお金を得ると「お金？ １億円もっていたらいいなんて冗談ではないよ。」と死に欲をはって「１０億、２０億円欲しい」と思うのです。そんなものは死に欲です。そんなお金は使いようがありません。そのようなお金をもってどうするのでしょう。持てば持つほど欲しくなるのです。
ダイヤの指輪も持てば持つほど欲しくなるのです。だから幸せになれないのです。「何かを得れば幸せだ」と思うのですが、得た瞬間に次のものが欲しくなってしまうのです。そのようなところに幸せはないのです。
では、そうかといって四畳半の部屋で満足していればいいのかというと、そうでもないのです。四畳半の部屋で満足してしまうと前進する気力がなくなってしまうのです。人間は前進していくことは大事ですが、前進によって幸福は得られないと知ることが大事です。
幸福とは無上菩提を生ぜんとして、毎日精進していかないとでてきません。しかし、実生活ではボロの三畳間から四畳半に変えることはよいことで、もうちょっとよい生活をしていいのです。それによって幸福は得られないのです。
例えば三畳間一間しかなくて、その部屋に御本尊を置きます。みかん箱の上に御本尊を置いて、座布団に座り「南無妙法蓮華経・・・」と朝から晩までお題目を唱えてみてください。正しい方向を知っているならば、そのほうがよっぽど幸福です。
「南無妙法蓮華経」とお題目を唱えないで何をやるのでしょう。パチンコ店へ行って、チンジャラやるのでしょうか。パチンコの玉がチンジャラ出ると「出たー！」とうれしくなって、「また儲けよう」と思うのです。人生はその繰り返しです。
あるいは「大臣になった。自分はたいしたものだ」と思っている人より、三畳間にいて感謝して御本尊に向かって「南無妙法蓮華経」と拝んでいる人の方がよっぽど幸福です。幸福と成功は違うのです。それをよくわからないといけません。
成功することは、即幸福ではないのです。どちらを求めるのかというと、本当は両方あればいいのです。成功して幸福もあればいいのですが、普通はどちらかしかないのです。 私は「幸福をとるのか？」「成功をとるのか？」、ということです。成功するためにはウソをついて、人をだまさなければなりません。その結果、成功を得るのです。
人をだましたら幸福にはなれません。「人はだまさない」「誠意をもって付き合う」「一生懸命精進する」、これらは成功とは全然違うことです。両方とも備わってくれればいいですが、普通はどちらかです。「自分がどちらを選ぶのか？」ということです。
「物心両面備わっている」と思うのは、その人が感じることです。その人が「三畳間でよい」と言っているのに、「お前、四畳半に住んでいないと幸せではないよ」などと、いう必要はありません。その人は三畳間でいいと言っているのです。物心両面に恵まれたと思うことは、「四畳半でいい」と思えば物に恵まれた状態です。しかも「これで幸せだ」と思えば心に恵まれたことです。
物心両面とは、客観的な話ではないのです。「あの人、大豪邸に住んでいてすごい物をもっている」と他人が決めることではありません。大豪邸かどうかは、本人が決めることなのです。
例えばバッキンガム宮殿に住んでいる人から見れば、その辺の１００坪の家に住んでいる人はゴミに見えます。そんな考えからみたら、１００坪の家は豪邸ではありません。
「どの段階の物質で満足するのか？」ということを知ることが幸福なのです。「これ以上いらない」ということが大事です。満足してしまうとマンネリになってだらしない性格になってしまうので、それではいけません。自分が努力向上していけばよいのです。それには物などあまりいりません。
ご飯も毎日ビフテキが食べられるのでしょうか。そんなものを毎日食べていたらデブになってコレステロールがたまって死んでしまいます。お金があってもご飯は食べられません。「三食のごはんでしかも粗食がよい」となったらお金をもっていてもそんなに使いません。家もそうです。広い家だったら大変です。雨戸をあけるだけでも半日かかってしまいます。誰もいないのにガラガラガラ・・・。
最近は大きな家を売ってマンションに入る人が多いのです。「子供も成長しているから家を売ってマンションにうつりましょう」これは、満足した姿です。もういらないのですから、物欲について満足しているのです。
車もロールスロイスに乗ったり、ベンツに乗ったりしても、最後は「国産の電気自動車でいいよ」という気持ちになります。もう見栄もないのです。歌手のピーターは物わかりがいいのです。もう６１歳ですから、「３つの家を売りとばしていらない」と言って、記念品もすべて売りとばしたのです。何もない、もう欲もないのだからそれでいいのです。「私の一生は終わったのだ」それは、いい考えです。
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2015年05月05日
人間の探究 ２４３ 創価学会CIA長官 梅沢登四男
※千葉県・保田妙本寺客殿
人間の探究 ２４３ 創価学会CIA長官 梅沢登四男
創価学会には様々な人材がいました。まさに人材の宝庫といえます。あまり皆さんの目につかない人材について今日はお話をしたいと思います。
それは、影の副会長、あるいは謀略部隊長、CIA長官ともいわれた梅沢登四男についてです。彼は裏切り者で有名な山崎正友弁護士の下にいた人間です。山崎軍団の中で重要な役割を果たした男です。
山崎が学会から首になり、山崎の後を引き継いだのがこの男です。彼は「裏の副会長」「裏のCIA長官」の活動を行った人物です。
まず、僕と知り合ったのは、石田次男先生のところへ通っている頃に僕を訪ねてきたのです。両手に紙袋をもって、紙袋の中には資料をたくさんかかえてホームレスのような恰好で、ビーチサンダルを履いてみすぼらしい姿でいきなり僕の目の前に現れたのです。「中杉さんですか？ 私は創価学会のおかげで乞食になってしまいました。私も学会のことを研究しましたが、悪い団体です」と言って、二つの紙袋いっぱいの資料をもってきて、資料を取り出して僕に見せたのです。
その中にはいろいろな資料がありました。どのようにして学会が反逆者をふせいできたのかという資料で知らないことがたくさんありました。それがご縁で梅沢さんはちょくちょく僕の所へ遊びにくるようになったのです。
ある日、梅沢さんが「松本勝也さんを紹介する」と言い出したのです。松本勝也とは、本尊問題で騒ぎを起こした元学会の本部職員です。全国の日蓮宗系のお寺を訪ねて「どの本尊が本物か？」と北海道から九州まで本当に歩いた変態男です。東海大学物理学科出身の真面目な男でした。何しろ、神経質な男で「間違った本尊を拝んだら大変だ！」と全国を歩いたのです。
「創価学会が金を集めたのは偽本尊だ。偽本尊ならば、大変な詐欺だ！」と訴訟を起こした人間です。これが松本勝也事件と言います。
その人間と僕は会うことになりました。「貴方が有名な松本さんですか？」と興味もあったので色々なことを聞きました。彼は全国を歩いたので非常に本尊について詳しく知っているのです。全国のお寺の和尚さんとも話をしたので、顔がつながっているのです。
松本「どの本尊が本当か、どの宗教が本当なのかということを研究しました。その結果、大石寺には血脈がないということがわかりました。大石寺は、三つの寺の流れがあり、西山本門寺、北山本門寺、大石寺という流れがありますが、西山本門寺に正当性がある」と言っていました。
ちなみに今でも西山本門寺はありますが、誰もいない荒れ果てた寺です。有名なところでは、信長の首塚があります。
日蓮大聖人様のご本尊はいろいろありますが、「これが本物の本尊だろうと言われているのは、弥四郎国重の御本尊ではなくて、万年救護の御本尊だろう」と松本勝也さんも言っていました。万年救護の御本尊は「万年に救います」と書いてあるのです。この本尊は西山本門寺にあったのです。それが武田勝頼の軍勢が来て、宝物をかっぱらっていったので、しばらくどこに行ったかわからなかったのです。
江戸時代になって、千葉の保田の妙本寺から御本尊が出てきたのです。これは裁判になったのです。裁いたのは有名な大岡越前守です。西山本門寺は「これは武田勝頼にかっぱわれた本尊だから返してくれ」といったのです。保田の妙本寺は「何百年も守ってきたのだから本寺のものだ」と主張して大岡越前守が裁きを与えて、「所有権は西山本門寺です。保存してきたのは、妙本寺ですから妙本寺がもっていてよろしい」という妙な判決をくだしたのです。
それで、大石寺の本尊に疑問を抱いた連中が、どどっと押し寄せたのが保田の妙本寺です。「ここに御本尊があるので、拝みたい」と何千名の学会を脱会した連中が保田の妙本寺に押し寄せて、御本尊を拝みにきたのです。「ここをうまく仕切れば講頭になって多くの信者を操れる」と思った連中が集まったのです。そして、お寺の坊主も自ら「猊下（げいか）」と言い出したのです。
そこで学会は「まずいから、この問題を解決しなくてはいけない」と白羽の矢を立てたのが、石田次男先生です。当時、青年部第一部隊長・および小岩支部長の大幹部だったのです。石田先生に白羽の矢が立って先生が保田妙本寺に交渉にいったのです。石田先生の交渉力はすごいのです。保田の妙本寺の猊下を納得させてしまったのです。もちろん、その裏にはお金があるのですが、保田妙本寺は大石寺に復活したのです。日蓮正宗・保田妙本寺になったのです。それまでは「大本山」だといっていたので、わざわざお寺に加入する必要もなかったのです。その点で石田先生の力量はすごいのです。
これで、脱会信者が保田の妙本寺をかついでも意味がなくなってしまったのです。日蓮正宗に入ってしまったのですから、かついでも意味がないのです。その運動は鎮圧されたのです。その運動にも梅沢はからんでいたのです。
梅沢のやり方は、まず松本勝也を紹介します。学会に敵対するであろうAという組織と、Bという組織を合わせます。「創価学会によって乞食になった我々が団結して学会を滅ぼしましょう！」というのです。皆、それに賛同して「力強い味方ができた」と思うのですが、その段階で結び付けてから離反させるのです。
「松本さん、中杉がこのように言っていましたよ」僕に向かっては「松本がこのように言っていましたよ」というのです。すると「何、そんな奴だったのか・・・」となってしまいます。僕は見抜いていたので相手にしませんでしたが、言われた本人は、二度と口を利かなくなってしまうのです。梅沢は名人です。丁寧に紹介して「お互いに仲間ができた！」と喜んでいる段階で破壊してしまうので、もう二度と戻りません。
梅沢の仕事はこれが主な仕事です。当時、全国に学会の造反組があり、代議士を担いだり、支部長を担いだり、５０〜１００くらいの反乱しようとする組織があったのです。それをまとめられてしまったら反乱の連合会ができてしまうのです。事実できてしまったのです。顕正会、妙観講、正信会などです。正信会は、２００名くらいのお坊さんの団体ができているのです。そのようにバラバラになった組織が連合をとっていけば、学会は滅びたのです。
その時に必ず梅沢が出かけていき、両方を仲良くさせて離反させてぶっ壊してきたのです。バレると「ヒッヒッヒッ・・・・。やれるものならやってみろよ。俺の背後に何がいるのか知っているのかよ。俺の背後には警察もいれば、ヤクザもいるぞ！」と凄みをきかせるのです。
僕だけは梅沢のことを見抜いていたので「梅沢さん、たいしたものだ。あなたがいたから創価学会は守られてきたのだな。僕はわかりますよ。あなたは大変な人物だ。」と、僕は喧嘩をしないでそのような付き合いをしてきたのです。
ある時、梅沢が訪ねてきて「オウムの幹部に会いますか？」と言ってきたのです。「なんで会うのだ？」と聞いたら「面白い話があるのです」と言っていました。「誰が来るの？ 上祐史浩が来るの？」と聞くと「会計責任者の柴田だ」というのです。「なぜ梅沢さんはオウムと関係をもっているの？」と聞くと梅沢は「ヒッヒッヒッヒッ・・・・」と笑ったのです。「あるんですよ」と言って、本当に柴田を連れてきたのです。
僕は「梅沢さんはすごいのだな。オウムの中にこんな人脈ができているのだな」と思ったのです。僕はその頃、オウムが憎らしかったので世田谷の本部に乗り込んでいき、死刑囚の井上に面談して「お前たち、仏教だというならば、この１０箇条に答えてみろ！」と質問状をもって５人で乗り込んだのです。
オウム本部の地下に連れていかれたのですが、今思うと大変危ないことをしたのです。人殺しをしている団体と知らなかったので、堂々と乗り込んでいき法論をやったのですが、奴らは答えられなかったのです。ともかく引き上げたのですが、大変怖いことをしたものだと後から思いました。
梅沢がいうには、「オウムはヘリコプターも武器をもっているのだ」というのです。その話はあとで南条白山からも聞いたのですが、非常に興味を持ちました。梅沢は、どのようなつながりがあるかは、とうとう僕には明かさなかったのです。
しばらく疎遠になり、ある日突然電話がきたのです。「中杉さん、人生で一番いいものは女だよ。女くらいいいものはないよ」と死にそうな声で電話があったのです。それから「今、俺苦しんだよ。俺、肺がんなんだ。もう死ぬかもしれない。苦しいな、中杉さん」とそのような電話があったのです。
その前に孫を一度連れてきて「これが中杉さんだよ。覚えておきなさい」と言って、梅沢さんの孫（中学生）と面会したことがあります。そのあと梅沢さんは仕事が終わったので、パッタリといなくなりました。学会から何億円もらってハワイにでも行ったのかは知りませんが、僕の所には死んだというウワサがありました。
梅沢さんはなかなかの人材です。紙袋を２つもって「学会のおかげで乞食になりました」と反乱しているグループを回るので、みな信じ込んでしまうのです。後で「だまされた！ 梅沢の野郎、学会のスパイだったのか、ぶっ殺してやる！」となるのです。すると「俺の背後に何があるのかわかるか？」と脅かして「イヒッヒッヒッ・・・」という奴なのです。
それなりの人材として創価学会が今日あるのは梅沢の力が大きいのです。
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2015年05月04日
人間の探究 ２４２ よき師・よき法・よき檀那
※「東大に受かった！」「早稲田に受かった！」「慶応に受かった！」など、職人の子供は絶対に一流大学に合格はできないのです。
img src="http://124.40.15.251/blog/usaag.gif">「中杉 弘のブログ」のテーマソングです。
人間の探究 ２４２ よき師・よき法・よき檀那
日蓮大聖人様は「よき師・よき法・よき檀那」と言われています。これはどのような事を言うのかというと、例えば、子供をよい大学に入れるためには、子供に素質があることが大事です。素質があるということは、バカではないということです。バカではない、狂ってもいない、物事を吸収する能力が子供にあって、家にお金があって、親に「子供を教育しなければ」という自覚があり、この三つがあって初めて子供はよい大学に入れるのです。
職人の子供とか、大学に入れないのです。頭が多少よいとしても、職人の親は「子供をよい大学へ入れる」という自覚が全くありません。「何でも好きな事をやって、生きればいいのだよ」と考えているから、子供を何にも教育しないのです。
職人の親は中卒や高卒の親がほとんどですから、「子供を大学にいかせる」という自覚もないのです。子供もあまり頭がよくないだろうから、すると絶対に一流大学に入れないのです。大学に入るためには、子供に素質があり、親がお金持ちで、親に「教育が大事」という自覚がないと決してよい大学は入れないとわかります。
「東大に受かった！」「早稲田に受かった！」「慶応に受かった！」など、職人の子供からは出ないのです。絶対と言っていいほど出ません。まして、今は中高一貫教育です。６年間何の心配もなく勉強だけに専念して初めて上位の大学に入れるのです。
高校３年生になってあわててやっても、とても追いつくようなものではないのです。ですから、小学生でも勉強した人間は自信を持ってしまうのです。これは、独立総合研究所の青山繁晴さんが言っていました。小学校４年生の時に大人を相手に「よろず人生相談所」という看板を出したのです。小学生がです。
何故、このようなことができるのかというと、勉強して「俺は何でも知っている」という自信がついてしまったのです。だから、「大人の問題なんて僕が解決してやるよ」ということです。大人ってバカばかりです。「バカは俺が教えてやる」そんな自覚を小学校４年生で持ってしまうのです。
だから、中高も凄い勉強をするのです。青山繁晴さんは、東大は受けたのですが酒を飲んで試験は出れなかったのです。慶応は受かったのですが、「面白くない」と言って中退して、早稲田に入り直したのです。早稲田から共同通信に入社したので、現役より４年くらい遅れているのです。
そのようなコースは普通の人は歩めません。「コックになりたい」「美容師になりたい」などは、まだいいほうです。「犬の美容師になりたい」「料理人になりたい」、後は「職人になりたい」などで何の目的もないのです。
それと仏法も全く同じことなのです。「よき師」とは、「誰について学ぶのか？」ということです。「よき師」がいなければ、仏教など学べません。いくら「私は自己流で頑張っています」と言っても師匠がいない仏教はないのです。必ず仏教には師匠がいるのです。
日蓮大聖人様という師匠がいなければ仏法は学べないのです。日蓮大聖人様がいらしても師匠とあおげない人は仏法を学べません。「日蓮大聖人様を永遠の師匠として、南無妙法蓮華経を学ばせていただきます」という気持ちが大事です。これが「よき師」です。
では、法は何かというと、日蓮大聖人様の仏法は南無妙法蓮華経という大法です。日蓮大聖人様を崇めて、日蓮大聖人様がお説きになられた南無妙法蓮華経という法を人法一箇ですから、「ともに勉強させていただきます」と言う姿勢が、「よき師・よき法」です。
ところが、仏法はそれだけで広がるのかというと檀那がいなければ広まりません。今有る東大寺、唐招提寺は、天皇の命令で造ったお寺です。個人がお金を出して造ったお寺は一つもないのです。みな、天皇、将軍、豪族、大名が建立したのです。東大寺は天皇の命令により朝廷が建てたのです。檀那がいなければ、仏法は広まりません。
東大寺の大仏は聖武天皇がいなければできなかったのです。これも「よき檀那」というのです。「よき師」がいて、「よき法」があり、それを財政的に支えて立派な伽藍（がらん）をつくり、御安置したのです。この檀那がいなければ、仏法は広まらないのです。
このことを「よき師・よき法・よき檀那」と言うのです。この三つがなければ仏法というものは完成しないのです。
ところが今までの現状を見ると、よき檀那は天皇なり、将軍なり、大名がいても、よき法がないのです。どの師について仏法を勉強したらよいのか。鑑真・道元・空海は悪師です。よい師ではありません。仏法ではないことを教えているのです。
この連中を崇めても、「よき師」ではないから何も生まれないのです。いくら天皇が力を持って、この邪師についても、高野山にお寺を建ててあげても、比叡山延暦寺にお寺を建ててあげても意味がないのです。法が間違っているのです。
天皇はしっかりお金があり檀那ですが、法が真言宗や禅宗や念仏宗など、法がデタラメです。そんなものが法になっているのですから、そんなものをいくら広めてもどうにもならないのです。
「よき師・よき法・よき檀那」、この三つがそろった時に、仏法は興隆して多くの人を成仏させることができるのです。どれが欠けてもダメなのです。
「よき師と、よき檀那と、よき法と、此の三寄り合いて祈を成就し国土の大難をも払ふべき者なり」（法華初心成仏抄）
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2015年05月02日
＜土曜特別連載＞『日本人の使命』◎神と宇宙 ２５
※古代マヤのピラミッド・エジプトのピラミッドなども星を観測し、星を知ろうとしました。
＜土曜特別連載＞
『日本人の使命』◎神と宇宙 ２５
夜空に輝く星を眺める時、誰でも宇宙の神秘と美しさに感動を禁じ得ません。めったに星を眺める事のなくなった現代人は、夜のネオンと人工物に目を奪われ、やたらと刹那的・感覚的・衝動的になり、大宇宙の存在すら感ずる事ができなくなっているのが日常です。
そんな我々でもヨットにでも乗り、夜の海で一人デッキに寝そべり満天に輝く夜空でも眺めたなら、嫌でも宇宙の神秘を感じざるを得ないでしょう。
「夜空の彼方に何があるのか！」この思いは人間の本能とも言えるでしょう。古代マヤのピラミッド・エジプトのピラミッドなども星を観測し、星を知ろうとしました。星を見る時、我々は自己の存在がいかに小さいかを知る事が出来、星の神秘は決して人間をして知り得ない世界が厳然と存在している事を教えます。考えてみれば人間はまことに不思議な動物です。宇宙に比べればゴミにもならないこんな小さな個体が「全宇宙を知りたい」という欲望を持ち、本能的にいつかきっと全部を知り得ると考えているのですから。
人間が全宇宙を知り得た時、それは多分人間が神となった時なのでしょう。神を知り得るのは、人間が神の子だからです。神の子と自分を知った時、人間は動物を離脱し、神になる資格があります。人類の目的とは神になる事なのです。その為に神より創られた特別な存在なのです。
しかし神そのものにはなれません。人類がいつの日か大きな声で「俺は神だ」とは言えないのです。どこまでいっても神の子なのであり、無限に神に近づけども、絶対に神そのものにはなれないところの神の近似値なのです。
神は「存在そのもの」ですから、存在する人間は「そのもの」にはなり得ないのです。「存在そのもの」は無限に奥が深いから人間がどこまで意識を拡大しても、決して神そのものにはなれません。インドで発生した仏教も、実は存在そのものを追いかけたものですが、人類の発展のプロセスの中に宇宙の構造を知り、神になるというのとは異なり、自己の一人称の中に存在の根本をさぐろうとしたのです。
まず人体を宇宙自体の相似形とし（髪の毛＝星、目＝太陽、血管＝川、体毛＝木、肉体＝大地・・・）。自分は宇宙そのものであるから自己を明るめれば大宇宙の秘密も分かるに違いない、と考えたのです。
この方法だと、人間とか人類とか第三人称的に問題を解決するのではなく、自己の生命の中に解決しようとするのですから、ある面では勝れており、ある面ではまるでだめです。人類がパワーを得るという点から見れば、仏教的解釈は何の役にも立たないのです。
しかし人間の抱えている悩みは、大部分は自己の個体性の中にあるのですから、人類が幸福になって自分が不幸になるよりも、自分が幸福になって人類が不幸になる事を望むのです。（両方幸福になればもちろんそれが最上です）。やがて死んでしまう、有限なる自分と知りながら生存競争に明け暮れ、人間発展の為のマシーンと化し、一生終わるような生存競争をせず（脱世間＝出家）欲望を追求せず、自己自身を知るべく、戒・定・慧を保ち、生命の秘密を探る！これはまさに現代のロマンであり、現代文明には大いなる警鐘乱打となり得ます。
仏陀とは、世俗に対するアンチテーゼとしての生き方を提唱された方であり、通常の社会生活とは相容れないものです。もし社会が仏教を取り入れるなら、社会は機能を低め現代社会から離脱します。現代社会の進歩のスピードは予想以上に早く、のんびりと両方やれるような世界ではないからです。
人類は月面に人間を送りこみ、火星にロケットを飛ばし、いまや宇宙ステーションを作り宇宙の開発に一歩も二歩も乗り出しました。この原動力は「神」であると知らなければなりません。「人類が神になれる」こんな大それた考えをまともに信じている人々によって進められているのです。
自己の内に神を求めなければ仏教となり、自己の外に神を求めれば神の子となるのです。仏教とは、自己の生命を反省（内省）する事を教えるものであり、神とは人間の使命と目的を教えるものです。また神とは人間が種として子孫を繁栄させてゆく為のものであり、仏教は人類を消滅させる為のものです。なぜなら、本来の出家は妻帯せず、子孫はなくなるからであります。
従って仏教を指導原理にした国家は滅亡する事となり、生存を中心とした現代の国家概念にはなり得ません。人間としての子孫が繁栄し、明るい希望に輝く人生を後世に残したいならば、人間は深く神を信じなければなりません。神は何かを人間に命じているのです。
別に人間が宇宙の支配者にならなくとも、宇宙は痛くもかゆくもないでしょう。人間が宇宙の全てのパワーをマスターし、コントロールしなくとも宇宙は存在するし、宇宙は何も困らないはずです。それなのに何故神は人間に宇宙のパワーの秘密を探れと言っているのでしょうか。
そこに宇宙と神と人間の秘密があります。実は人間が鏡を見て自分が分かるように、存在そのものである神は自分を見る為に人間を創ったのであります。神は人間を通して自己の偉大な姿を確認されるのであります。従って神はいかに偉大でも人間を通してしかあらわれる事はないのです。神を信ずる人間を通して、真実宇宙の秘密と神秘は明かされるのであります。
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2015年05月01日
人間の探究 ２４１ 血脈について
※「エレベータの中で血脈を引き継いだ」という日蓮正宗・大石寺６７世・日顕（にっけん）
人間の探究 ２４１ 血脈について
血脈（けつみゃく）とは、「血の脈」と書きます。本当の血脈とは、血のつながりのことを言うのです。天皇家は血のつながりです。代々血がつながっているのです。血脈がないから、誰も天皇にはなれないのです。
「私、天皇です」と言っても「貴方、ＤＮＡが違うではないですか」と言われてしまいます。そのように親子代々血がつながっていくものを血脈（けつみゃく）と言うのです。徳川家も血脈です。徳川家康から始まって、徳川慶喜までつながっています。しかも今も「徳川宗家」はあるのです。徳川家がなくなったわけではないのです。「徳川宗家第何代」という人がいるのです。
これは、各大名にもいるのです。「島津家当主第何代」そのように伝わっているのです。相馬にもいます。「相馬の馬追い」があります。あれをやる時に殿様が出てくるのです。普段は銀行や市役所に勤めているのですが、殿様の血脈がつながっているのです。それが、出てくるのです。
僕の会社でも、Ｋ君に「琉球王朝の血脈がある」と呼び出しがかかったのです。「貴方、血脈を継ぎますか？」と聞かれて、「放棄します」と言って、放棄したのです。そのように血の流れを大事にするのです。
「血の流れ」とありますが、仏教には血の流れはないのです。何故でしょう。坊さんは結婚してはいけないのです。結婚して家族をもったら坊主ではありません。
とは言っても仏法にも血脈があるのです。仏法の場合は、血の流れではなくて法脈（ほうみゃく）という、法の流れなのです。法の流れを、法脈（ほうみゃく）と言うのです。法脈のことを、法統（ほうとう）とも言います。
血脈を持つとクソ坊主が管長になり威張りだすのです。柴又の寅さんの柴又帝釈天も法脈が伝わっているから「猊下（げいか）様」と呼ばれているのです。バカを言うものではありません。猊下様とは、大名と同じということです。
猊下様がふんぞりかえって出てくるのです。これは、身延山・久遠寺でも、日蓮正宗・大石寺でも同じです。猊下と名前を付けて、「俺が一番偉いのだ！」と睥睨（へいげい）するのです。
どうしてかというと、法脈が伝わっているからというのです。このようなことを言うのです。法脈とは師匠がいて、弟子に血脈を伝えるのです。血のつながりはありません。「お前を俺の後継者として認める」ということです。もらった人がまた「後継者に認める」というように血脈がずっと伝わっているのです。
創価学会の問題もそこにあり、「大石寺の法統は６６世から６７世に血脈が伝わっていない」と言い出したのです。その血脈が伝わっていない６７世の猊下が、創価学会を破門したのです。それが問題なのです。６６世までは血脈が伝わっていると誰もが認めているのです。６６世が突然死んでしまい、次の管長が使命していなかったのです。
その時に出てきたのが、日顕（にっけん）です。「わしは血脈を受け継いだ！」と言いだしたのです。「どこで血脈を受け継ぎましたか？」と聞くと、前の猊下から「お前に血脈をやる」と、エレベーターの中で受け継いだと言うのです。
「誰か見ていましたか」と聞くと、エレベーターの中ですから誰も見ていないのです。創価学会は「それはおかしいではないか。そんな血脈があるのか！」と、今でももめているのです。
顕正会もその血脈はないと言っているのです。「６６世で血脈が切れて６７世には伝わっていない」と言うのです。だから、「坊主どもは意味がないのだ」と顕正会は言っているのです。創価学会も同じような事を言っているのです。
日蓮大聖人様は『生死一大事血脈抄』という御書を残されています。仏法で伝わる血脈はそんなものではないのです。この坊さんから坊さんに伝えるというものではないのです。
日蓮大聖人様がいて、「日興上人に血脈を伝えた」などないのです。日蓮大聖人様は与えていないのです。「日蓮・血脈の次第・日興」「日興・血脈の次第・日目」など言っていないのです。仏法でいう血脈とは、命をみな引き継いでいるのです。管長も、小僧さんも、在家も血脈を引き継いでいるのです。何の血脈を引き継いでいるのかというと、生死一大事の血脈を引き継いでいるのです。
それは何かというと、Ａさんも生まれて死にます。Ｂさんも生まれて死にあす。生まれた者は皆、死ぬのです。この生死・生死・生死ということが、仏家一大事の因縁として、仏教はその問題に取り組んだものだから、その問題の解決方法を与えられるところに血脈はあるのです。それが生死一大事の血脈です。
坊さんが坊さんに与える血脈ではありません。皆が引き継いでいるのです。「その生死一大事の血脈を明らかにしてあげましょう」という事が、『生死一大事血脈抄』です。
皆引き継いでいるのです。仏家一大事の因縁とは、それを明らかにしようと努力する人のところに血脈はつながります。紙で１枚で血脈をもらったからといって、そんな物が何の意味があるのでしょう。そんなものは仏法ではないのです。
お釈迦様が誰に血脈を引き継いだのでしょう。誰も繋がっていません。舎利弗でもないし、十大弟子がいて、十大弟子が平等にやってきたのであり、それは生死一大事ですから、私も生死です。Ａさんも、Ｂさんも、Ｃさんもです。「誰に伝える」ということはないのです。気が付けば、血脈は伝わったのです。それが仏法のものの考え方です。
だから、ふんぞり返って黄色・紫の着物を着て、袈裟を着て帽子をかぶって「血脈は俺が持っている！」、そんな坊主はいないのです。
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2015年04月30日
人間の探究 ２４０ 金剛宝器戒「ダイヤモンドの戒め」
※ダイヤモンドは地上で一番硬い物質ですから、ダイヤモンドより硬い物質はないのです。
人間の探究 ２４０ 金剛宝器戒「ダイヤモンドの戒め」
金剛（こんごう）とは昔から言われていますが、「非常に硬い」ことを言います。金剛の語源は何かというと、ダイヤモンドということです。
ダイヤモンドは地上で一番硬い物質ですから、ダイヤモンドより硬い物質はないのです。ということは、ダイヤモンドで刃物をつくると、どんなものでも切れてしまいます。ガラスだろうが鉄だろうが切れてしまうのです。
最近では回転するグラインダーがありますが、あれはダイヤモンドがついているのです。どのようなダイヤモンドがついているのかというと、粉末にしたダイヤモンドです。粉末にしたダイヤモンドを吹きつけて、焼き付けてあるのです。
包丁でもあります。ダイヤモンドが刃に吹き付けてあるのです。フライパンも「ダイヤモンド・コート」のフライパンが通販で売られています。ダイヤは、人工でもできるのですが、人工のものは非常に小さな粒しかできないのです。１カラット、２カラットのダイヤはできないのです。
昔、変な人がいてダイヤのクズを集めて、ガラスと同じようにダイヤを溶かして大きなダイヤモンドをつくって一儲けしようと思い、火にダイヤを入れた人がいたのです。するとダイヤは燃えてなくなってしまったのです。ダイヤの性質は、溶けてガラスのように大きくなったりはしないのです。
石を切る時でもダイヤをカッターにつけるのです。人造ダイヤです。それをつけておくと絶対に石でも切れます。
それから、金剛とは「絶対に強い」という意味があるのです。「何者よりも強い」ということを表しているのが金剛力士です。浅草観音の仁王門にも金剛力士像が２体あります。
これを仏典で使い、金剛宝器戒（こんごうほうきかい）と言います。「絶対に破れない戒律」ということです。仏は金剛宝器戒を授けるのです。南無妙法蓮華経は金剛宝器戒です。「行者破らんとすれど破れず是を金剛宝器戒とや申しけん」（教行証御書）と言われています。
「南無妙法蓮華経を信じなさい！」と言われると、「嫌だよ！ 俺は絶対にそんなものは拝まないぞ！」と最初は言うのです。しかし、一旦「南無妙法蓮華経を信じなさい」と戒律を授けられてしまうと、絶対に抜けないのです。「嫌だ！」「冗談じゃないよ！」と言っても抜けないのです。
公明党の書記長だった大久保直彦さんが、早稲田大学在学中に日蓮正宗・大石寺のお寺に連れていかれたのです。そこで、「お前、入信しろ！」と言われて「嫌だ！」と叫んでお寺の柱にしがみついたのです。
柱にしがみついた大久保さんの手足をはがして僧侶の前に連れていき、僧侶が「今身（こんじん）より仏身（ぶっしん）に至るまで爾前迹門（にぜんしゃくもん）の謗法を捨てて、法華本門の本尊と戒壇と題目を持（たも）ち奉るや否や」と言うと、後ろの方で「信じ奉りますと言え！」と言うのです。それで、とうとう「信じ奉ります」と大久保さんは言ってしまったのです。それで、一生が決まってしまったのです。一旦、信心が決定してしまうともう破れないのです。
退転しても破れないのです。正理会でも随分退転した人間がいますが、逃れられないのです。頭の隅に入ってしまうのです。これが吉田さんにも言えるのです。本人は「南無妙法蓮華経から逃げたい」と思っているのです。
ところが、金剛宝器戒が入ってしまい、抜けられないのです。だから、悪口を言ってみたりして「逃げたい」と思うのですが、いくら思っても絶対に逃げられないのです。「私は今、幸せなのだから、余計な事を言わないでよ！」と威張っても、その人も「あれ、こんなはずじゃなかった」と思い、「あの時、なんと言われたっけ？」と思い出すのです。
「南無妙法蓮華経を信じないと幸せになれないと言われたな」と思い出すのです。「ああそうか、あの人が言ってくれたのだな」と、いつも南無妙法蓮華経に帰っていくのです。
逃げようと思うのですが、また南無妙法蓮華経に帰ってくるのです。これは、法に力があるからです。日蓮大聖人様の仏法は、金剛宝器戒です。
「行者破らんとすれど破れず是を金剛宝器戒とや申しけん」という強い・強い因縁があるから、折伏をちゃんと行じてあげると絶対に逃げられません。
入信した人間が辞めようと思ってもやめられないのです。そのような恐ろしい法力が南無妙法蓮華経には込められているので、バンバン折伏していってよいのです。
南無妙法蓮華経から逃げられないということは、南無妙法蓮華経に正理があるからです。正理からは誰も逃れられないのです。
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2015年04月29日
人間の探究 ２３９ 我此土安穏（がしどあんのん）
※仏様が首を斬られようとするときにＵＦＯは黙っていないのです。日蓮大聖人様が首を斬られようとする時に、ＵＦＯが旋回したのです。
人間の探究 ２３９ 我此土安穏（がしどあんのん）
妙法蓮華経如来寿量品第十六自我偈（じがげ）の中に「我此土安穏（がしどあんのん）」という経典があります。これは、「衆生は劫尽きて大火に焼かるると見る時も、我が此の土は安穏にして天人は常に充満せり」と読むのです。
「衆生が悪い事ばかりをやっているので劫が尽きて、大火の中で焼かれる時も」これは戦争で焼かれて死ぬということです。或いは火事の中で死んでしまったり、地震が起きて建物の下敷きに成って死んでしまう、或いはＩＳＩＳに殺されるなど、様々な事があります。
「衆生は劫尽きて」とは、「御利益がなくなって」ということです。良い種が全て無くなってしまい、悪い種だけが残ると、そのような事が起きてくるのです。船が沈没したり、飛行機が墜落したり、戦争に連れていかれたり、地震が起きたり、大火の中に投げ込まれて地獄へ行ってしまうのです。
それは、「衆生は劫尽きて」という時です。御利益を得た財産は全て使ってしまい、良い事をしないので何もなくなってしまったのです。今、良い事が起きてくるということは、過去世において良い事をしたので良い事が起きて来るのです。過去世に良い事をしない人は、今世に良い事は起きて来ないのです。
今世、お金持ちに生まれたのも、美人に生まれたのも、健康な体に生まれたのも、過去に良い事をしたのでそうなるのです。それが財産です。財産を全て使ってしまうと何も無くなってしまうのです。
今世で良い種を積んでいかなければ、種が無くなってしまうのです。すると、「衆生は劫尽きて大火に焼かるると見る時も」、火の中で焼かれているように見えるのです。ところが、日蓮大聖人様がいらっしゃる所はどのようなところかというと、「我が此の土は安穏にして天人は常に充満せり」という所におられるのです。「我此土安穏（がしどあんのん）」と言うのです。
仏様の世界には災難はないのです。火に焼けることもないのです。首を斬られるという時でも助かるのです。日蓮大聖人様は、鎌倉中引きづりまわされて、「首を斬るぞ！」という時でも堂々としているのです。「首を斬りなさい。夜が明けると醜く成るぞ。首というものは暗いうちに斬るのだ。夜中の内に斬りなさい」と首切り役人に言われたのです。普通は首を斬られる事を恐れますが、日蓮大聖人様は反対です。
役人たちはペコペコしてしまったのです。首を斬るという最終場面でも、日蓮大聖人様は首を斬られることはなかったのです。光物が現れて、夜が真昼のように光り輝いてしまったのです。
今、ちょうどＵＦＯの話が出てきているので、本当だと分かるのです。矢追純一さんは、「ＵＦＯがあるかないかの話は終わった」と言っています。もう、誰も「ＵＦＯは存在しない」とは、言いません。アメリカでは民間団体が裁判を起こして「政府はＵＦＯ問題を隠している。ＣＩＡが隠している」と裁判をかけたら民間団体が勝ってしまったのです。
「ＣＩＡは、情報を公開しなさい」と裁判所から命令が出たのです。ＣＩＡは仕方なく、しぶしぶ９７０ページにおけるＵＦＯに対するファイルを出してきたのです。すでに、様々なＵＦＯが地球に来て、上陸もしているし、宇宙人と話もしているのです。そのような情報がたくさん出てきてしまったのです。「シークレット・ガバメント・アイズオンリー」という情報です。
ＵＦＯが今来たのではなく、昔から現れていたのです。鎌倉に現れた不思議な光物とは、今でいうＵＦＯなのです。仏様が首を斬られようとするときにＵＦＯは黙っていないのです。日蓮大聖人様が首を斬られようとする時に、ＵＦＯが旋回したのです。「光物が現れた」と書いてあるのです。首切り役人の刀も折れて、ひれ伏してしまったのです。これが我此土安穏（がしどあんのん）です。
どのように見えても、「日蓮もここで首を斬られておしまいか」という時に、奇跡が起きてくるのです。仏様が人に斬られたり、殺されたり、火に焼かれたりすることはできないのです。
我々信者も安心なのです。「衆生は劫尽きて大火に焼かるると見る時も」、仏様の方を見ると、全然違う境地にいるのだと分かります。もっと分りやすく言うと、五次元にいるということです。五次元にいる人は、四次元の人が害毒をもたらすことはできないのです。四次元の人間は、五次元とは何だか分からないのですから害の及ぼしようがないのです。危害など加えられないのです。
仏様とは言ってみると五次元存在です。我々も修行を積んでいくということは、だんだん五次元世界に入っていくということです。法の中に生きているということは、自分が分かる範囲なので四次元世界です。
五次元世界になってくると、何が何だか分からないのです。仏様は妙法の世界に生きているということは、五次元世界に生きているということなのです。我々は法の世界に生きているのです。法の世界だから不思議な事は起きてきません。
妙法の世界に入った時に、不思議な事が連続的に起こってくるのであり、その人を誰も害する事はできなくなってくるのです。そのような修行をしなければいけません。仏様をパッと見ると、いつも五次元世界にいるのです。妙法の世界にいるのです。
「我此土安穏 天人常充満 園林諸堂閣 種種宝荘厳 宝樹多華果 衆生所遊楽 （我が此の国土は安穏にして 天人常に充満せり 園林諸の堂閣 種々の宝をもって荘厳し 宝樹華果多くして 衆生の遊楽する所なり）」これが、仏国土なのです。ちゃんと各々、自分自身が入る事を確認しなさい。それができるのが信仰です。だんだん生きているうちに「私の世界は我此土安穏に入ってきたな」と思えるように修行していけばよいのです。
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2015年04月28日
人間の探究 ２３８ 北条早雲
※戦国時代は北条早雲により幕がきられ、１００年間にわたる戦国の世を現出させた張本人は北条早雲です。
人間の探究 ２３８ 北条早雲
戦国大名の最初の大名は誰かと言うと、北条早雲が正解です。戦国時代は北条早雲により幕がきられ、１００年間にわたる戦国の世を現出させた張本人は北条早雲です。
しかし、北条早雲についての出自についは、あまり分かっていないと言われてきました。伊勢の素浪人が５〜６人の仲間と共に小田原に入ったという説と、伊勢家の人間だと言う見解もありましたが、近年の研究では桓武平氏につながる非常に身分の高い家柄だったのです。
北条早雲は、最初から「世直しがしたい」と思ったのです。だから、幕府に使えたのです。政治で戦乱の世を治めて、「人々が幸福になるためにはどうしたらよいのか？」ということを、政治をもって治めようとしたのです。これは、今でいうと公務員になって、「世の中が乱れておる。私は役人になって世の中の乱れを治したい」と思ったのです。
ところが、腐り果てた役人になったところで、一人の力で世の中が変わることはないのです。総理大臣になっても、それは同じです。
北条早雲は王法の限界を感じたのです。王法とは政治です。王法では何もできはしないのです。何故かと言うと、王法自体が派閥争い、後継者をめぐり殺し合い、身内の戦いに奔走しているのですから、「民衆救済」などという考えは、露ほどもないのです。自分達の勢力を伸ばすために謀略を図り、同士討ちが始まって、北条早雲はそれを見てしまったのです。「王法をもって世の中を変えることはできない」と悟ったのです。
次に北条早雲は、「仏法を持ってこの乱れた世を救いたい」と思い、真剣に仏法を求めて仏門に下ったのです。それが正しい見方です。世の中を逃れて仏門に下ったのではないのです。政治が乱れているから、仏法で世の中を変えようとして、禅寺に入って徹底的に修行を行ったのです。
ある程度、悟りを開いたのに違いありません。その悟りを開いた時に、「よし、もう一度政治に挑戦する。自分が悟ったことをもって、もう一度政治の世界に入る」と思い、官僚になったのです。
しかし、結論はダメだったのです。官僚は腐りきっていたのです。これは、今東光が仏法を持って政治を救おうとして国会議員になったのですが、赤いじゅうたんを歩いているのは、畜生ばかりですから尊い仏法の話など聞きはしません。「こんな畜生には仏法を説いてもムダだ！」と悟り、今東光は国会議員を辞めたのです。
それと似ているのです。仏法を持って救おうと思ったのですが、どうにも救うことができません。それで、果敢に決断を下したのです。「今は乱世である。乱世は武を持って立つしか方法はない。悪い奴を成敗して、新しい武力を持って世の中を治めていく以外に、この世を救う方法はない」と、深く決意したのに違いありません。
北条早雲が政治を目指した動機、仏門に入った動機など、歴史家に聞いてもハッキリしないのです。僕が言った事が動機です。「仏法で政治を治したいが、治らない」という結論が出たのです。今度は、「自分がこの世の中をよくするしかないのだ。俺の考えでやるぞ！」と、５７歳の時に立ったのです。
北条早雲は名門です。何故、自分の出自について書かなかったのかというと、「出自は関係ない」ということです。北条早雲は名門の血筋で世の中を治めるのではないのです。相手が「北条は素浪人の出身だ」と言おうと、なんと言おうと構わないのです。
「俺の出自はこうだ」という気は全くありません。「俺がやることはたた一つ。民衆救済だ。この民衆に対して愛情を持っているから、早く戦乱の世を片付けて、民衆が幸せな生活ができるようにするのだ」これが５７歳の時の決意です。
そして、武器を取るのです。武器を取って戦いに入ったのです。旧幕府の権威者に対しては、全員の首を斬ったのです。その首をお城の堀に並べたのです。男も女も子供も首を斬ったのです。それくらい既存の権力を憎んだのです。「家督争いをやり、同じ門閥同士で殺し合っている連中に用はない。ぶっ殺せ！」と始まったのです。
そして、良い政治を行ったのです。当時の税の平均的な取り方は、５公５民です。悪いところは、６公４民というところもあるのです。収穫した米の６割を大名が持っていくのです。残った米は４割です。「４割で百姓は生活しなさい」というのです。ちょっと良いところは、５公５民です。
北条早雲は、それを改めて４公６民にしたのです。４割を政府が取って、６割を百姓が使っていいのです。これが小田原の北条早雲の政策です。皆、歓喜して喜んだのです。他所の国の人間も、「北条早雲に治めてもらいたい」と言ってきたのです。それだけ名君だったのです。常に民衆のことが頭にあったのです。
貴族がくだらない争いをしていると民衆に迷惑がかかるのです。「それは許されないことだ」という考えをもった類い希なる人だったのです。家も名門、桓武平氏の流れで伊勢新九郎長政、後の北条早雲です。これが、我が家の先祖です。
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2015年04月27日
人間の探究 ２３７ 人生とは何か？
※誰でも通じるエミール・クーエ（1857年―1926年）の「誘導自己暗示」というものがあります。この人は医者ですが、これを唱えさせるだけで多くの病人を治したのです。
人間の探究 ２３７ 人生とは何か？
「人生とは何か？」とは、非常に難しいことですが、易しく言うと、潜在意識が実現したものが人生です。ジークムント・フロイト（1856年―1939年）が「潜在意識がある」と言いました。フロイトから発展させたのが、ユングです。
潜在意識とは何でしょう。人間が自分で知らない意識があります。この潜在意識が病気を起こしたり、悪癖を起こしたり、悪いことを起こしてくるのです。ところが、この潜在意識は自分で知ることができないのです。有ることも分からなかったのですが、フロイトは「人間とは意識の下に意識があり、それが潜在意識（subconscious)であるのに違いない」と言うのです。
この潜在意識は何によって動くのかというと、リビドウで動くのです。リビドーとは、性欲という意味です。それがあって、潜在意識は動くのです。最も大きなリビドーとは、お母さんに対するリビドーです。或いはお父さんに対するリビドーがあって、それがうまくいかないと、ファザーコンプレックスやマザーコンプレックスとなり、それがうまく発動しないと病気になったり、障害が出て来たりするのです。
フロイトの弟子のカール・グスタフ・ユング（1875年―1961年）は、もっと大きなことを言ったのです。「人類には共通意識がある」と言ったのです。例えば、Ａさんと、Ｂさん、Ｓさんは、育ちも違い考え方はみな違います。しかし、もっと掘り下げていくと同じなのです。Ａさん、Ｂさん、Ｃさんも同じ意識があるのです。それを集合意識というのです。集合意識は、個人で理解できないのです。それを主張したのが、ユングです。
ユングは凄いことをやったのです。夢日記をつくったのです。毎日見る夢を克明にノートにつけていったのです。すると途中で怖くなってしまい、それで止めてしまったのです。恐ろしいほどに、ピタリと夢が当たったのです。夢とは何かというと、フロイトは「リビドーが現れたものだ」と言いましたが、ユングは「集団無意識が夢の中に現れている」と言ったのです。
人間は願望を夢で見るのです。それを毎日書いていると、恐ろしいほどに実現しているのです。「あっ、これは夢で見た！」「これも夢で見た風景だ！」「夢であった事件だ！」と、夢の中で見た事が、どんどん実現してくるのです。ユングは、怖くなって途中で止めてしまったのです。
夢日記をつけた人はみなそういいます。あまりにも当たりすぎるので、「これ以上はやれない。」と言うのです。僕の知り合いの創価学会のＫさんは、夢日記をつけていたのです。途中で恐ろしくなり、止めてしまったのです。そのくらいよく当たるのです。
人間は自分が知らないもう一人の自分がいて、潜在的願望によって少しずつ現実に現れてくるのが人生なのです。潜在的願望で暗い事を考えていると、どんどん暗いことが実現化してくるのです。「私はなんて不幸なのかしら」などと考えている奴は、本当に不幸な現象が出てくるのです。それで、終わらないのです。もっともっと出てくるのです。「私ってやっぱり不幸だったのだわ」と思うと、また次の不幸が出てきて、その人が潜在意識にためこんでいる「人生は不安で厳しくて嫌なものだ」というものが出てくるのです。これが人生の暗い部分をつくっていくのです。
反対に心の中で「人生は明るい。例え、今自分が認められなくても、やがては認められるのだ」と思っている人もいるのです。そのような人は、どんどん明るい潜在意識の願望が出てくるのです。
人生とは、現実の生活の中で自分が思った通りに潜在意識の華が咲いてくるのです。暗い人生を送っているのも、楽しい人生を送っているのも、根っこに何を考えているのか分かるのです。
今日もＫさんに指導したところです。何しろ、朝から愚痴を言うのです。「金がないんだよ」「俺は不幸なんだよ」そのような愚痴が頭の中で渦巻いているのです。それが実現してくるのです。「金がない」、「不幸だ」とか、言ってはいけないのです。そう思っているから、それが実現化してくるのです。そのようなことを思わないで、明るいことを思っていけばいいのです。
宗教とは、潜在意識に働きかけるものですから、念仏の場合は「この世は暗い、地獄である」と思っているので、それがだんだんと実現してくるのです。最初は、なんとなく軽く教わるのですが、「この世は苦しいのです。だから死んだ先に極楽浄土があって、阿弥陀様の名前を唱えると極楽浄土へ連れていってくれる」という教えがしみ込んでくるのです。
もっと信者になってくると「この世は苦しい。この世は地獄なのだ」と言う事が、どんどん潜在意識に刷り込まれてくるのです。遂にはそのように思ってしまうのです。「この世は苦しい。穢土（えど）であり汚らしい世なのだ」と思ってしまうのです。
すると、「早くあの世に行くべ！」となってしまうのです。早くあの世の安楽な生活ができる極楽浄土に行くべ。そこに行くと酒も飲めて美女もいる」まるで、ＩＳＩＳのようなことを言っています。念仏信者になると早く死にたいのです。
だから、「死ぬべ！」と村の中で一人が言うと、みなで水の中に入っていくのです。集団自殺です。それが念仏の信者は年中行われたのです。みなが「早くあっちの世界に行きたい」と思っているのです。
石山本願寺は戦争をやると強いのです。早くあっちの世に行きたいのですから、「死ぬのが本望だ。阿弥陀様が迎えに来てくれるべ。南無阿弥陀仏！」と戦うのです。さすがの信長も手こずってしまい、石山本願寺は落ちなかったのです。
この世は潜在意識が現れたものなのです。だから自分が「どのような潜在意識を持っているのか」ということを見てみなければいけません。
それを指摘されないと分からないのです。「お前、なんでそんなに暗いのだ！」と言われてハッと気がついてくるのです。「お前の頭は錯綜しているぞ！」と指摘されて、治るのです。みな潜在意識が現れているのです。自分では気が付かないのですが、指摘されてハッと気が付けばいいのです。
指導者は潜在意識から見ているのです。「Ａさん、Ｂさんはどのような潜在意識を持っているのか？」ということです。そこから見ているのです。そこから直していかないと、幸せになれないのです。潜在意識から直さないと幸せになれないのです。
だから、指導者が大事です。先日、Ｍさんも指摘しましたが「お前、目が暗いぞ！ 何暗い事を考えているのだ」と指摘すれば、ハッと分かるのです。Ｍさんは、分かってもらったから泣いて、少し明るくなったのです。それでいいのです。
師匠がいないと人生は開けないのです。どんどん暗いところへ行ってしまうのです。芸能人もどんどん暗い所へ行ってしまい自殺するようなことになってしまうのです。
潜在意識は大事です。誰でも通じるエミール・クーエ（1857年―1926年）の「誘導自己暗示」というものがあります。この人は医者ですが、これを唱えさせるだけで多くの病人を治したのです。病人は潜在意識で「私は病人だ」と思っているのです。ということは、病人になってうれしいのです。病人になりたいのです。なりたいから病気になったのだから、病気になった自分に満足してうれしいのです。
本人に聞いたらそんなことはいいません。本当のところは潜在意識が実現化して病気になったのです。そのような病気を治すのが、誘導自己暗示です。
「“Day by day, in every way, I’m getting better and better.”（ 毎日毎日あらゆることがますますよくなっている）」これを毎日唱えるのです。エミール・クーエは、毎日患者に唱えさせることにより、患者がどんどん元気になったのです。
「何の病気を治してくれ」とは、言わなくていいのです。なんとなく、「“Day by day, in every way, I’m getting better and better.”（ 毎日毎日あらゆることがますますよくなっている）」と唱えるのです。
「毎日毎日あらゆることがますますよくなっている」ここが大事です。「ますますよくなってください」ではないのです。「ますますよくなっている」と唱えるのです。
もっと言いたければ「By the God（神によって）」と言ってもいいのです。「“Day by day, in every way, I’m getting better and better, by the God.”（ 神によって毎日毎日あらゆることがますますよくなっている）」、或いは「仏陀によって」でもいいのです。或いは「日蓮大聖人様によって」、「南無妙法蓮華経」でもいいのです。
「南無妙法蓮華経によって毎日毎日あらゆることがますますよくなっている」でもいいのです。このように唱えていくと、前向きの生命が出来てきて潜在意識に受容されて、人生が明るく輝いていくのです。
★★★朝堂院大覚先生と中杉博士の対談「剣道と神道」★★★
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【ＮＥＴ ＴＶ ニュース.報道】
朝堂院大覚 剣道と神道 2014 ・６・５
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