−チェックポイント−
1.経験豊富な弁理士がいる、または経験浅くても2人以上の弁理士がいること。
2.電話や打ち合わせに弁理士が応じること(弁理士の顔が見える)。
3.「白黒」はっきりと言える弁理士がいること。
4.書類や事務員の対応がきっちりしていること。
5.訴訟などの係争事件の経験があること。
6.外国出願経験が豊富であること。
7.誇大広告をしていないこと。
8.社会貢献活動をしていること。
1.経験豊富な弁理士がいる、または経験浅くても2人以上の弁理士がいること。
やはり経験が物を言います。少なくても10年以上業界経験のある弁理士が在籍している事務所を選べば間違いないでしょう。経験は少なくもても2人以上の弁理士がいれば、客観的な考え方ができるので、経験をカバーできると言えます。なお、経験を判断する材料としては、まず“登録番号”が挙げられます。登録番号が4ケタであれば、十二分に経験豊富と言えます。
【注意】
経験の少ない弁理士が1人の場合、価格競争に走りがちです。手数料を安くし、人件費を減らすことで利益を確保しています。また、考え方も主観的となり偏りがちです。間違った方向に一度向かってしまうと修正ききません。十分に注意しましょう。なお、登録番号をあえて表示しない弁理士もいます。要注意です。
2.電話や打ち合わせに弁理士が応じること(弁理士の顔が見える)。
より良い仕事を心がける弁理士は、お客様から直接、口頭での説明を欲します。雑談を交えながら決して表には出ないバックグラウンド情報を交換することで、お客様との信頼が築かれ、より良い成果が生まれます。メールやネット上ではバッググラウンド情報の入手は出来ません。弁理士の顔が見える特許事務所探しが大事です。
<アドバイス>
問合せをするなら、一度電話してみてください。いつも弁理士が不在であったり、打ち合わせや訪問をあまり好まない様でしたら、黄色信号です。
【注意】
価格が安い為に件数をこなさなければならない事務所は、時間を惜しむ為、メールでの打ち合わせを望みます。返信メールに弁理士の署名があったとしても、実際は弁理士資格のない事務員が対応しているなんて事はよくあるようですので、ご注意ください。
3.「白黒」はっきり言う弁理士がいること。
白は白、黒は黒、グレーならグレーの理由をしっかりと言える弁理士がいる事務所選びをしましょう。権利化が望めない物と思っても、仕事にしたいが為に、それを内緒にして出願を勧める弁理士は要注意です。損害を被るのはお客様です。
4.書類や事務員の対応がきっちりしていること。
お客様の権利を維持管理するのも我々弁理士の重要任務です。送られてくる書類や事務員の対応がきっちりとしていれば、管理システムが整ってる印です。
5.訴訟などの係争事件の経験があること。
特許庁に対する手続の他に、他社との係争問題(権利侵害事件やライセンス交渉等)が発生するケースが、想像以上に多くあります。「特定侵害訴訟代理権」を取得した弁理士のいる事務所を選ぶと良いでしょう。
<アドバイス>
弁理士名と「事件」でネット検索すると、その弁理士の係争事件経験を知ることが出来ます。
【注意】
係争事件を他の事務所へ委託する事務所があります。この場合、別の事務所への支払いが加算されてしまう為、結果的に費用が高くなってしまう場合があります。
6.外国出願経験が豊富であること。
グローバル社会では、外国での権利取得も欠かせません。人件費削減の為、外国業務を担当する弁理士を配属していない事務所も少なくありません。ご注意ください。
7.誇大広告をしていないこと。
最近では、法律事務所のテレビCMを多くみます。受けとめ方はそれぞれですが、我々法律家は、安さを売りにしてはならない、ましてや誇大広告は弁理士倫理に反します。オリジナルサイトのない事務所でも素晴らしい事務所は多くあります。良い事務所は、お客様の評判や紹介で仕事の依頼があるので、広告を必要としません。
8.社会貢献活動をしていること。
日本弁理士会の委員会に所属するなどして、社会貢献活動(ボランティア)を積極的に行っている弁理士を探しましょう。このような方は、弁理士同士の情報交換をする機会に恵まれ、最新の情報をもっています。低価格を売りにする弁理士は、弁理士業界に後ろめたい気持ちがあるのか弁理士が多く集まる公の場には姿を現しません。弁理士に慕われている弁理士を探すのも一つでしょう。